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昭和40年代に言えなかった言葉【音声と文章】

山田ゆり
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※note毎日連続投稿1357日コミット中。1268日目
※今日も鼻づまりでお聞き苦しいかもです。
※音声・文章、どちらでも楽しめます。



おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
昭和40年代に言えなかった言葉
ということをお伝えいたします。



昭和30年~40年代にかけて、
我が家はとても貧乏だった。
父は田植えと稲刈りの時だけ戻ってきて
その他はずっと岐阜県に出稼ぎに行っていた。


母は田畑の草取りと野菜作り、
そして掃除や皿洗いなどのパートをしていた。

両親と姉・私・弟の5人家族は当時、
平屋建ての借家で暮らしていた。



台所はタイル貼りのかまくらのような形をした物の中に、
たくさんの薪を入れてご飯や味噌汁などを作っていた。
ガスレンジはなかった。
ガスはお金がかかる。
薪は親戚やご近所からもらえるからタダ。

今思えば、火をおこすことやそれを管理することは、
結構、時間と労力がかかっていたと思う。



ご飯は鉄製の昔ながらの釜で炊いていた。
上に重くて厚めの木の蓋をして、時々白い泡が噴き出していた。

薪小屋にたくさん積んである薪を時々取りに行き
母は忙しそうにご飯支度をする。



当時、電話はもちろん
テレビも一般家庭にはない時代だった。

近所に病院があり待合室にはテレビが置かれていて
病院に用がないのにそこに座って
父と一緒に相撲のテレビを見ていた記憶がある。




借家暮らしが数年経ったころ
やっと我が家でもテレビが見られるようになった。

しかし、その頃は
ご飯の時だけ押し入れからテレビを出して
それが終わるとテレビはまた押し入れの中に母がしまっていた。


他の家の屋根には魚の骨の形に似たテレビのアンテナがあったが
我が家にそれはなかった。

母が「テレビがあるのが分かると税金をとられるから」と言って
普段は押し入れの中にしまっていた。

尋常小学校しか出ていない無学な母の言葉を
理由も考えることなくそのまま信じる私だった。


おそらくNHKの受信料のことを言っているのだろうと今なら想像がつくが

あの頃は絶対守らなければいけない秘密なのだと子どもながらに思い、
我が家にテレビがあることを友達にも話さずにいた。



当時、たぶん、いろんな番組を見たと思うのだが私はあまり覚えていない。
唯一、「シャボン玉ホリデー」が一番記憶に残っている。
それは、夕食時しかテレビを見ることがなかったからかもしれない。

「シャボン玉ホリデー」は借家暮らしで貧乏な我が家からみると、
きらびやかで憧れの世界だった。


クレイージー・キャッツの植木等さんの
「お呼びでない?こりゃまた失礼いたしました!」は
毎回同じフレーズなのについ笑ってしまう。

ハナ肇さんがザ・ピーナッツにわき腹をつかれて退散する終わりのシーンは
「あぁ、お休みが終わっちゃった。」という
一抹の寂しさを画面の遠くにある街灯を見ながら感じていた。




クレイジー・キャッツと言えばたくさんのヒット曲がある。

「チョイト一杯の つもりで飲んで」で始まり
「分かっちゃいるけど やめられねぇ」できめる
「スーダラ節」や


「サラリーマンは 気楽な稼業と 来たもんだ」から始まる
「ドント節」など

お気楽なサラリーマンの歌は今でも大好きである。




我が家にテレビがあることをひた隠しした時代は
それから数年続いた。

その後、両親は家を建て
テレビのアンテナを屋根の上に設置した。



もう、テレビがあることを隠す必要もなくなり
言えなかった言葉を堂々と言える。


しかし、その頃はほとんどの家庭に
テレビが一台ある時代になっていた。






今回は
昭和40年代に言えなかった言葉
ということをお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。



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