テレビ番組制作の役職と上下関係

先日TBSで、リンカーンの特番が放送されていました。

リンカーンといえば、私の世代的には伝説の番組で、あの豪華メンバーで番組がスタートすると聞いた時はワクワクしたものです。

また、内村プロデュースが大好きだった私は、さまぁ〜ず出世したなぁ、という感慨深い思いもありました。内Pが終わった直後から、"Qさま"など、さまぁ〜ずの冠番組が増え、一時は全局で冠番組を持っていたほどです。

また、業界の中にも多数の番組ファンがいた印象です。


また、リンカーンのメインであるダウンタウンはここ数年で二度目の黄金期だと思います。個人的に・・。

水曜日のダウンタウンを筆頭に、ダウンタウンDX、プレバト、ワイドなショーなど、視聴率をしっかり取る番組を多数抱えています。

また、プライムビデオのドキュメンタルも素晴らしい番組だと思います。ここ数年、これほどオンエアが待ち遠しい番組はありません。

この二人には、マネージャーとして働いていた時は何度もお会いしました。(お見かけしました)

浜田さんは事前の楽屋挨拶必須、そこでしっかり自己紹介なのか、以前共演したお礼をする、それが当たり前となっていました。

松本さんは楽屋挨拶は必要無し、本番直前にスタジオ前室で挨拶してください、という案内が、全てのダウンタウンの番組でされています。

お二人とも、テレビ局や収録スタジオに入った瞬間から、その日の番組スタッフが取り囲みながら移動するので、白い巨塔みたいになっています。本当に・・。



さて、本日は番組制作に現場における役職と、その上下関係についてお話します。

番組制作に関わる役職はこちらです。

プロデューサー、AP(アシスタントプロデューサー)、総合演出(チーフディレクター)、ディレクター、AD、デスク

こちらの中で、一番偉いのはどの役職だと思いますか?



・・答えは番組によって違う、です。なんだかすみません。

ちなみに私は2つの番組でADを経験しましたが、この2つの番組で、一番発言力があるのは総合演出でした。

まず、ADの出世の順序が2つあります。

AD → AP → ブロデューサー

AD → ディレクター →総合演出

このように、プロデューサーラインと、ディクターラインがあります。

プロデューサーの主な仕事は、番組のお金を管理することです。

ディレクターの主な仕事は、番組の映像を作る事です。


これが全く違う業務で、番組によって誰が一番偉いかは変わります。

ベテランプロデューサーの言いなりとなっている総合演出もいますし、

総合演出のやりたいことに振り回されるプロデューサーもいます。


ただ、よく聞くのは総合演出(ディレクター)はとにかく素晴らしい映像を作るアイデアを惜しみなく出す、それをプロデューサーが聞き、実現させるために尽力し、落とし所を作る。

これがベストなバランスと言われています。


また、ADからどうやったら出世ができるのか・・

ADの業務は雑用作業です。これは、出世後のディレクターの仕事である、映像編集とはかけ離れており、あまり役に立たない内容です。

そのため、AD業務の忙しい中で、少しでも編集の勉強やアイデアを磨く事ができた人だけがディレクターになります。

ディレクターになれず、10年以上ADを続けている方もいました。

ただ、多くの場合、映像編集の才能がない、これ以上この仕事は無理、という判断をした段階で、ADを辞める末路となります。

この時、所属会社によっては、じゃあAPやってみようか、ということになります。

ただ、制作会社のAPからプロデューサーに出世するのは更に厳しい状況です。

というのも、全てのテレビ局の番組のプロデューサーのほとんどが、テレビ局社員です。

局員ではないプロデューサーの多くは、制作会社の役員など超ベテランクラス。

なので、テレビ局に入れなかった人間は、10年業界で働いた程度ではプロデューサーにはなれないのです。

およそ20年、40歳頃にようやくチャンスがくるかも、程度なので、それまではAD→APでAP期間を長く過ごすことになります。



努力を重ねディレクターとなると、企画を担当し、どのようにしたら担当企画が面白くなるのか打ち合わせを重ね、実際に収録を行い、編集で仕上げます。

この映像を、総合演出が確認し、修正指示を出したり、微調整したりという流れです。


ちなみに、ディレクターになると2、3の番組を掛け持つ程度に時間に余裕ができます。

もちろん能力がなければ指名もされませんが、3つ掛け持ちのディレクターで、会社に属していなければ月収は70〜100万円ほどです。

ADを脱するだけで、一気に収入が大きくなります。

テレビ業界に入ってしまえば学歴も関係ないので、とても夢がある世界ですよね。

ちなみに総合演出の方でトップクラスだと、年収1億を超える人もいました。



本日はここらへんで。

明日はテレビ局社員と制作会社社員の格差について書いていきます。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。









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