第335回 史上初の元号大喜利
1、締め切りは明日の11時
いよいよ明日、4月1日に新元号が発表になります。
世間では予想が盛り上がっているという報道も聞こえてきます。
もはや大喜利感がありますが、これも譲位の決断をした陛下と、紆余曲折もありつつここまで漕ぎ着けた関係者の努力の賜物でしょう。
中国ではすでに廃れてしまった元号という制度。これ自体が文化財といってもいいでしょう。
これを庶民まで含めて平和裡にワイワイ予想できるなんて、史上初めてのこと。
幸せな時代に生まれたものです。
せっかくですので私も予想してみました。その過程をまとめましたので、よろしければお付き合いください。
2、所与の条件
新元号を選ぶに当たって先程のリンクを貼った報道でも条件として提示されていたものはいくつかありました。
例えば
・漢字二文字であること
これは過去に天平宝字など例外はあったものの踏襲されてきたので今回も2文字と考えましょう。
・書きやすく、読みやすいこと
確かに何度も書くことがあろうと思いますので、画数が多かったり、間違えやすい漢字だと不評を買いそうですね。
・過去に使われていないこと
もちろん中国や朝鮮半島なども含めて全く同じ元号として使われているものが選ばれるのは考えずらいですよね。
・頭文字に「MTSH」は避ける
こちらも略称で使われることを考えれば至極当然のこと。
・人名に多い二文字は避ける
これも考えてみればそうですね。これまでの元号も人名と完全に一致しそうなものは見当たりません。付け加えれば陛下の諱を避けるという意味で「明」「仁」と「徳」は使われることはなさそうです。ほかの皇族の皆様に使われている字も避けるとなるとそれなりに候補は絞られるかもしれませんね。
・民間の予想ランキング上位は避ける
これはどうなんでしょう。もう決まっているでしょうし、どこまで予想を気にして選定されているのかがわからないのでなんともいえませんね。
またせっかく自分で予想するのですから、ほかの予想サイトで見かけたものは避けますよね。
3、思考は巡るも、結局
これまでの元号は中国の儒教の経典である五経や歴史書などに出典を持っており、今回は日本の古典から出典を取るべきではないかという意見も出ているという報道もありました。
とはいえ、日本の古典だって当時の日本人の教養の多くは儒教や中国の歴史書から形成されていたのですから、あまり変わらない気もします。
日本の古典…枕草子や方丈記などはエッセイですから品格的に問題があるでしょうし、六国史あたりから取るのが妥当なのでしょうか。
神皇正統記とか水戸光圀の大日本史では南朝に偏りますよね。
何より私はこのような歴史書を原文でちゃんと読んだことないので、どこにどんな名言があるかわかりません。
もういっそ太平記から採って「太平」でもいいんじゃないですか。
今話題の井沢元彦氏が逆説の日本史の中で、ここまで戦乱が続いた時代の歴史物の題名が「太平記」とはなんたる皮肉か、言霊だと書かれていたことを思い出しました。
結局悩んだ末に我らがお屋形様が松島の月を詠んだ漢詩から選んでみました。
日本の漢詩文というサイトより
「中秋賞月於松島」
今宵待月倚吟筇
滄海茫茫一氣濃
思見淸光佳興荐
道人緩打五更鐘
「光佳(こうか)」
とかどうですかね。先程あげた条件全て満たしてますよね!
と思ったら、
「光佳(みつよし)」
という人名もありますよね…
でも伊達政宗のセンスは素晴らしいということを再認識したということで、終わりたいと思います。
皆さんはどんな予想を立てましたか?
滅多にないこの祭りに参加してみましょう。
ぜひコメントやTwitterへのリプで皆さんの予想された元号を教えてください。
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