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初めてのアプリ作り記録①【企画】

多摩美術大学情報デザインコース2年次前期の授業「UIデザイン」の課題が始まり、なんとか必死に制作中です。
今年は「買い物、おでかけ、寄り道」という3つのテーマをもとに、株式会社トクバイさんとの産学共同研究なので現場のお話を聞けたりと、とても勉強になる授業です。そして師匠しょこたんこと翔子さん(@shokolog711)の専門分野だったのもあり、授業+リモートでのデザインカテキョというありがたい環境で教えてもらいながら制作しています。

ちなみにこの記事は画面アイデアを考えているときに、翔子さんに「やっていることを記録して、最後にまとめてみたら?」と言われて、考えることに必死で気が付いていませんでしたが学んだことが多すぎて”これはちょこちょこまとめないと書ききれないじゃん!”とハッとして書き出した記事です。
ただあまりにも学びが多すぎて文字量がすごいことになりそうなので、各プロセスで記事を書こうと思っています。

いやー・・・UIって奥深すぎる・・・。インターンでXD使って社長のアプリ画面のスケッチをデジタル化するために、Appleのユーザーインターフェイスガイドラインとマテリアルデザインガイドをめっちゃ読んでましたがそれは見た目だけでしたね〜。
なので1から自分でアイデアを出して企画するのはめっちゃ難しかったです。しかも1年次は基礎的な課題が中心だったので、2年次で専門的なところまで学ぶと今までのアイデア出しの仕方では全然思いつかなくて「UIって何???!!!」の連発でしたが、すごく勉強になることばかりだったので自分のアーカイブも兼ねてぜひみなさん共有したいと思います。

自分の言葉で、好きなものを作ること

最初の授業ではテーマ「買い物、おでかけ、寄り道」をもとに、みんなグループになってお互いの経験をディスカッションし合うワークショップでした。相手の経験を聞き、その時の経験を細かく掘り下げながらイメージをよりはっきりさせます。いやー困ることに自分の体験を話すのがとても難しくて、お買い物とかおでかけってあまりしないしな〜寄り道って何が寄り道っていうんだろう?とすごく疑問でした。無意識な日常をアウトプットするのは難しいですね。

ということで私がアイデアとして思いついた体験は、
●買い物→わざわざ駅まで行って靴屋いったのに、在庫がなかった。
●おでかけ→休日に小学生のいとこをどこへ、遊びに連れて行けばいいのだろう。
●寄り道→行きたかったスポットが来てた駅付近だったのに、忘れていて寄りたかった。
という感じで、これらをもとに「次の授業までに5W1H+絵コンテを6枚ずつ書いてきてね〜それでプレゼンだからね〜」と言われました。6枚?!1週間で!?ていうことで、急いで書きました。なにがどう考えたらいいのか?面白いアイデアなのか考えてわからんし、とりあえずプレゼンで絵コンテ見せないといけない!ってことで絵コンテ描きまくった感じでした。絵コンテがあまりにもしんどすぎて、やる気が5W1h<絵コンテ。(コンセプト決まらずに、ストーリーを描くってどういうことだよって感じですが)5W1Hもよくわからなかったまま書いてましたし・・。調べても全然理解できない・・。ので5W1Hちょっとおかしいことになってますが、気にしないでください笑

絵コンテ↓

when/休日に where/おでかけ先で who/みんなが what/ルートを勝手に作ってくれるアプリ how/行きたいところを登録しとく why/行きたい場所を忘れないように

when/休日に where/家で who/子供を持つ親が what/レジャー施設や公園を探すアプリ how/その場所の情報をおしらせする why/おでかけする機会を増やすために

次の授業で提出すると「なんだか真面目なアイデアばかりだね〜一貫していて正統派って感じ!なにか偶然性とかそのアプリを使って、楽しくなるような機能をいれるといいかもね。」と言われました。真面目って、、、褒め言葉なのかよくわからないけど、美大生で真面目って言われるのって1番つまらないやつじゃんって思いましたね・・。自分は何かを作る時「誰かに喜んでもらいたい!」という気持ちが強すぎて、例えば絵コンテ2枚のように自分ではないユーザー設定をしていたので、考えていて堅苦しかったですし、「絶対これもうすでにアプリあるでしょ!」って自答自問してました。

なんだかな〜〜もやもや〜って思って、とりあえず翔子さんに連絡してみる。絵コンテ見せたら、さっそく「学生にしては真面目だし、つまらんけどいいの?笑」と。私のこのもやもやした気持ちは正しかった!!!負けず嫌いなのでこうやってつまらないっていってもらえると、すっきりしましたね。とりあえずテーマを「寄り道」に決めて、授業で「機能」について言われたのでそれを加えたアイデアも見せたら、まだまだダメでしたね笑

そこから色々アドバイスをいただきました。
1、お出かけとは何か、寄り道とか何か、買い物とは何かもっと再考して自分の言葉で定義する。
2、問題点とか人の潜在意識をもっと深掘りすること。
3、ユーザーの行動や振る舞いを決めつけない。(”女性=ピンクが好き”はバイアス)

4、ユーザーはヒヤリングしないとシーンや機能にリアリティに欠けるから、背伸びして第三者をユーザーにするのではなくまずは自分がユーザー。
5、自分が欲しいものを作れ!!!!

そしてまず自分の言葉で定義するため、深める作業についてアドバイスいただいたときに「ARMYのロゴ作った方のように、もっともっとテーマを深めてみな!」と言われて参考にしたnoteを共有しておきますね。

読み終わった後は、考えることって楽しいかも・・とちょっと元気になりました笑まずは自分の言葉で定義できるように、原点に戻って考えてみよう。

体験を噛み砕く

言われた通り原点に戻って「寄り道」とは?なにかを考えてみました。次の発表まで3日。アイデア出しを紙に書かないという悪い癖があるな〜って感じて、思い切ってリビングに大きな模造紙を広げてペンでアイデアを書いてみました。

思いついた単語をひたすら描き、寄り道を考える上で「おでかけ・寄り道・散歩の違い」から考えてみました。

自分の体験をもとに考えてみると、

●散歩=目的(=タスク)ない→行き先がなく、体を動かすのが目的?
●寄り道=目的+何か→サブクエストのようなもの?
●おでかけ=目的あり→どこかにいくために目的を探す

という感じでなんとなく区別できたので、次に寄り道する体験を思い出してさらに寄り道の定義を考えてみる。「下北沢へ古着屋巡り行った時に、タピオカを飲む」という体験を分解してみると、

さらに今度はちょっと違う体験で、寄り道の流れをまた分解してみる。

このあたりでなんとなく寄り道の定義が固まってきました。
●自分の寄り道の定義
・するつもりがなかった(偶然性)
・関心と気分
・お金と時間をかけなくてもいい
こんな感じ。このあと、なぜか試食できる場所がわかったら面白くね!?ていう謎のテンションになってきて、翔子さんにストップかけられました。笑

どんな行動をしてほしいのか?明快に考える

そして翔子さんの寄り道の体験談の例とともに「じゃあするつもりなかったことをさせるには?偶発性とは?」というアドバイスをいただきました。翔子さんに言われたのは「仕事が早く終わった時に誰かと飲みたくなる〜」という体験談をもとにした例をいただき、自分の寄り道の定義をもとに、自分の中で”するつもりがなかったけどしてしまった体験”を思い出してみる。

高校生の頃、授業が終わって帰ろうとチャリを出していたら友達と遭遇してそのままカフェにいって雑談した。そのあと帰ったら親に「なんで連絡しなかったの?!どこに寄り道してたの!」と怒られた。

この”友達に遭遇して雑談する”という体験・・・めちゃくちゃ偶然的じゃん!!!って気づき、帰ろうと思ったら誰かとばったり会う体験ってすごく偶然的だし、するつもりでできるわけじゃないな(誰かに会うつもりだとしたら、偶然とは言わないかな?)・・と思いました。その時に翔子さんにもらったアドバイスと自分の考えていたことが合致して、納得できた。

ということで”帰り道に誰かと会って寄り道”をさせるアプリでいこう!ただこの時が最終アイデアプレゼンの前日の夜だったので、急いでまとめるために絵コンテまとめました。考える時間がなくて、翔子さんの体験談そのまま書いただけってなって怒られましたが笑

when/平日の夕方に where/帰り道で who/みんなが what/寄り道する相手を探すアプリ why/せっかく時間があって帰るには勿体無い気持ちがあるから
というざっくりした設定で絵コンテきました。教授はこの絵コンテを見て「知らない人と会うの怖くない・・・?」と突っ込まれて、私は怖くないんですけどね〜〜!!ってすごいギャップを感じましたね。

余談ですが自分はマーベルファンで、最近最新作のアベンジャーズエンドゲームが公開されてすごい見に行きたかったんです。なのに同じ趣味の友達が全員課題で忙しくて、全然見に行けてなかったので「放課後一緒に映画見に行く友達」がほしいな〜〜。と思いながらこの絵コンテを描いていたのですが、なぜか体験→自分/ユーザー→社会人になっていて。

4、ユーザーはヒヤリングしないとシーンや機能にリアリティに欠けるから、背伸びして第三者をユーザーにするのではなくまずは自分がユーザー。

ここをすっかり忘れていましたね・・・。あと「放課後一緒に映画見に行く友達」がほしいな〜〜って最近おもっていて〜と翔子さんと話していたら、「じゃあそうしなよ」と言われました。

えっ!そんなんでいいの!って思いました。今までの課題では「見る人のことを考えて作ってね〜」と言われてたのに、急に「自分がほしいもの」で考えていいの?って思ってしまった・・・。でもたぶん「ずっと自分の体験を見つめよう!」だったり、「自分がユーザー」と言われていたのは、アプリを作ったり企画する上で大事なのは「リサーチすること」。そして1番リサーチしやすいのは自分。
だからまずユーザーを自分に設定し、自分の視点で日常の体験をリサーチする。そしてそこから体験をどうデザインするのか?を考えることで”体験”という”見えない情報”を、見えるようになって体験を作れるようになる。例えばグルメアプリを作るのに、グルメ好きじゃない人はどんな機能があれば楽しいか想像できませんね・・。

なので自分が欲しいアプリを作ろう!ということで、「放課後一緒に映画見に行く友達」を作るアプリをつくることにしました。そして改めてよくわからなかった5W1Hを翔子さんに教えてもらいながら、決めてみました。(見せ方もわかりやすく真似て、テキストではなく画像作ってみました。)

前に書いた絵コンテより、この5W1hがとても明快で「ユーザーに何してほしいのか?」がとてもストレートでわかりやすく、想像しやすくなりました。
こうやっとコンセプトをちゃんと決めていると、「どんな機能?」なのか考える時に設定したユーザー(=20代〜30代の映画が趣味(週1で見るぐらい)の人)を中心に考えればよいですね。例えば、週1で見る人にとって映画の超細かい豆知識の情報はいらないし・・。という感じで、何を?どんなのを?作るべきなのか?という方針になってくれるのです。

こんな感じでアイデアがやっと決まって、今機能や画面デザインを考えています。次の記事はストーリー作りと機能、画面デザインについての記事を書きたいと思います!頑張ろう〜〜!!

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