あなたの声が聴きたいから あなただけの言葉が わたしは聞きたいから







「なんであれが闇なんですか?
ただの砂のバケツな気がしますが」



「頭の遊びなんじゃないか?実際自分が
小さくなって階段降りていくと
みたいな」


「なんで途中からエスカレーターに
変わるんですか?なんですかあの廊下?」



「コクホ本人に聞けばいいじゃん



謎な空間だろ どうせ
たしかに何考えてるかわかんないけどさ
そんなのより おまえさんの絵の方が
俺にはさっぱりわかんない
先生はお気に入りみたいだけど」



「謎は先輩のその前髪の空間で
じゅうぶんです。



あの先生なんか病んでますよ
この間 休み時間に美術室のぞいたら
エアコンをつけたり消したり
ずっとやってるんですよ
なんかこうやって」




「そりゃ点検じゃん」


「じゃあなんでせっかくエアコンがある
美術室つかわないで 地下室
使うんですかね」



「ここだって涼しいし
課題の雰囲気だろー
おまえ、評価してくれる人を病んでますって
どーなのよ



なじめないんだよ学校に
いいんだよ美術の先生なんかそれで」




「あれ 次 コクマ先輩ですよね
なんかドア出たとこにライン引きが
置いてありました
あれで何するんですかね」



「あの兄弟が考える事は 俺には
わからんよ だからそーやって
日誌に残しておくんだろ 未来の
暇な新人類に再評価してもらうためにさ」


「なるほどー… でもなにか
起きて 記録が途絶えちゃってるって
とこぐらいですよ しっかり読まれるとこ
それに私少し主観で書いてます
私の一文字で未来の暇な人が
頭消費してくれたらよくないですか?
あれ 先生が呼びに行きましたね
コクホ先輩が呼びに行ったんじゃ
なかったんですかね」



「あいつらで変な打ち合わせしてるんじゃない?
昨日話したら手品っぽく見えるかもなんて
言ってたからさ」



「あ 電気消えた 電気消えるだけで
なにか始まる感 があっていいですね
絵なんか電気消えたら見えないですから」


「あれ あいつ ただライン引きで
円を描くだけだって言ってたよ
だから中になんか色着いたもんとか
いれてるだけかなーなんて …



あ、足音が聞こえる
階段降りてきてる …
じゃあ中のだれかが消したのかな電気」



「加藤君じゃないですか?近いし」


「加藤がコクマと段取りしてると
思うか?」



「ないですねぇ あれ?もう中にいません?」



「見えない ドア開けたか?開けてたら
結構見えるじゃん」


「…ライン引きはなんとなくみえます」


「コクマは?」


「しゃがんでます…」



「しゃがむ?」


「 あれ…ちがう
ふせてる?… …!
え! うそ いやだ… 降りてます…」


「は? 降りる あそこそんなものあったか?」



チーン チーン チーン






「仏壇の鐘?…趣味が悪すぎる」


バンバン バンバン


「だれだよ!ドア叩いてるの⁈」



「いやーーーー!!!!」




「加藤! 電気つけろ
コクマ ちょっと一回やめろ!!!」



チーン チーン チーン

バンバン バンバン



「電気がつかないです!」


「じゃあドアあけろ!!」


「駄目!!!絶対今開けちゃ駄目!!!」



チーン チーン チーン


「なんでだよ!とにかく出るしかない!!
おい加藤!開けたのかよ!」

「ねえ!!あそこ女の子いない⁈」



チーン チーン チーン


「はっ⁈ 女の子」


「え!誰」


「きゃー!!」



チーン チーン チーン




「 …女の子なんかじゃない
…私のせいだ
私が余計なこと書いたから…」




チーン チーン チーン



チーン チーン チーン




ジャジャーン ジャジャーン



「…にく 雨が降ってきちゃいました でも」

ジャン キィーーーン



「今日この路上で出会った方々と」

ジャジャーン

「を信じて 1人でも多くの」

ジャジャーン ジャン

「ころを 込めて一曲一」

ジャジャーン



「少し雨降ってきたな たごバスだろ?」



「憲 バス代貸してくれない?
明日返す」


「いいけど、ないの?」



「おい たご…





あーーー!」



「頑張ってください」


「えー !ありがとうー!
ゆー子泣きそう!」



「たご !何やってんだよ!」


「憲の話聞いてたら
なんかしてみたくなったんだ
そんな顔してまで作り話をするとは
思えないし
きっと憲は予知夢を見たんだよ
ぼくはあさって合宿で溺れるんだよ
それを助けられたんだ」



「…たご 右の手のひらを見せてくれない?」



「はい …あバスきた」




「… 明日はどこのグラウンドだっけ?」


「湯山小だよ でも雨だから休みじゃない
じゃーね」









ジャカジャーン


ジャカジャーン ジャン

ジャジャン


だから 悲しいときにも♩



あなたの事を考えて♩



やっと眠くなる 安心したわたし♩



同じ夢を見て 朝のヨーグルト♩



おそろいのスプーンで食べましょう♩



また 出かけましょう 計画たてましょう♩



エントランスでいきなり転んでも♩



かわいいなーって抱きしめて♩



それなら おおげさにやってみるから♩



あなたの声が聴きたいから



あなただけの言葉が



わたしは 聞きたいから








つづく






【連作短編『月』第九十九夜 第三章二十九話】


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※『月』は続きものです


※1番最初の話に行く↓

第一夜 はじめましてAyaさん



登場キャラ


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