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タマがすわった男たちのどうかしている戦い

AbemaTV『日村がゆく』といえば、高校生の天才シンガーソングライター・崎山蒼志を発掘した「高校生フォークソングGP」が有名ですが、もうひとつの“神回”といわれているのが、#60 の「感動の結末!金玉を蹴られ続ける男の『ドキュメント』」。
ここで特集されたのがアングライベント「第2回 全日本金蹴り選手会」。
その名の通り、男性が女性たちに自分の急所を蹴られ続け、誰が耐え続けることができるかを競うどうかしている大会です。『日村がゆく』では、それをまさかの超感動ドキュメントに仕立て上げていました。
この大会がいかにどうかしているかを端的に示すのは、その料金。
普通なら、ライブイベントなので、観客がもっともお金を出す、というのが当たり前。しかし、この大会は、出演者側であるはずの「蹴られ隊」がもっとも高い金額が設定されているのです!(見物料が男性5000円、女性3000円に対し、蹴られ隊は8000円!)
誰よりも高い金額を払って、自分の急所を何発も蹴られる……どうかしています。まあ、その蹴られている姿を金を払って観戦するというのも、どうかしているんですが。

その「全日本金蹴り選手権」の第3回が12月16日に開催されたので行ってきました!
といっても『日村がゆく』で知ったから行ったのではありません。エロバカイベントが好きな僕は、第1回から第3回まで全部、生観戦しているのです! それは自分でもどうかと思いますが。
『日村がゆく』効果か、それまでほとんどいなかった女性のお客さんも増え、僕ら男性が縮こまって引きつりながら笑っているのに対して、女性たちが無邪気に笑っているという光景がまた異様で可笑しかったです。

大会はまず出場者一堂の「我々選手一同は、蹴られ隊精神に則り忍耐に忍耐を重ね、正々堂々と戦うことを誓います」という宣誓から始まります。彼らはこう続けます。
「また、本日起こる事、明日以降起こる事について、訴えたりしないことを誓います!
司会を務めるのは、エロ系アングライベントにこの人あり、という松本格子戸。
「最後のストリップ芸人」と呼ばれる男です。「北は北千住から南は南千住まで……」といったお得意のフレーズが妙に可笑しい、いい意味で場末感がある軽薄な口上が大会にマッチし、大いに笑わせてくれます。
ちなみにこの方、母親がストリッパーで、彼が生まれてくる際「生出産ショー」をやろうとしたなど興味深いエピソード満載です。
 ※参考 http://tablo.jp/media/entertainment/news000917.html

そして、この大会の大きな特徴としては、前半と後半とでは、まったく趣が異なるということ。
なぜなら「蹴られ隊」の面々の耐えられるレベルがまったく違います。なので、前半は一発蹴られるごとに、悶絶・絶叫の連続(それが普通です!)。人が痛がるリアクションの多種多様さが面白い。しかも、それが自ら金蹴りをされにきているというバカバカしさ。そこは地獄か天国か。いずれにしろ、見ているこちらはひたすら笑えます。「蹴り隊」の女性たちも楽しそう!
けれど後半は雰囲気が一変。蹴られた数が数十発を超えると、残った男は猛者ばかり。何しろ、その中にはタマを蹴られることをライフワークとし、手にはカウンター(野鳥の会とか交通整理の人が使うアレ)を忍ばせている男もいます。蹴られる度にカウントしているのです! その数、昨年は1年間で10,001発! 今年も既にその数を超え 15,817発
彼らはもはやアスリート。その戦いはもはやガチの競技。プロスポーツを見ているかのよう。「蹴り隊」も本気の顔で過酷そう。それに耐え続ける彼らの姿はどこか崇高さが漂い、謎の感動が押し寄せてきます。まさにタマがすわった男たち。

蹴っても蹴っても動じない男たちに、「蹴り隊」の女性の1人が思わず叫ぶ。
キ○タマって人間の急所じゃなかったの!?
蹴られながら、あるものは無表情で、あるものは「あー」と声を上げながら耐え、あるものは嬉しそうに微笑んでいる。
そして、「訴えたりしないことを誓います」という宣誓が生きてくるような、衝撃的なハプニングでタマに異変が起こり始める――。
人体は神秘!

というわけで、第1回、第2回を振り返りつつ、「第3回 全日本金蹴り選手権」を勝手にレポートしていきたいと思います。
ただ、ここまででも丸わかりのとおり、たぶんにセクシュアリティーな表現を含む上、加虐的なバイオレンス性を感じ不快になる方もいると思いますので、読者を選ぶ記事になっていると思います。ですので、そういうことを理解した上で読んでくださいという意味合いで、有料記事にさせていただきます。(残り 約4200字)

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