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自分だけの刃を持ちなさい‼️

経済学ってのは時に有用な学問になる時がある。例えば、絶対確実な投資先を教えてくれたりするのだ。

預金金利を5%として、1億円を銀行に預けると500万円の利息がもらえる。これを逆から説明すると500万円の利息は1億円の資産から生じるのだ。(当たり前ですね)

あなたが働いて仮に年収500万円だとすると、無から有が生まれないとすれば、この500万円もまた、1億円の銀行預金に匹敵する何らかの資産から生じてるはずである。この資産、すなわち労働から利益を生み出す個人の能力が人的資本である。

人的資本論を唱えたゲーリー・ベッカーによれば、健康や人間関係をも含めた広い意味での人的資本が社会の富の大半を占めている。それに比べたら貯金の多寡やマイホームの有無などにはさして意味はない。

裕福な資産家は別として、ほとんどの人は人的資本を上回る実物資産を持つことはない。ならば、わずかな貯金を増やそうと苦心惨憺するよりも大きな富を生む人的資本にこそ投資をするべきだと、このノーベル経済学者は言うのだ。

大学院や専門学校で資格を取得したり、語学学校に通うことが流行ったりしている。これを『自分への投資』という。大衆社会では経済理論も大衆化していく。

だけど、こうした投資は往々にしてムダに終わることも少なくない。資格や能力に価値があるのはそれが希少だからである。片言の英語が話せたとしても収入が増えるわけではない。弁護士が高給を得られるのは需要に対して人数が少ないからだ。少数の人間が大きな利益を手にするということは、ゲームの参加者の多くは損しているのである。

19世紀の経済学者デイビッド・リカードは、たとえ経済格差が存在するとしても自由貿易は参加者全員の富を増大させると説いた。全てを一国で生産するよりも、より生産性の高い分野(比較優位)に特化した方が儲けは大きいのだ。

効率の悪い分野の製品は外国から輸入すればいい。小国も大国との貿易から富の分配を受け、どちらの国もより豊かになる。国家の役割は自由な競争と貿易のある市場を実現することなのだ。

リカードのユートピアでは、国家だけでなく、企業でも個人でも、誰もが自分の得意分野で頑張れば全員が幸福になれる。社会とは弱肉強食の世界ではなく、人々は自分の得意分野を交換しあって豊かになっていく。

個人の優位性を『エッジ(刃)』という。誰もが自分のエッジを持っているはずである。人的資本への投資とは、試験で良い点数を取ったり資格の数を増やすことではない。自分だけが持っている刃を研ぎ澄ますことである。

リカードは初等教育しか受けず、株式仲買人として働きながら独自の経済理論を完成させた。だからこそ彼は富も理想も市場でしか生まれないことを知っていたのだ。経済学って本当に素晴らしいですね。

おしまい

ポコ♪🐸🇯🇵🇯🇵🇯🇵

【参考文献】『知的幸福の技術』橘玲著

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