韓国大統領による中央アジア訪問

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が4月16~23日の日程で、就任後初めての中央アジア訪問として、トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタンの3カ国を訪問しました。

トルクメニスタンでは、ベルディムハメドフ大統領と会談し、主にエネルギーや輸送分野において、韓国企業による投資や協力に関する協議が行われました。

ウズベキスタンでは、ミルジヨエフ大統領と会談し、ウズベキスタン側は、エネルギー、石油天然ガス、化学、鉱業、輸送・物流、機械・電気製造、繊維、食品加工、インフラ分野で韓国による協力拡大を要請しました。両首脳は、首都タシケントで2国間のビジネスフォーラムに参加し、アングレン特別経済区と韓国の仁川特別経済区の協力などが話し合われました。その後、両大統領が歴史文化都市であるサマルカンドを訪問した様子が大きく報道されていました。

カザフスタンでは、トカエフ新大統領と会談し、朝鮮半島問題の非核化に関する政治的な対話を行い、経済分野ではカザフスタンへの韓国による協力プログラムに関し2019年から2022年までの行動計画について合意しました。同プロムグラムを通じて輸送物流、建設、インフラ、鉱・冶金(やきん)業、エネルギー、イノベーションなど、10の分野で58の事業の実現を目指しています。

今回の文大統領の中央アジア訪問は、5か国歴訪ではなく、石油や天然ガス、産業開発の水準が高い中央アジア3か国が選ばれた様子です。ウズベキスタンとカザフスタンは、1930年台にスターリンによる民族移動政策により、極東の朝鮮民族が大量移住させられており、現在でも大規模な朝鮮コミュ二ティーがあることからも、韓国との経済・文化的な関係は大きい状況にあります。タシケント、ヌル・スルタン、アルマティなどの都市はソウルとの直行便も数多く飛んでおり、韓国による中央アジアへの関与は、経済・開発・文化等の面で引き続き注目に値します。

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二瓶直樹 / Naoki Nihei

キルギス在住(2017年1月〜)。シルクロード・中央アジア地域をフィールドワーク中。過去、国際協力機構(JICA)や国連開発計画(UNDP)にて開発途上国の支援事業に従事。海外駐在10年目。

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