自分用まほステ楽曲まとめ①~国やキャラクターに特徴的な曲調~

まほやくの「国による気質の違い」の設定、マジで最高。
まほステはこれを音楽でもやってくれているのが本当に最高~~!!
加えて、曲調や楽器自体に国やキャラクターという要素を付与することで、これも読解の補助線になるというか、ストーリーに文脈が追加されるのが好き。

ということで、3章までの楽曲をメインに気づいた範囲でまとめました。
音楽的な教養は殆どない人間が書いているので、誤りや過不足があったらすみません。でもあったら知りたいので教えてください。
(ご連絡はこちらまで:https://wavebox.me/wave/4p1frmfkzjs76v5l/

↓リプライズについては②でまとめております。↓


はじめに:まほステ音楽の楽器構成

特徴的なものを挙げるためにはベースになる曲調について改めて考えた方がよいということで。
楽器の知識は本当にない。
「この楽器は何かな? ○○ってやつかな?」→youtubeで検索して聴く→「これっぽいな……」みたいな調べ方をしているので……。
そして音に関する知識はもっとない。皆無。調もコードもわからない。ちょっとずつわかるようになるといいね。

まほステ楽曲ではピアノ・ヴァイオリン属(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス)の皆様がメインを張っている印象が強い。
ハープや鉄琴も高頻度で登場する。吹奏楽器は木管楽器の優しめの音色が一緒にいてくれるイメージがある。管楽器は直近の作品ほどよく出てくる気が。
ピアノと管弦楽器を中心にした音作りで世界観を表現しつつ、曲はキャッチー・ポップに作ってらっしゃいます。すごく耳馴染みがいいんだよな……。中学の頃の合唱曲的な覚えやすさと気持ちよさというか。

リズムトラックは、ピアノがメインの曲ではいないときも多いけれど、
①スネア
②ノイズ音っぽく聞こえる打ち込みドラム(トラップビート? っぽい)
③ドラムセット(バンドのドラムス。正しい言い方がわからない)
基本は①で、大曲やファウストの曲は②、ジャズやメタルなどバンド編成曲では③、という印象。「まほステっぽい音」は②かも。

拍子は4拍子の曲が多いですが、3拍子の曲もそこそこあります。「3拍子を含む曲」は3章までで14曲くらいありました。そこそこじゃなかった。多すぎる。
6/8拍子とか12/8拍子とかも普通にあり、6/8拍子好きは大歓喜。豊かだあ~~……。

それでは、それぞれの話をしていこうと思います。


ジャズの西

これは改めて言う必要あるか!? というくらいわかりやすいけど、この記事は自分用アーカイブなので……。
2章で「あ、西ってジャズなんだ……」と気づいてから、祝祭が楽しみでしょうがなかった。
「西の国といえばジャズ」! という「といえば」があると本当に強い。祝祭の曲聴いてほしい(聴けない)、本当に最高だから。
西の国のある種のつれなさ、風のような掴みどころのなさ、なのにきちんと相手に求めたり、はたらきかけたり、コミュニケーションを怠らない。そういう西の国らしさをジャズ調ですごく素敵に表現してくれたなあ~~! と思う。

構成楽器はピアノ・ドラム・ウッドベースが中心になって、曲調によってストリングスがいたりサックスの皆様がいたりというバリエーション。ラスティカがいるのでチェンバロっぽい音もいたりする。
まほステの曲ってあまりドラムセットの音を使わないんですが、バンド編成曲である西曲とブラッドリー曲には必ずといっていいほど出てくる。
私はコントラバス含むヴァイオリン属の楽器の皆様のピチカート(指で弦を弾いて音を出す奏法)の音が本当~~~~~~~~に好きなので、西曲では軒並みウッドベースがピチカートしてくれてて無条件降伏。
西曲以外にもストリングスのピチカートがある曲がすごく多くて、それもまほステが私にぶっ刺さった理由のひとつ。

みんな大好き「月に焦がれて」。
歌詞カードを見たらムルとシャイロックの問答のト書きのように見えてくらくらした。話が全然噛み合ってない(そしてそれが彼らだ)からこそ……。
左イヤホンで聴いてしまう癖があったんですが、改めてきちんと聴いたら右側にゆったりとしたサックスっぽい音がいらっしゃる。

ここで「西ってジャズなんだ!!!!!!!!」と確信した、開放的で最高のナンバー。
マナ石の割れる音すら楽器として使ってしまうの、最高に西。
さらに最高なのが、祝祭Part1で「大地の行方」として西の皆様が南のケルト調で西に生き様を歌い直してくれているところ。西の皆さん、全ての祝祭に同行して「○○の行方」を歌ってくれんか。

「しらべもの」は西がメインなので西曲だと思っている。あまりに西曲が最高だからあのシーンで魔法舎にいるみんなが参加できるようにしてくださったのだと……。円盤の全景みると元気になれる。
3章初見時の私には「しらべもの」がめちゃめちゃ刺さっていた。こんな……イントロからバリバリのウォーキングベースで来られたら負けてしまうよねえ~~。

西とジャズの相性が良いのと、そもそもまほステ曲がメインで使っている楽器構成が近いのとで、西曲は「まほステ」という作品の顔になっている気さえする。
これはムルが「まほやく」の顔であるという感覚と近しいかも。

ちなみに西祝祭曲はめちゃめちゃジャズ&ミュージカル。
人間もジャズで歌う。西の国自体がジャズなんですわ。全てが最高だった。曲は長いし難しいし盛り上がるし……気分最高!!
聴きたい、「欲望の街」を、「ショータイムのはじまり」を、「大波乱の大演奏」を……。

そういえば西の中でも師弟よりも愛憎の方がジャズ率が高い。
西の国のこう……手に触れようとしたら指の間からするっと抜けられてしまういい意味での「いけずさ」みたいなのがジャズで表現されている気がする。敢えて一人挙げるならシャイロック的なのかも。


ケルトの南

こちらは3章時点では西ほどではないけど、そうかな~と思ってた。したら祝祭Part1の南1曲目が今まで以上に直球ケルト調で、「ど、どうも……(照)」になった。
3章までだとあまりサンプル数がないのですが、わかりやすいのはこの2曲。

私のフックになった曲。この曲がなかったらまほステ楽曲にハマるのはもう少し遅かったかもしれない。
「言葉」パートのケルト感(南)を受け継ぎつつ、「花」パートになるとメンバーが増えてストリングスとピアノ中心のまほステ通常編成組メインになるのがめちゃくちゃ好き。
「言葉」では、イントロからティンホイッスル・ブズーキ(多分……でも途中からフォークギターも参戦してる気がする)のユニゾン。
(ブズーキだと思ってるけど普通にフラットマンドリンなのかもしれない。2弦1組になってる楽器をピッキングしてる音な気はするのですが)
今思えばケルト音楽の構成楽器だな、となるけれど、ピアノもいたり、結構耳馴染みのあるアレンジに感じられるのもあって違和感は少なかった。
サビの楽器の皆さん、結構リズム隊が強くて好きだ……。

「花」からは一気にピアノとストリングスが前に出てきてこれがたまらねえ~~!! でもちゃんとクロエのパートの後の間奏にはティンホイッスルがまたやってきて、こう、"融合"が感じられる……。
「きっとみんな一つになれるんじゃないかな」のベースが大好きです。
「花」のサビでは「言葉」のサビのリズム隊の強さにストリングスの横のなめらかさも加わり、豪勢に。足し算だ……。
曲の始まりがティンホイッスルとブズーキ(?)という南的な編成で、終わりがピアノとギターという融合編成になっているのがめっちゃ好き。ギターもギリ南ということで……。

ムルパートで転調するのはみんな好きだし(主語デカ)、最後やれやれって感じでファウストがソロ歌ってんのもみんな好き(主語デカ)。

ルチルのメロディかと思って聴いてたら「彼女との約束」にも入ってて、「チ、チレッタのメロディ……ってこと……?」になったあの日、懐かしいね。多分ハープがチレッタ(悪のオタク断定口調)

どちらもルチルがメインで歌っている曲なので、南の国としての曲調なのかルチルとしての曲調なのか掴めていない部分があったのですが(唯一の南4人曲だった「心の中の道」は構成楽器変わってるし……)、祝祭を観るに「南の国がケルト調」で合っているっぽい。
ルチルは南生まれ南育ちだからルチル≒南と取っていいのかもしれないですね。
というか、「絡み合う因縁」を改めて聴いたらミチルとフィガロパートもちゃんとケルトっぽかった。ギターがいるしハープもいる。ハープ、やっぱチレッタでは?(妄言)

祝祭の曲は張りようがない(現段階でどうあがいても聴けない)のでアレですが、ほんとにめちゃめちゃケルトだったんで……。「空の旅」「大地の行方」を聴いてくれ……。バグパイプとフィドル……。
そう、3章まではこれらの楽器が使われてなかったのでケルト感が抑えられていたのかも? 祝祭はめっちゃケルトだった。

加えて、アイリッシュ音楽イメージということで被せてあるであろう特徴が、「6/8、12/8拍子」「ダンス音楽」。
アイリッシュ音楽はダンスと一体になっているとのことで、ダンスが変われば曲も変わる。
「大地の行方」では南の国の人間と西の魔法使いたちがともに踊っているのが印象的でした。この辺はアイリッシュ音楽の文脈と融合させてる部分じゃないかなあと。
南の国では、きっと周りの人たちを誘って、例えば火を囲んで楽器を持ち寄ってご飯を食べて酒を飲んで踊るのが、身近な"音楽"なんだろうな……と。

拍子の話。
私は6/8拍子の曲は拍子に気づく前に好きになっている人間でして、南の曲は大体好き。
アイリッシュ音楽には「ジグ」という、6/8、12/8拍子のリズムのダンス音楽があるそうで、こちらから来ているのかな? という気がします。それ以外にも原作南イベ曲になんとなく6/8拍子曲が多いところからも引用しているかも。
カエルのエチュードの曲がまほやくの曲の中で一番好きなので、あの曲を選んだ原作スタッフの思いをステで再解釈してほし~!

楽器構成について。
フォークギターがメインを張ることがある。まほステではピアノが和音? を担当していることが多いので珍しい。フォークギター出てくると「南」と判断して劇伴とか聴いてるけど合ってるんだかはわからん(「夢見る明日」……)。
ほかにティンホイッスル・フィドル・ブズーキ(?)・ハープなど。
ハープは結構北(出身)の曲で登場することもあって、北モチーフ楽器なのかな~と思ってたけど、アイリッシュ・ハープというかわいいサイズのハープもあると知って「チレッタじゃん!!」ってなった(妄言です)。


ほかの国は祝祭Part2が楽しみですね

西と南が特にわかりやすかったのもあり、Part2でメインを張る3カ国の楽曲が本当に楽しみ~~!!

東といえば「銀色の三日月 真夜中の墓地」ですが、どこの要素が東なのかわからねえ~~ 暗くて3拍子のピアノ曲だと東って感じがする(?)
そう、「東」要素なのか「ファウスト」要素なのかわからない。まほステで最も歌っている男、ファウスト。

北は、「孤独」「僕の騎士様」「彼女との約束」「てめえは右で俺は左」だからね。統一感、なし。(こうやってみるとブラッドリーだけソロ曲ないんですね)(双子はデュオでなくソロカウント)
彼らのベクトルの違うめちゃくちゃ具合と、唯一共有している「北の矜持」の概念がうまく練合されてたらすごいな。現状個人的にはピアノとハープの寒々しさが北っぽいなという印象を持ってるけどどうなんだろう。

中央は魔法使いよりも人間が歌っているからどう読み取っていいか分かりづらい節があるけど、吹奏楽が目立つアレンジかなという想像はしている。スネアが目立つ感じの……。人間NPCに加えてリケのパートや革命軍パートもそれっぽいので。

メタルのブラッドリー

ブラッドリーのエレキギター3連続。
ブラッドリーが出てくると急にエレキギターとエレキベースとドラムの構成になるのおもしろすぎる。まほステでこの構成になる曲ってほどんどないからね。
1章を配信で観ていたとき、ここまでのシーンで既におなじみになったファウストの耽美なメロディが始まったと思ったら急に今まで一度も流れてないエレキギターの音が聞こえてきて、「えっ!?」って言ってしまったのを覚えている。これまで全然そんな曲調じゃなかったじゃん……。
結果、「ファウストとブラッドリーのラップバトル」という記憶だけが残ったけど、改めて聴いたら全然ラップバトルではない。

曲調はロックというよりメタル。バンドサウンドだけど、邦ロック的なサウンドからは敢えて外してわかりやすくしたんだな、という印象。
だから余計に外れ値で面白くなっちゃうんだけど、この面白さがたまらねえ~~。「てめえは右で俺は左」、はじめて聴いたとき宇宙猫になったし、パンフレットで坂部さんが言及してた曲はこれだろうなと想像しました。

ジャズバンドは西、メタルバンドはブラッドリー、ときているので、どこかでロックバンドが来るのか!? という気もしていたのですが、よくよく聴いたら「共に戦う者たち」とか「旅の支度」とかでもバンド楽器が登場しているので、ポップスっぽい雰囲気を出す時に使われている感じがする。
でもどこかでロックバンド組んでほしいよね(ロックバンドのパートを妄想するのが好きなオタク)。フォル学とかどう?

みんな大好き3章M1ではブラッドリーパートからエレキベースっぽい音が入るのがめっちゃ好き。ここのベースの入り最高なのでぜひ聴いてほしい。


チェンバロのラスティカ

これはもう言わずもがな。なぜならラスティカはチェンバロ奏者だから。
ラスティカが歌うとチェンバロも歌うぜ。

チェンバロが入る少し前から。「一つだけのスカーフ」の後、がらっと印象を変えるのがラスティカのチェンバロなの、最高……。

こちらも。3章M1って本当に最高。
ラスティカのパートとともにチェンバロの音が入ってくるのがさ~~!
そのままぜひブラッドリーとベースの入りを聴いてください。
この曲はいろんな楽器が代わる代わる鳴っているのがすごく好き。


変拍子の(欠片)ムル

私は2章でまほステに大ハマリしたわけだけど、そのきっかけは「祝福の言葉 祝福の花」の12/8拍子と、「小さなピース」の5/4拍子だった。
5拍子て。私は好きコンテンツが5拍子を当たり前のように投げてきたのがはじめての経験で、これで見事にハマってしまった……。

欠片ムルが出てくると、5拍子や7拍子の曲が出てくる。わ……"わかる"……。

月蝕の館にいた欠片ムルによる曲は5拍子。
欠片ムルのパートだけが5拍子。サビは聴きやすく3拍子。晶が歌う部分や、「狂い始めた何か」でリプライズされている部分は普通に3拍子。
和音も拍子も気持ち悪いんだけど、聞き慣れると心地よささえ感じる。イヤホンで聴くと他の曲よりも音が近い気がするんだよな。
金属打楽器の音が結構強くて、澄んでいるんだけど痛々しさもある。やめてくれ~~!! ってなる音がある。しかし、それが、最高。
晶に「直視したくない嫌な事実」を聞かせる曲として正しい。不快で聞きたくないもの、否定したいもの。なのに真実めいて聞こえる。
晶のパートの伴奏のピアノ、ムルが横で聞いてる感じがしていいなあ。うまくいえないんですけど、カインの呪文を聞いてる中央の精霊ってこんな気持なのかも(?) 「あらかわいいことを言うわね……」みたいな。

西祝祭にて、天空離宮にいた欠片ムルの曲は7拍子。
登場時に「小さなピース」の劇伴が流れるのですが、そちらも7拍子。原曲の後ろに2拍子足す形での7拍子だったと思います。5拍子の「小さなピース」に慣れ親しんでいたので、最初気持ち悪くて最高だった。
そしてその後に披露される「幸運の天秤」という曲がめちゃめちゃな変拍子で……。イントロは5拍子と7拍子が交互だったり、メロもおしりに2拍ついたりめちゃくちゃ。なんてったって「めちゃくちゃ」「アンバランス」な現状をムルが説明する曲だからね!
この曲もムル以外が歌うメロディは3拍子。徹底している。(難しいしね)(さらりと歌い上げる橋本ムルがかっこいいんだよ~~)

思えば、「出会いは満月の夜」は変拍子じゃないんですよね。こちらは「欠片ムル」ではなく「真ムル」だからなのだろうか。(まあ、私は初演舞台の幕が上がって一発目がクソ変拍子曲だったらびっくりして内容が頭に入ってこないけど……)
「欠片ムル」のテーマソングとして「小さなピース」があり、それを変奏している感じなのかな。「欠片(ピース)」だしね……。



ひとまず、現状私が言語化できるレベルでの特徴付けは以上。祝祭Part2もその先も楽しみでたまらないね。
記事を書くにあたってまたいっぱい曲を聴き直しましたが、すごくいい……いつかぜひ生音で聴かせてほしい。
それでは、まほステ、最高~~!!!!!!!(挨拶)

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