好きに生きたらいいというあなたに 好きに生きていたら私は会えなかった




テンキは自分を見てもただボーっとしている
円覚に言います



「円覚 とりあえず降りよう
見た感じ そんなに 飛ばされた訳じゃ
ないだろう」


「……、
で、このまま行くと俺は
…忘れてしまうのか…」



「…円覚どうしたんだ? まあまだ
混乱していても仕方ないよな」



「死者とすれ違ったはずだ」


「人形をかかえたおじさんだろ
一緒にあの世に行くんだろう」



「人形には感情が入っている
この場所にわざわざ連れてきて、
…死者がだ、
…何をしようとしているのか
すぐにわかるだろう …妹なら」



「おい 何をいいたい」


「テンキが一番許さない事だ…



俺が知っているテンキなら
今絶対そんな目をしていない」



「ハハハカラカラカラカラカラカラ
そうですね〜
何か勘違いしていますものね 妹さんは〜」



「…死霊か?」


「あなたから見て今日一番平和そうな
顔をしている人でも明日いきなり
死の国に帰ります



それともまさか生のリレーの最初の
ランナーのお話でもしますか?」




「あんたも さっきの男も
成仏していないだけだ」



「ではあなた方兄妹は生活指導の先生か
なにかですか?



校舎に残っている生徒に早くおうちに
帰りなさいと



では そのおうちである死の国の
女主人が全てめんどくさいと
ほうり投げていたらどうなりますかね



それでも真面目に帰宅すべきですか?」



「今回は来た目的が違うというのか?」



「サヨナラしに来ただけじゃないですか?」


「どういう意味だ?」



「野良でやっていけないだろうな、と
思って 人間のとこに置いてきた
子猫が平和そうにベッドで
寝てる姿を見て 感傷的になるか

もしくは そこに、



それでも最後に何かを見て
自分を取り戻すか」












つづく





【連作短編『月』第百十二夜 第四章九話】



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※『月』は続きものです

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第一夜 はじめましてAyaさん


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