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【cinema】ナショナルシアターライブ スカイライト

2017年33本目。

これで何本目になるんだろう、ナショナルシアターライブ。見始めた頃は、やっぱりお芝居は映画よりちゃんと劇場で見た方がいいよ、なんて偉ぶった感想を書いていましたが。映画で見る醍醐味もあって、字幕があるだけとても冷静に観られる。多分本場だと半分も理解できないし…。また、観客の熱気は舞台ほどではないにしても、単に映画を観終えたのとは違う感触を覚えるのです。心の中では、ものすごく拍手喝采で。スクリーンの中の観客同様スタンディングオベーションしたくなること必至。

そして、去年見逃したこちらは、神戸で1日一度上映の機会があり、観てきました。

高校教師のキーラには、家族ぐるみの付き合いのあったレストラン経営者トムと不倫していた過去があった。つつましやかに暮らす彼女のもとに、突然、ある人物が訪ねてくる。それは、トムの息子エドワードだった…。(公式サイトより転記、一部加筆)

登場人物は、3人。キーラ、エドワード、そしてトム。3人同時に出ることはなく、延々と二人芝居が続く。キーラとエドワード、キーラとトム。

いわゆる労働者階級の住む団地の中の一室、寒々としたキーラの部屋が舞台。階級的にもキーラとトムは違う世界に住んでいるということがだんだんとわかる。そんな二人が以前は愛し合っていたなんて、年齢差も含めてあまり想像できないのだけど、キーラが若かったからこその情熱や年上の男性への憧れみたいなものがあって、それがトムとの恋愛に結びついていたんでしょう。だって聞いていてもトム、ちょっとやな奴だよ。

とにかくトムとキーラは、なぜ別れてしまったのか、もう後戻りすることはできないのか、再会して、お互いがほとばしる想いをひたすら打ち明ける。もうそれは私たちが見ていて苦しくなるくらいに。でも喋れば喋るほど、距離は縮まるどころか開いていくんだなというのがわかる。

二人が抱きしめ合うシーンがある。感動的なはずなのに、胸がキュッと締めつけられて、そこには前のような幸福感はないんだなって何となく感じてしまうんです。

男と女のすれ違いに関する考察、それは映画や小説などの永遠のテーマであり、正解なんて一切ない。あの時こうしていればよかった、何でそんなことをしたのか。そんな連続。トムは自身の行いに一切疑問を持たずに、過去に留まったまま。一方、キーラは現在と未来を見据えて進んでいる(と私は思った)。何しろそうなのだ、女って、昂る気持ちはあっても大体は現実的。

ラストは何だか不思議な感じで、トムは去り、再びエドワードの登場。キーラが望んだ、昔みんなで食べたような豪華な朝食を携えて。しんしんと冷える彼女の部屋がポッと明るくなったのが救いでした。それは、一つの恋愛の終わりと、また何かの始まりを暗示しながら。

スカイライト、天窓。トムの妻アリスが病床についた際、空が見えるようにと、トムはそんな寝室を設けた。別に頼まれたわけでもなく。夫は家族同然だった女性と不倫していた。アリスが弱り行く中で見た世界。それはどんなだったんだろう。女としては、彼女の想いも考えずにはいられなかった。

いつもより、一生懸命感想を書こうとしたら、とりとめのない内容になってしまった。キーラ役のキャリー・マリガンもトム役のビル・ナイもすごく、すごくいい。因みにビル・ナイの衣装がマーガレット・ハウエル提供ってのも映画だからエンドロールでわかる醍醐味。イヤなオッさん役だけど、とにかく恰好いいのだ。

ナショナルシアターライブ、これに限らず、お芝居好きな方も映画好きの方にも観ていただきたいです!

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つぶまる

頭の中の半分以上が映画で占められている、しがない秘書です。メジャー映画をほぼ見ない映画フリーク。映画のためならどこへでも。旅行、読書も好きですが、最近できてない…コメントいただいて、その返信を書きながら、気づかされることが多々あり、それも含めて私のレビューとなっております。

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