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変な街やったのう麻布

ちょうど2年住みました

まつだです。一般会社員です。

兵庫県から就職と共に上京してきました。あれは2021年の3月。
もう3年近く経つんですね。
地元のケーブルカーが最近営業終了しました。
東京のショッピングモールは(知らんけど)倍ぐらいに増えました。
僕が3年口を開けてすごしていても、地方の資本は着実にここ東京に集まってきているなと感じる今日この頃です。

初の物件探し

元来あまり決断力がある方ではありません。しかし決断したことは曲げない、実行力がありました。実行できることしか決断しない、という言い方もできます。
初めての一人暮らしで、まず二点決めました。

・家賃8万以下
・チャリで通勤できる

家賃が収入の3割を上回るとマズい(生活が脅かされる)、という話を聞き齧っていたため、初任給で賄える範囲を考え、概ね8万以下と定めました。
また、大学にて散々苦労した「通学が苦手」という点。なんせ家から出るのに時間がかかる。朝起きはするんですが、起きられても電車で通学するのがどうにもハードルが高く、何事も常に30分遅刻ぐらいで動いておりました。
遅刻すると信頼が離れていく労働において、電車通勤するわけにはいかず、チャリで通勤できる距離にしました。

職場が東京タワーのすぐ近く(触れるぐらいの距離)だったのですが、何しろ住む街ではありません。オフィスビルとか、もはや大使館とかばっかあります。どうせ住むなら名前の圧が欲しい、ということで、「白金」だの「麻布十番」だの「六本木」だのを好んで探しました。高級住宅街なだけあって家賃相場が12万とかを超えてくるので、住みためには何か(人権とか)を捨てる必要がありました。

風呂トイレ別がよいらしい、銭湯が近いと嬉しい、鉄筋がよい、断片的な条件とともにSUUMOを漁り、いくつか候補を見繕って内見に行きました。
どの物件も全然住める、と思いました。三田とか田町とか、名前の圧は対して無いが、近いし便利で安い。
ただ、どうしても一件忘れられない物件を胸に秘めていました。言い出すと引かれそうなので不動産屋にはだいぶ遅れて伝えたのですが、やはり引いていました。今まで探していた物件の方向性を蹂躙するトンチキな家には、担当者が対応しきれず、上司っぽい人が方向性を再確認に来るぐらいでした。(狭い家じゃないと住めない珍妙な人、と勘違いされていました)

何を隠そうこの家です。

見たところ僕が住んでいた部屋には既に後住民がいるようで、ちょっと安心
しました。

・家賃8万以下
・チャリで通勤できる

条件は満たしています。
そして、条件を満たす物件同士を横に並べて見た時、自分の中の本当に譲れない条件を発見しました。

・面白い家である

不動産屋に「面白い家に住みたいです」なんて言っても首を傾げられるだけでしょうから、たまたま自力で見つけたのは僥倖でした。
特徴は挙げればキリがないですが、

・家賃8万以下
・チャリで通勤できる
・麻布十番である
・半地下である
・壁・床全てが白い
・ドラム式洗濯機が備え付け
・収納ゼロ(棚板が自由に付けられる)
・トイレに壁なし(カーテンはあるよ!)
・シャワーがガラス張り(風呂桶なし)
・土日はデモ隊がうるさい
・最寄りの銭湯まで徒歩90秒
・最寄りの映画館六本木ヒルズ

といった具合です。4.8畳ながら、立地を考えると破格。ちなみに風呂トイレ別(扱い)です。
今考えると、こういう尖った物件に住むことで、自分が本当に譲れるもの、譲れないものが明確にわかるというものです。

実際住んでみて、これだけは無理、というものはありませんでした。
トイレに壁がなくても(カーテンはある)、狭くても、そこら中にカビが生えても(コンクリ作りで湿気が溜まりやすく、実際これはけっこう嫌でしたが)、なんとかかんとか2年住み通しました。デモ隊がマジで冗談みたいなボリュームで抗議活動していたりしても、別に寝ている時間なわけでもないので、比較的爆笑して見ていました。

2年住むと更新料がかかる、という意味不明なことを言われ(割引ならわかるんですが)、泣く泣くこの家を離れることになりました。泣く泣くなんて言いつつ、2年はちょうどいい長さだったな、と思います。ただ今回コンテンツ力のある家に住みすぎたために、なかなか引っ越し先が決められませんでした。決められないというか、探す気がなかなか起きませんでした。

一瞬こちらの家がTwitterで募集かけられており、本当に入りたいなと思ったのですが、自転車通勤の範囲をやや超えるな、とか思っているうちに埋まりました。急な決断にもすぐに対応できるよう、確固たる自分軸を持とう、と思いました。

「家探しとるんよな〜」と旧友に漏らしたとき、「アオイエ知ってる?」とシェアハウスを紹介されました。

代々木上原、ちょうど会社からもほど近く、やや気になっていた街だったのでちょうどよいなぁと思いました。
ただのシェアハウスではなく、コミュニティハウスと名乗っているので、他のシェアハウスと比べても何らかコンテクストを持ってくる人が多いのかなぁと思いますが、僕自身は大した考えもなく「そろそろシェアハウスだな」と思っていたのと、場所もちょうどよかったので、ここにしようと思いました。

内見と称して、提携物件もう2件回って、ただよく考えたらチャリ通勤できるのここだけなので、やはり代々木上原に住むことにしました。
全く知らなかったですがこちらも高級住宅街です。麻布十番は商店街もあり、昔ながらの下町の感じと高級感が同居している感じですが、代々木上原の方がよりマイルドな高級感と、下町感を排斥した感じがありますね。

そんなわけで、東京に来てちょうど2年して、代々木上原に移り住んでいます。今で9ヶ月目ですかね。家に来る人来る人に「重鎮すぎ」と言われますが、比較的ピチピチです。

比較的ピチピチということだけ今日は覚えて帰って頂ければ幸いです。
まつだでした。それでは。


P.S.
@コミュニティハウス アオイエ
↑この度はこちらの疎・アドベントカレンダーに参加したがために書いています

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