今回は、一人親方の気持ち
ということをお伝えいたします。
5分49秒の音声です。
音声と文章どちらでもお好きな方をどうぞ。

＊＊文章はここからです＊＊＊

おはようございます。山田ゆりです。
今回は、一人親方の気持ち
ということをお伝えいたします。

私はこれまで何回も転職いたしましたが
今まで勤めた会社は
全て正社員として働いてきました。
これは自分に課したものです。

だから、パート・アルバイトとして
働いたことがありません。

興味のある事には何でも挑戦したい
そう思っていましたので
求職期間中にアルバイトの感覚で
公的団体に籍を置き、雑用を請け負う
有償ボランティアをしたことがあります。

そこには、まず、自分は何が出来るかを登録します。

例えば、お子さんの送り迎え
お年寄りの病院の付き添い
犬の散歩、掃除など

どんな雑用でも
自分が出来る内容を登録します。

また、いつどこから仕事の依頼が来るかはわかりません。
すぐに対応できる自由な人でなければ
できないボランティアです。

私は、草取りを登録しました。
畑や庭の草取りなら
いつもやっているから簡単
そう思いました。


ある日、私に仕事の依頼がありました。
医療関係の代表者のご自宅の庭の草取りでした。


開始前に奥様から
どのあたりの草取りをするのか
説明がありました。

説明の中で
「これとこれと、あと、それとあれ。
薬草だから取らないでね。」と言れ
驚きました。


指定された場所の草を
ただ取れば良いと
お気楽に考えていた私は焦りました。

草取りをするだけと思っていましたので
メモや筆記用具は持っていませんでした。

奥様にもう一度、
どれが薬草なのかをお聞きし、
その場所を必死に頭に入れてから
作業に入りました。

普段はほとんど頭を使わない草取り。
しかし、今回はとても緊張しながら
草取りをしました。

間違って薬草を取らないよう
細心の注意を払いました。

私はもともと草木には興味がないため
どれが何という名前なのか全く分かりません。

しかし、お受けした草取り、
難しいからできないとは言えません。

真剣に黙々と草取りをしました。

広い庭で坪木がたくさんあり
小さな池もあります。


最初は薬草に気を使い
緊張していましたが
とってはいけないものが分かって来て

それからはミミズや色々な虫に
驚きながらも楽しく草取りをしました。

草取りを進めていくうちに、
緑の匂いが全身に沁みついてきます。


それまで私はボランティアに
興味はありましたが
仕事が忙しくてできませんでした。

たまたま求職中という隙間ができ
ボランティアに参加できました。

しかも、ボランティアなのに
時給600円位ですがお金がもらえます。

その後、私の仕事がとても丁寧だったという事で、次回も私をご指名してくださいました。

こちらのお宅の二度目の草取りが終わって間もなく、私は次の会社に就職し
そのボランティアからは籍を抜きました。


今回のボランティアで、
私は、今までの会社勤めと同じ
「雇われ気分」ではない感覚を味わいました。

仕事を任され、周りには一緒に働く人はいません。
自分一人で完結させなければいけないミッションです。


一人親方のような、つまり
個人事業主のような気持ちで
私は草取りをしました。

自分のした行動の結果が
直接自分にかかってくるという感覚。
責任感。

この草取りはとても良い経験になりました。

これまで自分なりに頑張っては来ましたが
会社と言う組織の一員として

「雇われている」という気持ちでした。
今回、
「自分の力で稼ぐ」というプチ体験をし

良い仕事をしなければいけない。
良い仕事を提供しなければ
対価をいただけない

会社員ではない個人事業主の気持ちが
少しですが理解できました。


こちらの草取りを無事に終え
いただいた2時間分のお金の価値は
今までの銀行振り込みされていた
お給料よりも何倍もの重みを感じました。


今回は、一人親方の気持ち
ということをお伝えいたしました。

本日も最後までお聴きくださり
ありがとうございました。

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日にしましょう。

山田ゆりでした。