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見えチヌ釣りに行こう ~初めての見えチヌ釣り(釣りやすい高架下)~

高架下で4パターンの釣り方

初めて見えるチヌを釣る場合、高架下が釣りやすいです。そこで、高架下の護岸条件や環境条件に基づいて、4パターンの釣り方を解説します。
 
見えチヌを釣る上で重要なのは、『チヌに気づかれないように近付いてカニを打ち沈めて、着底後にチヌがカニを発見したかのように見せる』ことです。これを安定して出来る様になると、必然的に安定した釣果が得られると考えています。
 
ただし、初めて見えチヌを釣るには、チヌに近づいてカニを打って喰わせるまでの一連の流れを短時間でマスターすることは難しいため、難易度が低い護岸条件と環境条件となる高架下で釣って、見えチヌの魅力である、チヌがカニに近付き魚体を捻りギラリッ(ヒラウチ)とさせてカニに噛みつき口をパクパクさせて喰い終わるとゆっくりし移動しラインが引き込まれ合せるとチヌが横向きになりギラッとして猛ダッシュで突っ走る光景を目の当たりにした時の楽しさを体験して頂きたく簡単に釣る方法を解説します。
高架下が釣りやすい理由は、釣り人が高架下の陰に入ることで、釣り人が陰色(グレー色)になり背後の高架下に同化し、チヌから釣り人が見えにくくなり、チヌに近づきやすくなるためです。近づけると、短い竿や手投げでのカニ打ちが可能になります。
 
高架下は基本的に難易度が低いですが、様々な護岸条件や水位、水温などの環境条件によって、釣りの難易度が変わります。4つのパターンに釣り方を解説しますので、釣行先の類似条件に合った釣り方を参考にして頂ければ嬉しいです。

高架下で釣る主な4パターンの釣り方

1. 高架下(足元のチヌにカニを手投げ)

初めて見えるチヌを釣るには、低い高架で水面から足元までの高さが低い条件が、チヌが逃げ難く、かつ釣りやすいです。

護岸条件

釣人の立ち位置で高架の高さが低く、高架の幅が広いほど、高架下が薄暗くなり、背後の高架の陰色(グレー色)に釣り人や竿が同化して、チヌに近づきやすくなります。

環境条件

足元から水面までが50cm以下であり、狙うチヌが1m前後の水深にいる場合が、釣り人に気付き難く、カニを狙ったポイントに着底が容易で釣りやすいです。
また、冬に河川で釣る場合は、暖かい海水が入った満潮から下げが釣りやすいです。

カニエサのサイズ

カキやフジツボ等の付着がないフラットなコンクリート護岸壁に付くアオサなどの海藻を喰うチヌを狙う場合、オールシーズンでその場所に居そうな甲羅幅約1cm程度のカニを使います。
カキやフジツボが付く護岸壁や底にいるチヌには、夏場は1.5~2cm、冬場は1~1.5cmのカニから使い始めて、チヌが気づかない場合や、エサ取りが多い場合は大きくし、チヌが嫌がる場合は小さく、状況に応じてサイズを変えます。

カニの打ち方

竿は4.3mを使用します。水面が近く、カニ打ち距離が短いため、ピンポイントにカニを打つことが容易で、カニの着水音も小さくできます。
チヌから3m以内に近づけると、4.3mの竿でも長すぎで、低い高架下で竿は振り難く、ゴソゴソしている間にチヌが違和感を感じて、ゆっくり遠ざかる可能性があり手投げが良いです。

【豆知識】

チヌが逃げる動きには、主に3つのパターンがあります。
 
1)危険を察知して猛ダッシュで遠くまで一気に逃げまる
釣り人に気付いた時や、他のチヌが逃げる動きに連られて一緒に逃げる場合があります。もし、逃げたチヌにがカニ打ちが届く距離に留まった場合に、カニを打って逃げ続けプレッシャーが高まるだけで釣れないため、次のチヌを探します。
 
2)ビックリして1~2m逃げるが確認に戻る
水深30cm以下の超浅場で捕食中や、休んでいるチヌにカニを打つと、ビックリして1~2m程度逃げが、Uターンして戻り何が落ちて来たのか確認するチヌを多く見かけます。何だったのか確認した結果、喰うケースと見切り逃げるケースがありますが、まぐれで無く狙って喰わすことが可能で、ビックリして喰わす1つの釣法と考えています。
この動きからチヌは臆病だが好奇心旺盛で洞察力がある習性が分かります。
 
3)嫌がってゆっくり遠ざかる
危険を察知するまでにはないが、目障りなのか嫌がってゆっくり遠ざかる場合があります。このようなチヌは再度カニを打ってもプレッシャーが高まるだけで喰いませんから次のチヌを探します。
もし釣り場を往復する場合で、往路でこのチヌを見かけた場合は、復路で喰わす可能性がありますので、しつこくカニ打ちを行なわず復路で再度狙います。

カニの打ちポイント

チヌの動きや姿勢でカニを打つポイントは決まります。
チヌが休み中やフォバリング中で留まっている場合は、斜め前方30~50cmにカニを着底させます。砂地を掘っているチヌや、カキや海藻などを捕食中の場合は、斜め後方30~50cmにカニを着底させます。
カニの着水ポイントは、狙ったポイントに着底させるために、チヌがいる水深の1.5倍以上チヌから離してカニを着水させて流れや竿操作で狙った着底ポイントまでカニを移動します。
もし、カニに気づかれなければ、カニが歩く速度でズル引きしてゆっくり近づけ、チヌがカニに気づいた瞬間に止めます。このカニの打ち方は、全ての見えチヌ釣りの基本となります。
ただ、チヌから2m離して着底させないと喰わない場合もありますから、チヌの動きや逃げる状況などから着底ポイントを調整します。

【豆知識】

活性高いチヌは斜め後方にカニ打ちします。
捕食中のチヌや餌を探し回っているチヌは、視界に入る斜め前方にカニを着底させると、カニに気付いて素早く近づき喰いそうですが、大半のチヌは沈む不自然なカニに気付き危険を察知して逃げます。

実践ポイント

狙ったチヌにカニ打ちは1投で喰わす事を目指します。何度もカニを打つと、警戒して逃げる確率が高くなります。そのため、出来るだけ近付いて短い竿や手投げで狙います。
特に高架下は、1枚釣った後もチヌは逃げずに高架下にいますが、警戒して喰わないため、次の場所に移動します。もし、2枚目を釣る場合は、掛けたチヌが暴れない様にゆっくり高架から20m程度まで離して取込みます。何度もチヌの動きを見ていると、警戒する主な要因は、玉網を水中にいれた時を見たチヌの様です。

【豆知識】

掛けたチヌの取込み中に周囲のチヌの動きを見る余裕があれば、玉網を入れて取り込む時に、取込みを見ていないチヌは釣れる可能性がありますので、周辺に見えるチヌ全体の動きを観察して2枚目のチヌを狙う事は可能です。

低い高架下で水面から足元まで低いと釣りやすい

YouTubeで解説

1) 高架下で足元の水深1m強にいるチヌにカニを手投げで喰わす
釣り人が少なくなる冬は、プレッシャーが掛かっていないチヌが多くなり、チヌにかなり近付いても逃げ難いです。前打ちだと、チヌが見えていれば活性が低くても喰わすことができますからお勧めの釣り場になります。
 
【釣行データ】
釣行日 2023年12月上旬
場所 河川の下流域
水温 18.5度(川底)、18.0(表層)、0度(水温差)
潮位 満潮から下げ
<動画タイトル283>
見えチヌ釣り(初心者1)初めて見えチを釣るお勧めの場所で高確率で釣るコツは1つだけ(釣り易い条件と喰わすコツを解説)

 2) 高架下の水際の水深50cmに居るチヌに3mまで近付きカニを手投げで喰わす
駆け上がりに付く水深50cmで休むチヌの斜め前方1mの水深にカニを着底させて喰わせていますが、高架下だからたまたま喰っただけで、喰う確率を高めるには水深50cmにいる場合は、水深50cmより浅い40cm前後にカニを打つ方が良いです。
 
【釣行データ】
釣行日 2022年5月中旬
場所 河口から約3.5Km上流
水温 16.5度(川底)、16.0度(表層)、0.5度(水温差)
潮位 満潮前
<動画タイトル117>
見えチヌ釣り(光景20)高架下の水際に居るチヌに3mまで近付きカニを手投げで喰わす

2. 高架下(高い護岸壁から竿をクレーンの様に操作)

低い高架で、釣り人の足元から水面まで3m以上の高さがある釣り場は、チヌの頭上から釣りが可能で、カニを打つための竿振りが簡単で釣りやすいです。

護岸条件

釣り人の立ち位置の高架下の高さが低くい場合は、陰となる高架下に入ると背後の高架の陰色(グレー色)に釣り人や竿が同化してチヌに近づきやすくなります。
また、水面から護岸壁が高い場所は竿を振りやすく釣りやすいです。

環境条件

干満に関係なく、水面から足元までの高さが3m以上で、水深が1m前後の護岸際で休んでいるチヌは動かないため、カニを狙ったピンポイントに打って釣りやすいです。

カニ打ち方

チヌの頭上は死角になるため、護岸壁の上からチヌの頭上にクレーンのようにカニを下げて、着水音を立てないようにそっと水面に落とします。

カニ打ちポイント

チヌの動きに合わせてカニを着水するポイントを決めます。
チヌが休んでいる場合は、斜め前方30~50cmに着低するように流れなどを考えて着水させます。
チヌがカニなどを捕食中の場合は、斜め後方30~50cmに着底するように流れなどを考えて着水させます。
チヌが餌を求めてウロウロしている場合は、泳ぐコースの予測は困難ですが、斜め前方にチヌに気付かれないように着底させた後に、チヌが気付くようなポイントに着水させます。

低い高架下で水面から足元まで高い護岸壁はカニ打ちが簡単

YouTubeで解説

実際に釣っているシーンの動画を紹介します。
 
高架下はチヌが集まる場所で、なるべく水際から離れて高架下に入った後、水際に近付いてチヌを探します。チヌを発見すると、チヌの真上付近からゆっくり竿を川側に出して、クレーンのように餌をゆっくりチヌの斜め前方に約30から50cmに着水音を立てず落として、ラインを緩めて自然に沈めると、チヌがカニに気付いて喰ってくる可能性が高いです。
高架下は、竿を水際から河川側に出しても竿が高架下の陰色(グレー色)に同化してチヌに気付かれ難く釣りやすいです。
 
【釣行データ】
釣行日 2021年5月下旬
場所 河口から約2.5Km上流
水温 18.0度(川底)、18.0度(表層)、0度(水温差)
潮位 満潮から下げ
 
<動画タイトル018>
(実践8)初心者も釣り易い河川の高架下(高架下のチヌは竿や釣る人に気付き難いため絶好の釣るチャンス)

3. 高架下(干潮時に河川に入りエキサイティングな釣り)

干潮時に河川に入り、高架下で釣ることができれば、光の屈折や同化によってチヌに近づきやすくなり、竿は短い4.3mを使って釣ることができるため、竿を振る難易度が下がり、釣りやすくなります。
また、水深30cm以下で釣る場合は、クリアにチヌの動きが見えて、合わせた瞬間にチヌが水面を割って出るエキサイティングな釣りも楽しめます。

護岸条件

干潮時に長靴で河川に入り、高架下の川底がゴロタ場でも釣れますが、砂地であれば更に釣りやすいです。また、橋脚周辺には夏場は多くのチヌが集まる為、カニ打ちが届けば最高の条件になります。

環境条件

干潮前で、水深が50cm以下で流れの中でフォバリングしているチヌが釣り易い最高の条件です。

カニエサのサイズ

甲羅幅はオールシーズン1.5~2cm程度のカニを使います。

カニ打ち方

砂地の底で流れがある場合は、チヌの上流2m程度にカニを打って流れに乗せて転がし、チヌの横50cm程度を転がると、チヌが気付いて転がるカニを追っかけて喰ってきます。
ゴロタ場や流れが無いなどカニを転がす事が難しい場合は、チヌの斜め前方50cm程度に着底するように、水深と流れを考慮してチヌの斜め前方1~2m打ってチヌの斜め前方509cm程度に着底させます。

干潮時に河川の高架下はエキサイティングな釣りをお手軽に楽しめる

YouTubeで解説

干潮時に高架下で釣った動画を紹介します。
 
1) 干潮時に高架下で水深が20cm程度の時に喰わす
チヌを探し歩く時は、大抵のチヌは流れの上流側を向いているため、チヌに気付かれ難い下流から上流に向かってチヌを探し歩きます。
川底が砂地であれば、チヌの上流側に2~3mに打って、カニを流れに乗せてチヌの横を転がる様に流すとチヌはカニを追っかけて喰ってきます。
川底がゴロタ場の場合は、チヌにカニを気付かせたく転がしても石に引っ掛かり流すことが難しいです。また、50cm程度の前方に打つとビックリして逃げます。そこで、1m前方に打って、カニを沈めない様に流して、チヌが気付いた瞬間に着底させる方法にすると喰ってきます。
 
<動画リンク135>
(実践64)高架下のゴロタ場で超浅場の時間帯は水面がギラギラせずチヌがカニ喰う光景がクリアに見えて面白い

2) 干潮時に高架下で水深が30cm程度の時に喰わす
この動画は干潮時に見えチヌを釣り歩いている動画ですが、5枚目に釣ったチヌが高架下で約10匹が群れているチヌの中から釣っています。
群れチヌを釣る場合のポイントは、群れの中心にカニ落とすと、1匹でも危険を察知して逃げだすと一斉に逃げるため、群れの上流側の端のチヌを狙います。
 
<動画リンク164>
(実践73)干潮前に急流となる川筋で短時間に数釣りするコツを紹介(40分で5枚)

4. 高架下(橋脚際はチヌが良く釣れる定番ポイント)

特に夏場に多く見かけて橋脚に付くチヌを狙います。
橋脚周辺はルアーのアングラーが狙う場所でハイプレッシャーなチヌが多いですが、カニエサを発見すると警戒せず沈むカニを追っかけて潜る場合が多いです。

護岸条件

カニ打ちが届く橋脚の周辺です。

環境条件

干満に関係なく橋脚についているチヌを釣る事ができます。

カニエサのサイズ

夏場は甲羅幅が100円玉サイズから使い始めます。
冬場は甲羅幅1~1.5cm程度を使い始めます。
喰い渋りやエサ取りなどの状況により大きさを変えていきます。

カニ打ち方

カニ打ちで竿が高架に当たらない様に慎重に竿を振る事が必要で難易度は高いです。
カニを打つポイントは、橋脚から30cm以内の場所に打つ事ができれば不自然と感じない様ですから、無理して橋脚ギリギリを狙う必要はないです。
また、竿を持つ利き手や風向きなどの条件を考えて、竿を振り易い橋脚を決めます。

橋脚際はチヌが良く釣れる定番ポイント

YouTubeで解説

橋脚に付くチヌを狙います。高架が高ければ問題ありませんが、低い場合は、竿が高架に当たらない様に慎重に竿を振ると狙ったポイントに打てませんから竿振りはコンパクトに手首のスナップを使ってビシッと振る必要があるため、竿振りの難易度は高いです。
狙ったポイントにカニを打つ事ができれば高確率で喰わすことができます。
 
【釣行データ】
釣行日 2021年11月中旬
場所 河口から約3.0Km上流
水温 18.5度(川底)、18.0度(表層)、0.5度(水温差)
潮位 満潮から下げ5分
 
見えチヌ釣り(実践29)橋脚に付くチヌを掛ける方法を紹介
<動画リンク065>

まとめ

高架下は定番の釣り場で、多くのアングラーが釣っています。チヌもハイプレッシャーとなっていますが、前打ちの強みである、見えていればハイプレッシャー状態でもチヌは捕食しないと生きていけませんから、『チヌに気付かれないようにカニを打ち着底させ、自然な動きになった後にチヌがカニを発見したかのように見せる』釣り方ができれば、カニ打ちが届く範囲であれば釣れないチヌはいないと考えています。
ここで解説した釣り方は見えチヌの釣り方になります。チヌが見えないと簡単にはつれません。見えないとチヌの動きや姿勢が分からず釣る手順を決めるプロセスを定義が難しく、闇雲にカニを打つことになります。もし釣れてもまぐれで、いつも安定した数釣りが難しくなります。
 
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