プロレスファンの間で早くも話題沸騰中! 講談師・神田伯山&実況アナウンサー・清野茂樹がプロレスを語りつくすCSテレ朝チャンネル2『神田伯山の“真”日本プロレス シーズン2』の日が今月もやってまいりました! 日本プロレス時代を知るザ・グレート・カブキによる貴重な証言も飛び出した第2回。新日本プロレスの歴史をたどる「真の日本プロレス史」は、1990年代後半の「ドームプロレス確立期」を取り上げた。今回の“延長戦”では、その中でも1995年の北朝鮮遠征(注1)とUWFインターナショナルとの対抗戦(注2)に焦点を絞って、番組収録直後にインタビュー! 新日本の歴史の中で特筆すべき2大興行が同じ年に、それもわずか半年の間に開催されたという奇跡。「1995年の新日本プロレス」を伯山&清野により深く語ってもらいました!
取材・文/K.Shimbo(1995年前後の好きな試合は、阪神・淡路大震災の2日後に大阪で行われた全日本プロレス、川田利明VS小橋健太の3冠戦。60分フルタイムドロー)
撮影/ツダヒロキ(同じく、10.9東京ドームの佐々木健介VS垣原賢人)
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滝沢秀明さんを本当に蹴るんじゃないかという狂気を出せる人って、猪木さんしかいない(伯山)
――1995年は北朝鮮遠征とUWFインターナショナルとの対抗戦という重要なトピックスがつまった濃厚な1年でした。
伯山 アントニオ猪木さんとお話した時、北朝鮮でのリック・フレアー戦について「俺も捨てたものではない」と振り返っていたんです。師匠の母国で19万人もの観客を集めて、初めてプロレスを観る北朝鮮の人たちを手のひらの上に乗せるという、猪木さんにとって集大成のような興行だったんじゃないかと。だから、2億円とも言われる借金ができても、結果的にやった意味はあったと思います。北斗晶さんと佐々木健介さんが結婚するきっかけになったという話もありますし(笑)。
清野 うわさで聞いたんですけど、あれ以降、猪木さんには北朝鮮からすごいマツタケが送られてくるらしいですよ(笑)。フレアー戦は猪木さんの現役晩年の傑作だと思います。「猪木ファイナル・カウントダウン」(注3)以降、フレアー戦とベイダー戦は珠玉ですよね。
伯山 これは引退後ですけど、ジャニーズの滝沢秀明さんとの試合(注4)も良かったですよね。滝沢さんが蹴られそうになる時、ファンの女の子が悲鳴をあげるんです。本当に蹴るんじゃないかという狂気を出せる人って、猪木さんしかいないですよ。芸能人とのエキシビジョンマッチだから、おちゃらけちゃいますよね、どこかで。だけど、あの眼がやっぱりすごいんだよなぁ。
清野 “ホウキ相手でも…”(注5)っていうことですね。
伯山 まさにそうでしたね。すっかり引き込まれました。
清野 僕は試合のビデオを買っちゃいましたから(笑)。
今の新日本があるのも、大変だった時期があるからこそ(清野)
――UWFインターとの対抗戦を、清野さんは東京ドームで生観戦されたんですよね。思い出を教えてください。