見出し画像

だから、今日はニトリ

ずっと目をつけていたお皿がある。
ここ半年、眺めてはため息をつき、
手にとってはまた戻しを繰り返し、
けれど買うに至らなかったお皿。

それが、
カル:エクレ(ネイビー)超軽量深皿だ。
このお皿を見た途端、
それがニトリ店内であるにも関わらず、
もう肉じゃがが盛り付けられている幻が見え、
それが頭から離れず、
正気に帰って空っぽのお皿を認識するや否や、

「肉じゃがを山盛り乗せたい」

という衝動がむくむくと湧き上がってきたのだった。

そう、このお皿は肉じゃがを乗せなければ絵として完成しない、
言ったら、運命の額縁に出会ったのに
そこに収める絵がまだ洋上を船で移動中であるかのような
ある種の焦ったさを感じるほど。

だったら買えばいいじゃん!
肉じゃが山盛り作ってのせればいいじゃん!!

私の友人が私の真横でそんなこと言ってたら、
そうアドバイスするに違いない。
もうそこまで妄想が、
もとい、アイディアが沸いているのだったら
実行する以外なんの選択肢があろうか。

しかし、
つうさんには即買いできないいくつかの縛りがあったのだ。

1 必要最低限で暮らそうって決めたじゃないか

別にミニマリストというわけではないが、
物の管理が異常に下手なため、
あんまりものは増やさない方向で暮らすことにしている。
そして、
食器はほとんど無印良品の磁器ベージュなので、
それでいいじゃないかといつも自分に言い聞かせていた。
食器棚だってスカスカなわけじゃない。
一目瞭然にしてとりやすくするために、
あまりパンパンにしていない。
さらに、パントリーがあるわけでもないので、
ストック食材も食器棚に入っているから
食器を増やすことにあまり気乗りがしない。
さらに、どうせ増やすなら本当の本当に欲しいもので!
と思うと、
ちょっと欲しいけど死ぬほど欲しいわけじゃないお皿には、
手を出しにくいのだ。

ちなみにものすごーく欲しいのは、
イッタラのタイカ、
このシリーズに総入れ替えをするのが夢だ。
しかしそれはまだ先になりそうだ。

2 食器にそのくらいの予算を割くのは勇気がいる

今、うちの出費の最優先は食品、ついで日用品費、
洋服や食器は今すぐなくても生活に支障はない。
決められた1ヶ月の予算の中から
おいそれと割くことが難しい分野だ。
磁器ベージュ以外の食器はダイソーで。
そんな暗黙の了解が私の中にあったために、
他の用事で、
例えば娘の布団を買うためにニトリに行っては眺め、
冷蔵庫と食器棚の隙間に入れる棚を買うために
ニトリに行ってはまた眺めしていたのだった。
そして私のカル:エクレ愛は、ここで転機を迎える。


カフェの仕入れですから

買い物はできない。
でも、仕入れならできる。
詭弁だね、とおっしゃるかもしれません。
しかし、そんな、
自分の目を騙くらかすような手法も
時には必要なのです。
そして私はやっとのことで
様々なハードルを乗り越えて、
カル:エクレ(ネイビー)超軽量深皿を手に入れた。
今日のディナー、カレーは
このお皿に盛り付けられます。


※ご報告※
常連さん(次女)のリクエストにより、
第一回、カル:エクレディナーは
クリームシチューに変更になりました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?