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完全無欠な彼女の変化【音声と文章】

山田ゆり
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今回は、完全無欠な彼女の変化
ということをお伝えいたします。
5分52秒の音声です。
音声と文章どちらでもお好きな方をどうぞ。

**文章はここからです***

おはようございます。山田ゆりです。
今回は、完全無欠な彼女の変化
ということをお伝えいたします。


私は若い頃、記憶力は良い方だったと思います。

特に、大好きな事務の仕事をしている時は
頭のアンテナがいつも全方向に向いていました。


だから「自分は間違わない。自分は絶対だ」という感覚がありました。

しかし、40代後半になり、間違いや勘違いをするようになりました。

プライベートなことなら気にしませんが
自信を持っている事務の仕事が
少しずつ、「絶対」ではなくなりました。

私はその事にとても不安を覚えました。

それまでは人に何かを聞かれたら
すぐに的確な資料をお出しでき
相手にいつも驚かれていました。

どんな書類がどのファイルの
どのあたりにあるかなんて
すぐに検討がついていました。

しかし、その記憶が心もとなくなってきたのです。

少しずつ、自分に自信がなくなっていきました。

プライベートはともかく
仕事だけはきっちりできる
これが私の唯一の自己肯定感でした。



会社には、「生き字引だ」と言われる女性がいらっしゃいます。

私が現在の会社に転職した時
その人に、自分と同じものを感じていました。

私も仕事の記憶力には負けない自信が当時ありました。

しかし、やがて私は
少しずつ間違いや勘違いが多くなり

相変わらず記憶力抜群の彼女とは
隔たりが大きくなっていきました。

なぜなんだろう。
どうして記憶違いしてしまうんだろう。

もしかして自分は
若年性アルツハイマー型認知症に
なってしまったのだろうか。

当時、私は慣れない母の介護で
心身ともに疲弊していた時期でした。


自分の勘違いや記憶違いが連発してきて
私は、いままで自分に対して抱いていた

「私は絶対だ」
というイメージを
諦める事にしました。


「一番であること」から降りました。

「まっ、いっか。そんなこともあるさ。」

と自分を許しました。


それからは、
私は二番手で行くことにきめました。

そして、記憶力抜群の彼女を尊敬しながら
彼女とは良い関係を保ちながら
仕事を続けて参りました。

その後、彼女は私の上司になりました。


あれから10数年が経ちました。

あんなに間違いはないと思っていた彼女は
すこしずつ、間違うようになりました。

彼女のやることに間違いはない

そう、私は信じてやって来ましたが
ちょっとした記憶違いや
どこに書類をしまったかなど
彼女は時々分からなくなってきました。

それを一番気にしているのは彼女でした。

「大丈夫。疲れているだけですよ。」
と私は励ましますが
彼女は「自分はどうしてしまったのだろう」
と落ち込んでいます。

私も当時そうだったから
その気持ち、痛いほど分かります。


そして、とうとう、
「自分は常に正しい」という鎧を
彼女は脱ぎました。


そして恐らく、
当時の私の変化を
彼女は今、自分と重ねていて
当時の私を理解したのだと思います。

その頑丈な鎧を脱いだ彼女は
人の痛みを分かる
素敵な女性になりました。


彼女は子育て真っ最中です。そして
私が間違いや記憶違いをし始めた頃と
同じ40代になっています。


そんな彼女を見て
初めて当時の自分を理解しました。

あの頃、記憶力の低下は
自分だけの特別な事ではなく
人はある年齢に達すると
記憶力が衰えるものなのだという事を。

勿論、万人に当てはまることではありませんが
子育てをされている方は特に

いつまでも一番ではいられない
何時かは「体の衰え」を
痛感する時がくるのだということを

完全無欠な彼女の変化を見て分かりました。


若い頃には分からない事
歳を重ねたから分かる事もあります。


本日は、完全無欠な彼女の変化
ということをお伝えいたしました。

本日も最後までお聴きくださり
ありがとうございました。

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日にしましょう。

山田ゆりでした。

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