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朝がきた

「来年の今頃ってどうしてるかな」
去年のクリスマス1週間前、外では雪が降りしきるなか、お互いが頼んだコーヒーと紅茶を飲みつつそんなことを言われた。
「なかなか恐いこと言うね」
「1年後だよ、大きく変わってるって。もしかしたらわたし妊娠してるかもよ」
「じゃあわたしは仕事辞めれてるのかな」
「そんな恐いこと言わないで」
恐いこと言ってるのはどっちだよ。1年前は、なんて簡単でもないもののそれなりに思い出せるが、1年後なんて明日の事すら分からないし出来れば考えたくないのに。

されど1年、変化に充てるには充分すぎる年月だ。
現に去年は恐ろしく目紛しく変化の年だった。
前厄の年だっただけに。
前厄ってこういうこと?って事が沢山あった。
年明け、職場に行けばコロナの濃厚接触者が彷徨くなかでの勤務から始まり、春頃には会社に隣接された自社ビルの竣工があり職場の規模が大きくなって、夏前に社長が急逝、誕生日を迎える前に彼氏だと付き合っていると思っていた年上男性がTwitterで裏アカウント持ちの既婚者で音信不通となった。

出尽くした感はある。自分が生きてる世界というか生活圏内の厄が出尽くしたと言えばいいのか。
もっと言うと、母親と喧嘩をよくした。

何だかんだと秋には色々と引き摺りながら仕事をして前述の会話をしながら冬を乗り越え、つい先日退職した。やっと。長かった。

コレが2019年で、そこから3年近く経ってる。
良くやったよ本当に。耐えましたね〜なんて笑うしかない。辛いことが大半で、そのなかでも楽しいこととか嬉しかったことも大なり小なり沢山あって、それがやり甲斐とも言えるんだろうけど、辞めるタイミングは今かな〜なんて様子を伺いつつ、今しかないよなって辞めた。でも正直辞めるって言う時、緊張で死ぬかと思った。本当に。
今からが頑張りどころかもしれないけど、居る年数が長ければ長い程、己の意見やちょっとした融通が通ったり経験故の、まあ、いけるでしょなんて読みが出来たり、先読みして行動して目的をこなしたり出来るが全くそれに対して評価だったり昇格したりとか勿論昇給もなくて言ってしまえば、個人経営店での奉公みたいなもんで。辞めた。何なら家族経営で家長制度ガチガチでそれを従業員に強いられるのもおかしな話だし。緊張する空間にいると脳が萎縮するなんて聞いたことあるが8年間ある意味萎縮しっぱなしだった。怒られるのに怯える犬みたいだね。そんな中すごく助けでもあり息抜きでもあり楽しかったのが職場の先輩と話すことだった。職場ではもう会えないけど、またごはんやお茶に誘いたい。今後もお付き合いしたいと強く思う素敵な女性である。というか先輩好きすぎて一生幸せでいてほしいと勝手に祈ってる。

さて、辞めたけどどうする?っていうのが目下の悩みでもある。
次の目星付けてないし、何なら辞めた職場とその前の職場は実を言うと有難いことにどっちも向こうから声を掛けられ誘われて入社したので転職活動おろか就職活動もまともにした事なくて右往左往している。初めてのことだよ、どうする?何すればいいの?笑いしか出ない。
まあ、何となくどうとでもなるかという気持ちもあるし早く動かなきゃって焦りもあるし、今はひとまず休もうよ、でも、早く。
良くも悪くも焦ってみえなくて落ち着いてるなんて言われるけど割と焦ってはいる。でも焦ったところ見せても良くはないし。落ち着いてるフリをしているだけである。

とりあえずは1日いちにち、規則正しい生活をして美味しいものを食べて過ごす。どっちにしろゴールデンウィークだしね(もう終わるけど)ゴールデンマンスどころかイヤーにならないようにはしようね。会社行かなくていいんだから!とジェルネイルしようかなとか髪を金髪にしようかなとか考えたけど、結局何もせず何して良いのかもわからずぼんやりしている。折角だからやりたい事やりなよとも言われるが特別やりたいこともなくて本当につまらない人間だな。またここで悩むか?悩んでもしょうがないので、朝は決めた時間に起きて友人とおはよう〜なんてLINEして好きな人の話を聞いたり話したりして、真面目に机に向かってる。頑張ろう。

今年大厄ですが、死ぬこと以外は大丈夫でしょ。
嘘ウソ、全部思い通りに上手いこと物事進んでほしい。



至近距離でお疲れさまって頭撫でられた時、全部報われたような気になった。馬鹿だから。

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