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「遊び」におけるSensorimotor Development Domain(感覚運動領域)の捉え方 Vol.1

「遊び」について、また考えてみます。

前回はこちら↓↓

上記から、以下の論文や資料を読み漁ってみました。

Linas KE . Concurrent Validity of the Transdisciplinary Play-Based Assessment-2. Ann Arbor, MI: ProQuest Information & Learning; 2011.

全文は読めなかったので、気になった箇所をまとめながら見てみようと思います。

Transdisciplinary Play-Based Assessment/Intervention, Second Edition (TPBA2,TPBI2)

Sensorimotor Development Domainは、以下のサブカテゴリに分けられます。今回は6つの内、3つをまとめます。

1) Functions underlying movement(動きを支える機能)

TPBA2では、動きの基礎となる「姿勢」と「筋緊張」について観察します。これらは、環境に応じて自己の身体を最適な関係性を保つ/適応的に働きかけるという意味では、「姿勢制御」と考えることもできます。

遊びの中でどのような姿勢をとっているか。また、頭や体幹等の平衡反応、予測的姿勢制御等を観察する必要性について記述されています。

2) Gross motor activity(粗大運動)

走行や三輪車などダイナミックな運動における総合的な運動の量や質を評価する必要があります。努力性や非効率さにより、そのような遊びを避けていないかなど。

また子どもは、発達段階に応じた様々な姿位をとることができるため、どのような姿勢で遊んでいるかを評価します。特に「割り座」のような W Sitting Positionを好む場合には注意が必要です。

後、遊びの中で起こりうる姿勢変換、姿勢間の移行等の姿勢の調整能力は重要です。砂場や坂道などの環境変化、遊びの展開、おもちゃの移動、自分の快適さ/効率さの要求に応じて調整することができるか。

両手/両側の協調性、上下肢の協調性などを評価し、lead hand とassisting handが身体や行為に対してどのように利用しているかも評価します。

3) Arm and hand use(腕と手の使い方)

腕や手を巧みに使う必要のある作業の多くは、眼球運動や視覚的な運動も伴うため同時に観察する必要があります(球技、図画工作等)。

生活においては、どの程度効率よく、有効的に作業できているのかを確認し、困難さの程度を知ることが必要です。介入の優先順位として機能的スキルを向上させることもありますが、適応性を高めるためには自助具や福祉用具等の利用が最適な場合もあるので考慮します。

観察する視点として、色々な記述はありますが…

Eye-Hand Coordination(目と手の協応/協調)における対象に接触するタイミング、直線性、正確性、手の形など。

手の機能的スキルとして、3つの基本的なタイプがあります。

Translation:親指を使って対象物を手のひらから指先、または指先から手のひらに移動させるような動きです(コインを持ち替えて挿入口に持っていく動作)。

Simple rotation / Complex rotation:手の中での操作として、指と親指の間で物を回転させる動きです(鉛筆やクレヨンの尖端を書く方向へ持ち変えるような動作)。180度以上回転させるような場合には、Complex rotationと表現します。

Shift:対象物を小さな距離で直線的に移動させる動きです(鉛筆やクレヨンを遠位部から近位部の把持位置に向かって指を動かす動作)

加えて、“controlled release”として対象物の大きさや形状、開口部の大きさに合わせた手先の調整なども重要です。

*個人的に参考になったとこだけ書いてますのでご了承ください。

残りの…

4) Motor planning and coordination

5) Modulation of sensation and its relationship to emotion, activity level, and attention

6) Sensorimotor contributions to daily life and self-care…については、また後日まとめます。

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