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Day105.群衆心理

知っておくだけで違うと思います。
群集心理を使う側といっても悪用はダメですが
操られる側でなくて操る側にもなれるくらい
知恵をつけておくのは大事です。

こんにちは。まだまだ夏休みです。
今日はフランスの社会心理学者のル・ボンの
「群衆心理」を読みました。
と言っても、原作ではなくて「講談社まんが学術文庫」の方です。
原著は1895年に刊行されたようです。
フランス革命の恐怖政治を敷いた革命家の
ロベスピエールをベースに群集心理の怖さについて描いています。
漫画なのでとてもわかりやすいです。
200年以上経過した今でも通じるものがありますので
すごく勉強になりました。

群衆といえば、昨日、香港の空港が閉鎖に追い込まれました。
ものすごい数の群衆が押し寄せてデモ活動をしたためです。
目標や目的があって統制が取れている場合は”集団”ですが
”群衆”はとりあえず人が寄せ集まった状態です。
もちろんこのデモを主催している側に目的があるとは思いますが
経済活動を阻害しても解決にはならないかな。

群衆の例:渋谷で騒ぐ若者
集団の例:みんなで集まっての登下校

わかると思いますが
群衆は多ければ多いほど恐ろしい力を発揮する。
何をするかわからない恐怖がある。
何せ、個としての判断能力も欠如してしまう。
きっと私もそういう中に入ってしまうと
感覚が麻痺して倫理観がなくなって善悪の判断がつかなくなり
悪さをしてしまうかもしれない。

✅群衆って何だ?

本文よりそのまんま引用

「群衆はある刺激によってあらゆる感情や観念を操られた個人の集合」
「群衆にある個人はもはや自分の意思を失った一個の自動人形となる」

要は個人の意思なんかなくて、操られている状態。
怖い!

そんな群衆心理にかかるとどうなるのか?

✅❶衝動的で動揺しやすく興奮しやすい

群衆の経験する衝動は地震の利害観念をも消滅させる。
う〜ん。恐ろしい。個としての判断ができなくなり
刺激に翻弄されてしまう。モラルなんてものも最低レベルになる。
これは騒いでいる群衆を見ればなんとなくわかる。

✅❷暗示を受けやすく、物事を軽々しく信じる

その場の雰囲気にのまれてしまうって思えば良いでしょうか。
自分だけだったら不安になる事も
周囲がみんな同じ行動してたりすると
それがあたかも正しいように思えますよね?
(映画館で火災発生、出口4箇所くらいあるのに1箇に集中しちゃう感じ)

特に自己判断ができないような状況に陥っているのなら、なおさらですね。
それに「学者も愚者も等しくなる」
要は誰でもなってしまう。恐ろしい。

✅❸群衆は感情が誇張的で単純である

不安も知らず、極端から極端へ走る。
自分のアイデンティティなんか薄れちゃいますし
みんなが右って言ったら右に行っちゃう。

そんな群集心理ですが
群衆の精神に、思想や信念を染み込ませる場合
指導者・扇動者が取る手法は3つだそうです。
その3つを改めて見てみると、政治家や上手なプレゼンターは
自然に使っているよねって感じです。

本書から引用してみます。

✅①断言

根拠・推理・論証もなしに、無条件に断言する!

エビデンスがなくても信じ込んでしまう。
これって恐ろしい事ですよね。
「⚪︎⚪︎は抵抗勢力だ!」
「⚪︎⚪︎をぶっ壊す!」
その背景や根拠を知らなくても
なんとなく”悪を退治する!”っていう雰囲気でるよね。

ここで大事なのはその裏側にきちっと根拠があるかどうかですね。
論理的に一理ある、納得できる事であれば
別に問題はないと思います。
そういうのを考えずに言葉だけで鵜呑みにしてしまうのが
一番やってはいけない事ですね。

✅②反復

反復されると無意識の内に心に刻み込まれる。

これもわかるなぁ。
なんども繰り返されると言葉は良くないですが洗脳か?
って思う時があります。1回や2回じゃなくて何十回と聞かされると
考える事を放棄しちゃう気分になります。
群集心理とは関係なく、耳にすっと入ってくるスローガンとか
会社の朝礼で唱和する社歌だったり
あ!社畜を養成するためだったのかって気づきます。

✅③感染

断言と反復を実行すると、それが群衆に感染していく。
そう、人から人へ感染するから怖い。

この感染ってインターネットだとフォロワーが
一気に増えたり、バズったりしてあっという間に
広がる現象と似ていると思います。

最初は一人、二人だったものが
賛同者が増えてきて、そのフォロワーがさらに
断言・反復を繰り返す事でどんどん増殖していく。

こういう状態になって指導者が❌❌❗️って言ったら
それが正しいかどうかなんか考えずに
その群衆が動いてしまう事に危険が孕んでますね。
そう、止める人がいない!
大きくなりすぎて。
自己牽制が効かない。

指導者自体もこの心理をわかっているつもりでも
自分自身がその群衆の一人になる事で
理性などを失って自分を見失うのかなって思いました。

そんな群集心理ですが
群集心理の状態を知っておくだけで
冷静になれると思います。



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ふうちゃんまん@ENG

33歳♂ふうちゃんマンです。 読書・映画・筋トレ・テニス・ワインを愛するエンジニアです。 技術経営MOTの勉強始めるにあたり せっかくなのでNOTEで勉強内容や 仕事観などをまとめていこうと思います。 時々脱線あり、ゆる〜くはじめます! 興味ある方フォロー、スキよろしくです。

読書

コメント4件

読みました。私の専攻分野、社会学の範疇にも入るので、興味深く読みました。
群衆心理学ならル=ボンですね。
「模倣」と「伝染」さらに、「循環反応」がキーワードですね。

私が香港のデモや暴動の見解は、社会学的に見て、N・スメルサーの
「集合行動」に近い理論なのかなと思います。
構造的誘発性から、構造的ストレーンに、きっかけ要因から、動員、
そして社会統制の流れに近いなと私自身は考察しています。

しかし、それにしても、群衆心理学をわかりやすく書かれていて
勉強になります。
北里さん、専攻分野だったのですね。
私なんか素人中の素人でルボンについても
初めて名前を聞いたくらいでした。
循環反応_φ(・_・。勉強になります。

香港のデモもなかなか収束しないですね。。。
警察との衝突も激しくなっているみたいで
犠牲者が出ない事を祈るばかりです。
香港のデモはおそらく、10月1日の中国の「国慶節」までに、
何らかのカタチで収束をするとみています。
すでに世界に発信されているデモなので、あまり強硬姿勢は見せないのでは
ないでしょうか。

そうですね、ル=ボンの「群衆心理学」はフーリガンなどで扱いますね。
専攻分野なので、フランスの哲学者・社会学者、であれば、
ジャン・ボードリヤールなども読みます。

「循環反応」はN・スメルサーですね。
こうやってアウトプットすることも勉強になります。
香港のデモはまだ続きそうなのですね。
世界の共感はなんか得られてなくて
空港利用者からすると迷惑されてるみたいですね…。

フーリガンも群衆心理といえばそうですね。
同じスポーツでもサッカーは熱狂して
時に暴徒化しますが、テニスの様に
そうならないスポーツでやっぱり違いがあるのですかね。
やっぱり文化とかも関係してるのかな。

ジャン・ボードリヤール_φ(・_・
すごくお詳しいのですね。
哲学とか苦手な分野なのですが
いつか機会があったら手に取ってみますね。
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