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ヴィーガンメニューとアレルギー表示は全ての飲食店にあったらいいなという当事者のボヤキ

タイトルの通りなのですが、まあまあ切実なボヤキです。

最初に整理しておくと、僕は甲殻類アレルギーを持っています。重度ではありませんが、食べると喉が痒くなったり、熱っぽくなったりします。今の所エビだけが問題を引き起こしますが、あえてカニを食べることもしません。

パートナーが肉(四つ足)アレルギーです。食べると腹痛と吐き気を引き起こします。マダニに噛まれることで、発症することがあるそうです。我が家は人より圧倒的に野生動物の方が多い山奥で犬猫を飼っているのでダニに噛まれまくります。最近僕もその疑惑が浮上してきたので、四つ足を食べなくなりました。

それとこれは健康上の理由ですが、小麦は99%とりませんし(グルテンフリー、トップの写真は米粉を使ったグルテンフリーお好み焼き)、乳製品はチーズを時々食べる程度です(カゼインフリー)。たまにお菓子の生クリームやバターは食べますね。これら体内を炎症させる食べ物をとらないだけで、調子が格段に良くなります。

食べられないものばかりでなんてツマラナイ人生なんだと思う人もいるかもしれませんが、他者に僕の人生をそのように評価される筋合いもなければ、僕にとっては体調を崩すことの方がツマラナイですからなんとも思っていません。

日本人はエビ好きで有名ですが、僕はもともとエビに特別な思い入れはないですし、肉だって外食時やジビエ肉を入手したときくらいの贅沢品で(畜産業をあまり支持してません)、普段は野菜ばかりでしたからなんでもないのです。

外食できる店が決まってくる

アレルギー持ちは黙って家で自炊してろと心の中で思う人もいるかもしれませんし、その気持ちもわかります。

僕も飲食店で働いていたことがありますから、特定の食材を抜いて下さいとだけホールスタッフから指示があると、そのお客さんの好き嫌いなのかアレルギーなのか、後者ならどの程度のアレルギーを持っているのかわからないから不安ですので、より詳細を伺ってもらうようにしてました。重度のアレルギー患者には、アレルゲンの入った料理に使った調理器具を併用して調理してしまうだけで命取りです。

しかし、僕の場合そこまで重度ではないから一応外食にいけるわけで、料理にエビなんかが入っていてもそれを避けさえすれば今の所問題はありません。同席した人が食べてくれますし。

でもどうせだったらそれらが入っていないものを選びたいわけです。

しかし大手飲食店は丁寧な表示がありますが、そうでもなければアレルギー表示はほとんど浸透していないと言っていいでしょう。だから肉料理を避けて魚料理の店に行って日替わり定食を頼んだらエビの刺身やエビフライなどがどーんと登場するわけです。

アレルギー表示に「エビ」とでも書いてあれば、ほかのメニューを注文するなり、エビをほかの食材に変更できるかお願いできるのですけれど。例えば日替わり定食に刺身や天ぷらの記載があったらエビが出てくる可能性を疑わないといけないのですが、結構忘れてしまうのですよね。

ちなみに最後にエビを食べたのは、とある旅館で出てきた茶碗蒸しに潜んでいたもの。気がついたのはエビが喉を通り越してから。あっと思ったが時すでに遅し。まあ、僕は今の所死なないから良いけれど。

ビュッフェは助かる、が落とし穴も

たくさんの料理の中から自分で好きなように選べるビュッフェスタイルは、アレルギー持ちや、食事制限をしている人にとってはとてもありがたいものです。

知人と食事をとるときにもビュッフェは特に助かります。焼肉屋のような肉料理中心のお店に行ったところで、こちらは食べられるものが限られてしまいますから、相手側も気を使うでしょうし、お互い楽しみも半減するでしょう。

ビュッフェであれば、肉を食べたい人はそれを選べば良いし、僕は野菜料理を選べば良い。

田舎の普通の飲食店にベジタリアンやヴィーガンのメニューなんてものは基本的にないですが、ビュッフェなら肉の入っていないメニューもたくさん並びますし、何かと地元農産品を提供する野菜中心のビュッフェが増えているように感じます。

それでも時々小さなベーコンの肉片や、ひき肉が使われていたりするから気が抜けません。料理名に肉の名前が入っていないと油断してしまいます。

やっぱりアレルギー表示をしてくれればそれだけで解決するのに。

アレルギー表示というインフォームドコンセント

肉やエビは献立のメインを飾るところだからどちらかというとわかりやすいのですが、小麦になると、すごいささやかな形で登場することも。

例えば小麦の入っていない十割蕎麦を頼んだら天かすがトッピングされていたこともあるし、魚や鳥料理にパン粉がまぶされていることもあります。

ちょっとくらいはまあいいけれど、最初に言ってくれればいいのにと思います。健康上の理由から小麦は控えているけれど、僕が小麦アレルギーだったらどうするというのでしょう。いや、どちらに転んでも健康上の理由ではあります。病名になるかならないかの違いしかないじゃないですか。

十割蕎麦を提供している店だって、小麦入りの蕎麦もメニューにある場合、同じ寸胴で麺が茹でられているならば、厳密には十割蕎麦にも小麦成分が入っていることになります。蕎麦湯についても同じですね。

こんなに色々隠れていたら、重度のアレルギーを持っていたら、とてもじゃないけれど外食はできません。

別にアレルギー表示をするくらい簡単じゃないかと思えるのですが、なぜこんなに浸透していないのでしょう。好き嫌いせずなんでも食べなさい的美徳がそうさせるのでしょうか。俺の作った料理は文句も言わずに食え的な話なのでしょうか。

後者のような、俺は専門家なんだから素人が口出すな的な要素は、医療機関にも感じられる時はあります。と言って僕はあまり病院に行かないのですが、以前実家の近くにある歯医者に行ったときに、提案された治療の細かい説明を求めたら、明らかに態度が悪くなって、イラつきを帯びたことがありました。

次の患者の予約に追われていたからかもしれませんが、治療される側としてはそんなことは関係ありません。ちゃんとした説明があった上で、患者がそれに同意して初めて治療に入るという、当たり前のインフォームドコンセントはどれだけ満たされているのでしょうか。聞かなかったから答えなかったではなく、詳しく知っている側から積極的に伝えて欲しいものです。専門外では何を聞くべきかすらわからないことばっかりですから。

それと同じく、料理にも何が入っているかの情報開示があって、内容物を理解した上で、食べるか否か選択できる環境が整うべきだと思うのです。

誰にとっても健康に良いものなどありません。どんなに丁寧に生産された食べ物であっても、それが合わない体質の人にとっては、避けるべき食べ物だということになります。その時の体調や、季節によっても食べるべきものが変わります。

オーガニック野菜や、平飼いの食肉、無添加食品などがそうでない食べ物より安心安全なのは疑いようはありませんが、僕にとって健康な食べ物は、僕の体質にあった食べ物です。事実、信頼できるお店のオーガニック小麦の全粒粉パンを食べて体が重くなった経験が、僕をグルテンフリーに向かわせました。


飲食店にはヴィーガン料理の一つはあって欲しい

なんだかんだ書いてきましたが、肉やエビが食べられないこともあり、飲食店のメニューに一つくらいヴィーガン料理があったら良いのにと思います。グルテンフリー料理も欲しいですね。

そうなれば、注文したは良いもののヒッソリと肉やエビが入っていたなんてこともないですし、知人と食事に行くときもいちいち気を使わないで済みます。

海外からのゲストには当たり前にヴィーガンやグルテンフリーを選択する人がいますから、日本で彼らを食事に連れて行こうとしたら今のままではほとんど選択肢はないようなものです。

十割蕎麦だって出汁は魚介が入っているでしょうし。そうするとインド料理は安心できますが、乳製品を使っていないメニューだとまた限られるでしょう。

俺は肉を食べるからヴィーガン料理は食べない、と白か黒かで考えるのが我が国的な発想なのかもしれませんが、最近は肉料理ばかり食べてたから、今日はヴィーガンにしとこう、のような選択肢もあるかと思います。

事実、欧米ではそのようなカジュアルさでヴィーガン料理をチョイスする人も少なくないようですから、日々の体調に合わせてヴィーガンを気軽に選べるようにメニューに一つくらいはそんな料理があったらいいなと思うのです。

何を食べても大丈夫な人には全く必要のない配慮ではありますが、僕に限らずアレルギー表示やヴィーガンメニューなどに助けられる人は決して少なくないと思います。

選択肢がなく押し並べて一様である環境では、強い人にとってはなんでもなくても、弱い人にとっては不遇なわけです。

これは食事の献立の選択に限らず、教育の現場や、医療など、ありとあらゆる社会構造にも当てはまるかと思いますが、ここでは深掘りするのはやめておきましょう。マイノリティー向けのチョイスが各分野にあるべきだということだけ書いておきます。

要は、チョイスが欲しい、という、食物マイノリティーのボヤキでした。




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Tzubasa Shimizu

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山村ジャーナル

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