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たくさんの怪獣と紡いでいく、あるファームの愛の物語「ウルトラ怪獣モンスターファーム」

ニンダイで本作のPVを見た時に全く新しい体験が出来そうだ…とひそかに発売を楽しみにしていました。
ですがモンスターファームをやったことのない自分には不安もありました。
「育成シミュレーション」って物によっては単調な作業ゲーだからです。
でもファーストインパクトを大事に勢いで購入、結果めちゃくちゃ楽しくて、思い切って買って本当に良かったです。
この一見カオスな作品の魅力を頑張って書こうと思います。

使用ハード: Switch
関連作プレイ歴: なし(ちなみにウルトラ怪獣もバルタン星人とカネゴンくらいしか姿と名前が一致してないレベル)
プレイ時間:47時間くらいでスタッフロールまで。やり込めば100時間近く遊べそう。

〜だいたいの内容〜
怪獣を育て戦わせる怪獣ブリーダーという職が定着している世界で、ウルトラ怪獣を育てて公式大会制覇を目指す育成シミュレーション。

◆怪獣ファーム、3つの良ポイント◆
①適度に余裕のある環境

自分は面白い育成ゲームとは「期限とかお金とか結構ギリギリでそれをやりくりするのに頭を使う良い意味で忙しいゲーム」だと思っていたので、本作は期間もお金も困る事がなく(序盤はさすがにお金ないけど)(そして後に気づきましたが期間は場合によってはそんなにない)すぐ飽きるかもなぁと思いました。
ところが遊んでみるとこんなに余裕があるのにちょっと難しいと感じる…普通に育てたら、だいたいランクBで引退となります。
それ以外でもなんか速めに引退していく子もいたりして、なかなかコツが掴めない…なぜだ?
この疑問を抱いた瞬間が楽しい怪獣ファームの始まりです!

MFシリーズ経験者だとお手のものなのかもですが未経験の自分にはベストな育成方法を探るのが楽しかったです。
そして色々解決策を考えて試すのですがもしこのゲームが忙しいタイプの育成ゲームだったなら面倒くささが先に立ち、途中で疲れてしまったかもしれません。
ですが諸々余裕があるおかげで何回もトライしてみようと思えます。
1匹育てたらその子が引退するまで他の子が育てられないわけではなく、好きな時に好きな子を引っ張り出したりお休みさせたりできる緩さもナイス!
飽きたり、上手くいってない!と感じたら途中で他の怪獣に交代できるので飽き性の方にもピッタリです。
そして攻略方法も単純に「こうしたらいい」という手順を踏めばいいわけではなく「こういうシステムになっている」を理解して怪獣や状況によって臨機応変にやっていくのが大事で、育成の理想的な流れはある程度あっても、全く同じことを何度もやっているような作業感はありませんでした。

②大会に勝つ以外の目的も色々ある

本作はチュートリアルはありますが基本的には「好きにしていいよ」とポンっと渡されるゲームです。
一応スタッフロールが見れるイベントというのがSランク大会優勝ではあるのですが必須ではありません。
普通に強い怪獣育成に精を出すも良し、新種の怪獣を解放したり、育成資金を稼ぐも良し。むしろランクアップとか考えずなんか好きな怪獣育ててみたりも楽しいです。
ブリーダーとしては期限がないので、怪獣をとっかえひっかえ育成しながら、気が済むまでこの作品の楽しい要素を少しずつ堪能していきます。
ある意味オープンワールドというか、フリーシナリオというか、やりたい事が好きにできますし、スタッフロールを見た後もまだ遊ぼうと思えるエンドレスゲームです。

③怪獣かわいい

色々あるけどやはり本作1番の魅力はこれですね。
前述のとおり私は別にウルトラ怪獣が好きというわけではなかったのですがみんなとても可愛いです。初見で流石にキモいな…と思っても育てていると可愛いと思わざるを得ません。自分の思う可愛いポイントを列挙します。

・動きがかわいい

みんな愛嬌ある動きするなぁと思います。固有の勝利ポーズは見てると古の特撮の着ぐるみの中の人の力を感じることもある…ゼットンの動きかわいい…原作本編で見てたら怖かったのかもだけど。
緩急の付け方も良くて…ライダーキックの後ちょっと一旦置いて爆発するみたいな間の付け方がすごく好きなんですけどああいう感じです。
共通アクションも転んだり首をかしげたりとてもあざといです。こんな見た目なのに無邪気で子供のよう。

・イベントでかわいい

怪獣のきもちはカネゾーという通訳を通して伝えられます。
育てていると相談されたりプレゼントくれたりします。向こうからの愛情表現がとてもかわいい。
やたら花束くれたりする子もいれば食べ残しをくれる子もいてそれぞれの性格を感じる…。
「太り過ぎな気がする」と相談されて「そうは見えない」と返したら「もっと良く見てよ!」と怒られたこともありました。乙女か。

・鳴き声かわいい
主に喜んでる時に聞けるんですけどかわいい。試合勝った時とかプレゼントあげた時に「フォフォフォ…」とか笑ってたりしてふふってなります。
どの子の鳴き声もほんと独特で面白いですね。ウルトラマンってすごい。
あとMFからの怪獣…じゃなくてモンスターになりますがモッチーが喜んだ時の声すごい癒される…作った人天才か…?

そしてそんな要素でメロメロにされたところ迎える引退…。

寂しいです。よく暴走してファームを壊した子だった…とか思い出してしまう。
とても愛着が持てるように作られています。
こんな見た目好きになるわけないと思う方もいるでしょう。いや本当に好きにならない方もいると思いますが、バルタン星人を可愛いと言う人の気持ちもまぁわかるというくらいのハートの持ち主ならば、騙されたと思ってやってみて欲しい…。美女と野獣でベルが野獣に恋した時こんなだったのかななどと(ディズニーの野獣はデザイン良いから普通に恋すると思うけど)。
あと私は詳しくないのですがウルトラマン原作ネタも割と入っているみたいです。

◆バトルについて◆

触れる機会を逃したので追記ですが私はこれまでやったことのない新しいタイプのバトルでした。
コマンドと言えばコマンドですがリアルタイム感もあり、そして良く避けるし良く避けられる。絶妙なバランスで作られています。
ガッツと間合いの管理、技の選択…なかなか手に汗握るバトルです。

◆気になった点◆
・あんまりストーリーでやる事を誘導してくれる感じではないので「これ何やったらクリアなの?」ってなるかもしれません。
・育成のコツはシステムを調べないと掴みづらいかもしれません。でも調べるのすごく楽しい。
・合成がちょっと難しい…けど上手くいくと本当にエリートが生まれるから頑張ろう。
・クッキー厳選だけは若干面倒。

総評
ネタゲーのように見えて、どうしたら上手くいくかを考えるのが本当に楽しい奥が深い楽しい育成シミュレーションでした。
これ最近言いすぎかなと思うんですがちょっとサガっぽい…。攻略調べるとき単に手順じゃなくシステムから理解しようとしたくなるところが。
あと、この子では強い新種を解放して、この子はお金をためて、この子は合成用に育てて…と、何代かを経て環境を整えた結果、後の何代目かが初代では難しかった公式大会Sを突破するの、なんかロマサガ2みたいだなって…(笑)。
ゲームを一旦終えた時のファームは、多くの怪獣との出会いと別れを繰り返しながら作り上げたブリーダーと怪獣たちの愛の結晶です。
皆さんもぜひお気に入りの怪獣たちと自分のファームを作り上げてみてください!

ちなみに怪獣だけでなくウルトラマンも少し出てきます!
あと育成とかのムービー早送りしかできないのかなと思ってたら普通に飛ばせるし簡単バトルもあるので時短もできる親切設計!

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