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自由な詩「いたずら配達員」

いたずら配達員


3月、新しい出会いがあり
5月、一緒に探検をして
9月、少しばかりケンカして
11月、深まりを確かめ合う


空には、いたずら配達員がいて
昼寝から目覚めて
気ままに飛び回っている
仕事に遅れるぞー 急いでー
季節の変わり目が大忙しなのだ


世界中の子どもたちに
世界中の寂しい男女のもとに
こなし切れない宿題とメッセージ
届けることが仕事なのさ


間違って入った授業の教室で出会う人や
乗り過ごした駅で偶然出会う人が
大切な人になっていったりするのも
重要なメッセージが届くから


初夏の匂いが少しわきたつ頃
空をふと見上げると、
汗をかき飛びまわっている。
いたずら配達員の後ろ姿が見えた

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