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天盃龍のススメ

 皆様、お久しぶりでございます。日々大会優勝目指して研究しているtugiha(ツギハ)と申します。

 この度1/27発売のレガシーオブデストラクションにて雀士待望(?)の新規テーマ、【燦幻】【天盃龍】が登場しました!(これら2つのカテゴリーは以降天盃カードと表記します)

 そこで私自身麻雀が好きということもあり、組んでみよう!と思考してみた所、デッキとしての長所が非常に強力であり、十二分に大会でも通用しうると考えたため、執筆に至った次第であります。

1.【天盃】の特徴


 【天盃】はバトルフェイズにシンクロ召喚を行い、怒涛の連続攻撃によって3万以上の圧倒的総合火力で1ターンキルを目指すデッキです。
 そのため、基本的に後攻を取りたいデッキとなるのですが、今までの後攻デッキとは異なり【天盃】特有の強みとして以下の点があります。

  1.  何度も下級天盃龍(1500〜1700打点)やシンクロ体(2700〜3000or6000打点)で攻撃宣言を行うことによる、総合火力で打点を取るため横並びに強く、相手場にモンスターが居なくてもワンキル可能

  2.  1枚初動が豊富で安定性が高く、自由枠が非常に多い

  3. 金満で謙虚な壺適用下でワンキルが可能であり、壺で捲り札を探しに行った上で本筋を通しにいける

  4. テーマ内フィールド魔法が強力な耐性付与を行い、テーマ内シンクロ10がバトルフェイズ中に相手が効果を発動できない効果を持つため、完成された盤面であろうとテーマ内だけで展開を通してワンキルできることもある

以下補足。
1. 今までの後攻デッキは【ヌメロン】や【御巫】など相手場にモンスターを要求することが多く、ジャンケンで後攻を取った際「何もせずエンド」に対してキルが取れず、結果的に先攻を渡されてしまった時と変わらない状況になってしまう、といったことがありました。
 しかしながら、【天盃】は下級モンスターやシンクロモンスターを何度も特殊召喚することによる連続攻撃でキルを取りにいくため、「何もせずエンドによりキルラインが大きく下がり、楽にキルできてしまう」といった状況になります。

2.後攻前提ではありますが、フィールド魔法やそれに繋がる【テラフォーミング】、更にテラフォに繋がる【三戦の号】も初動と考えられるため(号は若干怪しいですが)、デッキに居て欲しいカードを最小限にしつつ手札誘発や捲り札を大量に投入することができます。
また、このデッキだと1枚初動からアトラクター下でワンキル可能且つテーマカードが2枚あると1妨害以上超えてのワンキルも可能である点から【ディメンションアトラクター】が採用できるということも大きな長所ですね。

 つまり、このデッキで【増殖するG】を発動した場合「展開せずターンエンドするとワンキルされてしまうが、展開するとなると増殖するGで手数を増やすだけでなく大量に入っている手札誘発を貰う可能性も高い」という非常にリスキーな択を相手に迫ることができます。展開するにしても止まるにしてもこちらとしては嬉しい訳ですね。

3.4.は後述のテーマ内カード紹介と展開例で詳しく説明しますが、普通にノアール耐性付与しつつ総合打点3万とか出るため、金謙の制約はあんまり関係ないんですね。(6000打点のトライデント3回攻撃直接通すプランもあります)


大会で使用する利点

  1. メインアトラクターの上でワンキルできる

  2. 誘発手裏剣合戦に有利である

  3. 先行を渡されてもキルを取られるデッキが無い

 以上の3点が大会で使用する上で利点となる要素であり、今環境において「メインアトラクターが積める」それだけで大半のデッキに有利になります。

 また、フィールド魔法のおかげで辛い誘発が【DDクロウと灰流うらら】くらいなため、相手の【増殖するG】に対して強気に突っ走れるため「相手の動きを此方の誘発で止め、ワンキルを通す」という動きが非常にやりやすいです。

 先攻を渡されても、天盃の性質上「無闇にバトルフェイズに入ると盤面が悪化する」ため、盤面をメイン1で除去した上でワンキルを狙う必要があり、それができるデッキはライロなどに限られると思います。
 そのため天球+開門エンド+(手札誘発)でも十二分な強度とリソースがあると言えます。


2.デッキレシピ1例

http://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/member_deck.action?cgid=cfacbd4b2ed99303896451adec65a5d6&dno=742&request_locale=ja

遊戯王公式カードゲームデータベース


細かいカードテキストは上のURLからご確認下さい

 というわけで前述の天盃の利点や長所をこれでもかと特化させたデッキがこちらになります。
 ここからは特徴的なカードの評価と枚数について述べていきます。

テーマ内カード

天盃龍パイドラ(3枚)
 必須も必須の3枚前提初動カード。このカードから【盃満ちる燦幻荘】や【燦幻開門】を手札に加えることで、メインフェイズ1で捲りに行ったり手数を増やしたりと器用。
 燦幻荘も開門も両方手札にある場合、セット効果によって【トライデントドラギオン】の破壊先を増やすことも出来る。

天盃龍ファドラ(1〜2枚)
 基本的にデッキに居て欲しいカード。1枚初動にならないため枚数を減らしているが、【天盃龍チュンドラ】【燦幻開門】等と合わせて2枚初動になれるため枚数増もアリか。
 但し先攻を渡された場合、先攻時に1回・後攻時に1回使用するため、サイドの優先権が相手の場合は2枚必須。

天盃龍チュンドラ(3枚)
 3枚必須の初動カード。他に天盃龍がフィールドにいれば手札から特殊召喚出来て手数になる上(チュンドラ+チュンドラでも可)、チュンドラnsからリクルート効果を活かしてワンキルが狙える。有用。

盃満ちる燦幻荘(3枚)
 3枚必須の初動&最強捲りカード。簡単にいうと『初動札でありながら、炎属性ドラゴン族を「エクスピュアリィノアール」』にします。
 天盃龍の強みの5割担っている最強カード。このカードの存在により「相手の効果の発動を封殺しつつ確定ワンキル」「発動した効果を受けないブラックローズの着地により全てを無に帰しつつ確定ワンキル」等固有の強力な捲りプランが取れます。

燦幻開門(3枚)
 3枚必須の初動兼手数カード。言う事なし。

燦幻昇龍バイデントドラギオン(2〜3枚)
 自身が7チューナーなのもあって「パイドラ+チュンドラでバイデント。バイデントで墓地のパイドラを蘇生し、パイドラ効果でシンクロ10」というルートが先攻後攻問わず強力。
 ②効果も強力で、蘇生したバイデントを元に+αでシンクロ10をもう一体召喚することができます。

燦幻超龍トランセンドドラギオン(1〜2枚)
 天盃龍の強みの3割担ってます。このカードがシンクロ出来たならば、勝利は目前といっても良い。開門を手札に抱えたまま、燦幻荘適用下でバイデントからトランセンドに繋げたならば、何があろうと確定キル。つよい。
 先攻展開時、相手バトルフェイズ中に【天球の聖刻印】などからシンクロ出来たならば、相手モンスターは全て攻撃「しなければならない」ため、実質3000以下全体除去!という使い方も可能。

テーマ外カード

サタンクロース(3枚)
 この枠はサタンクロースでなければならない。
 理由としては、「チュンドラで守備表示のサタンクロースに特攻からパイドラに繋げてワンキルのルートが出来る」「トランセンドで後から攻撃表示に変わるためキルラインが下がりやすい」からですね。

皆既日蝕の書(3枚)
 先攻でも妨害として強力且つ、「後攻から相手のモンスターを裏守備にして無効化した挙句、トランセンドで攻撃表示に直した瞬間には効果が使えない」という状況が作り出せるため採用。
 粛声対面も後攻捲り札として非常に安心感がある。

サイフレームロードZ(1枚)
 先攻盤面の天球+開門に対して、ディアベルスター特殊からバトルフェイズに入られた際、開門からファドラを出してチュンドラ蘇生しつつシンクロすることで、天球を残しつつディアベルスターを除去できる札。

ブラックローズ(1枚)
 罠デッキ(や墓穴が怖い場合)に対して燦幻荘から「発動した効果を受けず」一掃できるため強力。その上で開門1枚からワンキル可能なため状況次第で積極的に狙っていきたい。

ディメンションアトラクター&墓守の刻印(それぞれ最大枚数)
 先攻後攻関係なく強力(炎王・蛇眼etc)で、三戦の号含め初動カードが2枚あれば、ワンキル可能なため今環境に適していると考え、採用。

マグナムート(1枚)
 エンドフェイズのサーチ予約により初動換算しやすく、妨害としても強い。

金満で謙虚な壺(1枚)
 金謙の制約下でもこのデッキならば1枚初動からワンキル可能なため入れ得カード。


3.先攻の考え方

 このデッキの先攻盤面としては、基本的に天球+αを目指します。
 これだけだと妨害数が少なく見えますが、実際は【天球+4枚の手札誘発】だったり、【天球+開門+3枚の誘発】だったりと環境デッキと対戦したとてキルされることは限りなく少ないです。
 この状況を更に細かく紐解くと

  •  天球を嫌がって通常召喚からバトルフェイズに入った瞬間、天球→ファドラ→チュンドラ→バイデント→パイドラ釣り上げから後続確保→シンクロ10ドラゴン(ここでトランセンドを出せば、戦闘を行わなくてはならないため2999以下の相手モンスター全破壊になる)を出されてしまう

  • 上記をされないようにワンキルするためには、天球を超えた上で残り3〜4枚の誘発による妨害を超えて3回以内の攻撃でキルをとることを要求しています。(3回以上攻撃宣言を行うと墓地のバイデントが反応し、壁となるため)

 といった形で実際のキルラインの要求量が高いことと、天球からパイドラやマグナムートに繋げたことによるリソースが両立しているため、先攻展開は天球+αで十分だと考えております。

4.展開について

先攻展開

パイドラ1枚から、

メインフェイズ
1.パイドラ①で燦幻荘サーチ
2.燦幻荘②効果でチュンドラサーチからチュンドラ特殊
3.2体でバイデント、バイデント効果でチュンドラ釣り上げ
4.2体で天球。

+αでテーマ内カードあれば、パイドラで開門サーチしておいて天球+開門。

後攻展開

【パイドラ1枚】

メインフェイズ
1.パイドラ①で燦幻荘サーチ
2.燦幻荘②効果でチュンドラサーチからチュンドラ特殊

バトルフェイズ
3.チュンドラ効果でファドラリクルート
4.チュンドラパイドラでバイデント
5.バイデント効果でパイドラ釣り
6.パイドラ+バイデントでトランセンド
7.ファドラ効果でパイドラ釣り上げ、バイデント蘇生
8.バイデントとファドラでトライデントドラギオン
9.トライデントドラギオンでパイドラ+燦幻荘破壊して6000の3回攻撃

【2枚初動(今回はパイドラ+開門)からの全ケアワンキル】
メインフェイズ
1.パイドラで燦幻荘サーチ
2.燦幻荘でチュンドラサーチ、チュンドラ特殊召喚
3.パイドラチュンドラでバイデント→トランセンド

バトルフェイズ(ここから相手は効果の発動できない)
4.開門でファドラサーチ→ファドラ特殊からファドラ効果でパイドラ釣り上げ
5.トランセンド3000+ファドラ1600+パイドラ1700
6.墓地のバイデント効果→バイデント2600
7.パイドラ+バイデントでトライデント、トライデントで燦幻荘とファドラ破壊、

8.トライデント6000×3


【アトラクター下2枚初動(今回はパイドラ+開門)ワンキル】

メインフェイズ
1.パイドラで燦幻荘サーチ
2.燦幻荘でチュンドラサーチ、チュンドラ特殊召喚

バトルフェイズ
3.開門でファドラ、チュンドラのリクルでパイドラ
4.パイドラ1700×2、ファドラ1600、チュンドラ1500
5.バイデント2600
6.トライデント6000×3(燦幻荘込み

計27100打点をアトラクター下で出せます。


追記や回し方動画については後日上げるかもです……


4.終わりに

 ここまでお読みいただきありがとうございます。先攻後攻両刀でき、金謙を積めるほどの火力で勝利を掴む天盃龍、いかがでしたでしょうか。
 少しでも皆様の参考になれたならば幸いでございます。では。

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