⑤昭和70年半~80年ごろの好きだった漫画のはなし(少女漫画編)
かなり間が空いたが昭和40年後半から50年代に小中高と過ごした私が読んでいた漫画。特に後半読んでいた少女漫画だかちょっとマニアック気味の私が印象に残っている漫画の感想。そんな中で今回どのくらいの人が覚えているだろう?ってやつを書く。
立原あゆみと言えば「本気(マジ)」。少年漫画じゃーん、って思う人が多いと思うんだが昔は少女漫画で少年を主人公で描いていたりした。
最初に読んだのは「麦ちゃんのヰタ・セクスアリス」だったか?
森鴎外の「ヰタ・セクスアリス」から題名を取ったと思われるもので内容も主人公の麦くんが少年からおとなへと変わる時期に過ごした出来事を描いている作品。
麦くん、イケメンだがなかなか女性とうまくいかない。悩みながら成長していくさまが良かった。
で、今回の「すーぱー・アスパラガス」も主人公は男の子。上の漫画の表紙の真ん中に写ってる女子は元男の子。
不思議なアスパラガスを食べて女性化したしまったという設定。
(ちなみにこの表紙の虎の絵をみてふと連想したのがダリの「目覚めの一瞬前に柘榴の周りを蜜蜂が飛びまわったことによって引き起こされた夢」の虎)
ちょっと違うけど見た瞬間思い浮かべたのでした。
さて、「すーぱー・アスパラガス」はアスパラガスを食べて女性化した男の子たちが美少女戦士として戦う物語。
しかも戦う相手が植物星人……Σ(・□・;)ナニソレ?
そうなんです。当時美少女戦士ものなんてそんなになくて、(前に書いているこの漫画感想シリーズに出している佐々木淳子作品は近かったりする)しかも周囲を彩るキャラクターがかなり強烈で。
セクハラ教師や変なオカマが出てきてギャグなのか?エロなのか?SFものなのか?はっきりしない。
そのはっきりしない気持ち悪さも含めての立原あゆみです(これでも褒めてる)。
ここまで読んで気に入ったあなたは上に飛んで試し読みしてみてください。
当時こんな少女漫画他で見たことあるとしたら弓月光かなーと思う。
ただ弓月光は対戦ものではないけど。
弓月光の「ボクの初体験」は女の子にフラれて自殺した主人公が起きてみると美しい女性に変わっていた。そう、性別の入れ替わりもの。
主人公が自殺し、そのからだから脳を死んでしまった奥さんに移植して生き返らせたヒットラーに似た医者。
奥さんの代わりになるように言い、そこからドタバタのエロコミックになっていた様な気がする(最後がどうなったかも覚えていない)。
思えば、立原あゆみも弓月光も男性がきれいな女の子を描いて少女漫画から少年漫画までこなす漫画家であった。
それでは女性が描く当時の性的な少女漫画(あくまで当時の小中学生の視点でものを言ってます)はなんだろうな?と思い出すとしらいしあいの「あるまいとせんめんき」。
絵は当時の流行りの絵でうまくも下手でもない感じ。
しかし、しらいしあいがなぜ人気があったかと言えば当時の若い男女のリアルさを漫画で表現したからじゃないだろうか?
当時としては同棲や妊娠(デキ婚)はまだ一般的ではなかったはず(今から40年も前の話なので)。
地方から出てきた大学生がバイトする先が喫茶店(もちろんチェーン店ではない)で、下宿先も風呂なしトイレ共同のアパート。
電話は公衆電話でかけ、まだ手紙を書いていた時代。
当時の学生の過ごし方が分かる時代背景。(今の60代の人たちにとっては懐かしい作品だと思います)
しらいしあいは他にも「ばーじん♪おんど」なんかがある。
中学時代友達が好きで貸してくれた。当時コバルトシリーズ(初体験シリーズ)なんかが流行っていてその延長にしらいしあいがいた。
性の目覚めを後押ししてくれる作品だったように思う。当時は今のような電子書籍で漫画を読むこともなく、今のような過激でキテレツな話も少なかった。でもそんなアナログでレトロな感じが良かったりもするのだった。
どちらも試し読みできます。
まだまだたくさんの記事を書いていきたいと思っています。私のやる気スイッチを押してくださーい!