スライド




ぶきちゃんの叔母さんは
新聞をマコの前に置きます



おじさんが
その新聞を自分の前にスライドします



おじさんが亡くなってからも
その癖が抜けません


今は ご飯を作り終わった叔母さんが
自分の所に新聞をスライドします



その朝 マコの前に置いたはずの新聞は
おじさんの位置にスライドしていました



叔母さんは間違えて置いてしまったのかも
しれないと思い、あまりそのことを
考えませんでした



叔母さんは畑に出て枝豆を抜きます



ほとんどは枝のまま
近所の人にあげます

枝のままでくれ といわれます



叔母さんも今日はのんびり
ハサミで作業をしていようと
思います


家に戻ると電話が鳴っています



「叔母さん 今 なんかあった?」


ぶきちゃんからです


「… えー、 畑に行っただけよ どうしたの?」



「叔父さんが亡くなった時と似た感じが
したの…」


「あら、 昨日ぴーちゃんが死んじゃって、
お庭に埋めたのよ それかな?」



「違う … けど長生きしたね…ぴー子は?」





「元気よ」





「………そっか …ねぇ叔母さん マコは?」


「えー、マコ?… …マコは 、あ… え!」



「… いないの?」


「いないし…し 新聞…」




新聞が広げてありました



マコがいなくなりました




















つづく




【連作短編『月』第九十三夜 第三章二十三話】

次の話に行く→


前の話に戻る←

※1番最初の話に行く↓

第一夜 はじめましてAyaさん

※目次、案内に行く↓

はじめて『月』を読まれる方へ


登場キャラ


#漫画 #創作 #線画 #挿絵
#神 #農家 #ハサミ #枝豆
#オカルト #鳥 #電話 #新聞
#ローカル #手作業 #連作短編集


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

ありがとう^^
29

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。