第460回 縄文人よりも非効率
1、暑い日こそ熱く燃える
本日は朝から猛暑で、
日本気象協会提供の熱中症情報によると「危険」レベルに該当する中、
火を焚くイベントを実施してきました。
近隣の市町と合同で縄文土器づくり体験をしようと
先月成形した土器を一カ月ほど乾燥させて
本日野焼きしたというわけです。
幸い参加者はもちろん、担当者の大人も体調が悪くなる人が出なかっただけでなく、
焼成の途中で割れてしまう土器もほとんどなかったので
大成功と言っていいのではないでしょうか。
2、縄文のココロ
さて本題としては、とあるフリーペーパーをご紹介します。
たまたま最新号を手に取ったのでレビューをしてみようかと思います。
既に10号目となり、1~6号までWebでバックナンバーが閲覧できます。
個人的に最も気になったのはキラキラネーム遺跡特集。
遺跡って変な名前のことありませんか?
それをまあよく調べたなというくらい、日本全国で100か所も紹介しています。
皆さんのお住いの地域にも変な遺跡名ありませんか?
巻末には縄文旅の企画があったり、
新築の竪穴住居の香り
を売りにした精油の大真面目な広告があったり
オタクゴコロをくすぐっています。
築山可奈さんというタレントさんのインタビューもぐだぐだ感があって嫌いじゃないです。
そうかと思えばトロトロ石器という専門家にしか知られていないようなマイナーな遺物を取り上げ、
誰も傷つけない石器
というキャッチフレーズとともに考察しています。
3、またまた妄想は膨らむ
いかがだったでしょうか。
学術的な要素も取り入れつつ、キャッチーな企画とフレーズを
絶妙なセンスで融合する。
それがこのフリーペーパーの魅力だと思います。
こういうテイストで私の専門の中世も取り上げてみたい。
城好きとか石造物好きとか陶磁器好きで完全にクラスタが分かれてしまうからまとまらないかな。
苦労することが目に見えているとは思いますが
ワクワクするような編集の仕事をしたいですね。
中世遺跡を巡る旅企画ならできそう。
中高年の男性しか来ないならやる気が出ませんが・・・
多様な属性を持つ人が「歴史好き」という共通点だけで集まるから
面白い化学反応が生まれるんですよね。
そう、冒頭で紹介した土器の焼成ですが、
基本的に縄文人は冬にやっていたことでしょう。
春から秋にかけては収穫に忙しく、
冬、獲物が少なくなって、乾燥もしたころが土器づくりの旬。
まだ使える土器も廃棄して新たな歳を迎えるために新たな土器を作る、
そんなお祭りイベントだったのかもしれません。
冬に焚火をすれば楽しいお祭りになりますが、
小学生の夏休みに合わせて酷暑に実施している現代人を
もし縄文人が見たら驚くことでしょう。
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