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森川龍文堂『龍文堂活字清鑒』および字母宗『字母と活字 五号漢字九千体見本』の和文系記号とOradano明朝GSRRフォント

次に掲げるのは、基本的に東京築地活版製造所や秀英舎などから活字(母型)を購求して販売していたものと伺える森川龍文堂が、まだオリジナルの「新体明朝」は作っていないけれども宋朝活字などの拡充を図っていた、そうした昭和10(1935)年11月5日付で発行された活字見本帳である『龍文堂活字清鑒』に掲げられている「約物類」のページです。

Oradano明朝GSRRフォントでは、この『龍文堂活字清鑒』から、「/\♨*」を採録しています。よく見ると温泉マーク「♨」の「湯気」の向きが、一般的なデジタルフォントと左右逆になっています。

また、この記事の冒頭は、『龍文堂活字清鑒』のちょうど一年後に発行された字母宗『字母と活字 五号漢字九千体見本』(昭和11〈1936〉年11月)の「27」ページ(下記)と、その右側にある「26」ページから成る見開きの、中央部分です。

双方を見比べると、同年代ということもあって、同じルーツを持つとハッキリ感じられるものや、それぞれの違いが見られるものが混在し、興味深い内容になっています。

Oradano明朝GSRRフォントでは、この字母宗『字母と活字 五号漢字九千体見本』から、「⁉⁈⁇‼〽¥〃≠≒∴♂♀〒卍﹆﹅◦•▷▶◁◀△▲▽▼☆★◆□■⦿◉→←↑↓◐◑◒◓❖%‰⅓⅔¼½¾」を採録しています。


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