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タジキスタンにおけるアリフ・キャピタル(Alif Capital)の取り組み

ドゥシャンベ滞在中に、タジキスタンで初のイスラム金融制度を利用したマイクロ・ファイナンスに取り組むアリフ・キャピタル(Alif Capital)を訪問し、設立代表者と面談する機会を得ました。


アリフ・キャピタルは、2014年にタジキスタンでイスラム金融制度が法制化した直後に設立された比較的新しい組織です。アリフ・キャピタルは「ムラバハ(Murabaha)」という取引形態を採用しており、これは、銀行が買い手の代わりに財を購入し、原価よりも高い代金で転売し、事後に一括または分割で回収する形態の売買を想定します。銀行は購入代金に金利分を上乗せして転売することで、銀行はイスラム教で禁止されている利子ではなく、売却益として顧客から利益を受けることができる仕組みとなっています。

アリフ・キャピタルの他の特徴としては、フィンテック(Fintech)を活用し、携帯やスマートフォンを通じて、金融サービスを顧客に提供することで、金融商品へのアクセス面を断然よくしている点にあります。わずか5年でタジキスタンの5本の指に入るマイクロ・ファイナンス企業として成長し、従業員は今や200人超、事業規模も当初の5倍となっています。

アリフ・キャピタルには、アリフ・アカデミー(Alif Academy)が併設されており、フィンテック部門を支えるITソフトウェア人材の育成にも同時に取り組んでいます。日本の日本財団がアカデミーの人材育成に協力しているとのことでした。

今回のドゥシャンベ訪問を通じては、筆者が初めて訪問した2010年頃に比べて、首都ドゥシャンベの雰囲気がかなり変わっていきていることを強く感じました。大通りを飾る電飾、華やかで大規模な公園、新しい政府機関のインフラ(中国が支援したものも多い)、ショッピングモールや新しい高層アパートが次々に出現している様子、昔は数えるくらいしかなかった西洋的なカフェやレストランが少しずつ増えてきていること、スーパーマーケットの商品が豊富になってきていることなど、人々の生活の光景が近年かなり変化してきていることを認識します。アリフ・キャピタルのような新興企業家やビジネスマンが、少しずつ増えてきており、タジキスタンの生活改善、経済開発に貢献する活動がこれからも増えていく期待を抱きました。

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二瓶直樹 / Naoki Nihei

キルギス在住(2017年1月〜)。シルクロード・中央アジア地域をフィールドワーク中。過去、国際協力機構(JICA)や国連開発計画(UNDP)にて開発途上国の支援事業に従事。海外駐在10年目。

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