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【餅】「逆噴射小説大賞私的ピックアップ」DAY21-DAY24(2018.OCT.28-31)

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よく来たな。
おまえは24日間、鋼鉄キーボードを叩き続け、高熱パルプと冷水ホラーを繰り返し浴びて鍛え上げたバーバリアンマサカーソードを振り回し続けたことだろう。しかし、真の男にとって逆噴射プラクティスはあくまでプラクティス(プラクティス)に過ぎない。これからの本番での魔剣(あるいはでかい棍棒)の切れ味を見せてもらいたい。

これからもよろしくお願いします

今日は21日目から最終日までの私的ピックアップをしたいと思います。

なお、自薦他薦のピックアップまとめマガジンも作ってありますのでチェックチェックだ。


DAY21(2018.OCT.28)

JOSHUAさんの「Minutes」は定番のSF設定ながら一つ頭を抜けた世界感があります。己の余命を見ていないのがポイントかな。

「YOUTUBER火の鳥」は、不謹慎さと非人道的な設定において群を抜きへるま卿の新たな代表作になるであろう大問題作です。悔しいくらいやばい。

余命、不死身、ときたら……?そうマシンです。一人称視点から不穏な設定を小出しにして違和感を募らせていく手法は手練れの技術ですね。


DAY22(2018.OCT.29)

「VRでマックポテト食おうぜ!」という笑い話と思いきや、この世界観ではどんでもない倫理的な重罪という論理の飛躍が気持ち良い飛距離のある作品です。

なにやら視点の高いところから操作をするゲームが自分の生活圏にリンクしていて……という「夜叉ノ町」ですが、アナタが後ろを振り向いたら……南無三!さらに上層からのマウス操作が……という宇宙的恐怖を感じませんか。



DAY23(2018.OCT.30)

いつも街で見かける親切なアイツらは悪魔ゴロシであったのか!?というセンスオブワンダーにあふれた「地獄への道」はかなりの老人エンタメだ。

「キャノンボール2035」は、風刺の限界点を突破した大問題の老人エンタメであり肉の焦げる匂いがする暴力の極点だ。

「ラストガール実験」は必ず生き残るであろうラストガール同士をなんらかの形でぶつけ合う作品ではないだろうか。キャビン式なのか。それともまた別の方法なのだろうか。先が気になって仕方がない。

「この世界をナワバリに」は、かなり残酷な世界観を持つ作品だ。一瞬の救いの後に、救いきれないもの、がある。

「アカシック・カフェ」はとてもスケールの大きな設定を半径30cmに押し留めたすこしふしぎなストーリーだ。この空気感をもっと味わいたいものだ。


DAY24(2018.OCT.31)

最終日。この日は別れや終焉をテーマにした作品が多かったと思う。さすがの逆噴射ミュータント達も切ない気持ちになっていたのだと思う。

名匠アロハ天狗氏の最後の作品は自伝的な私小説となっている。インターネットの親友と一緒に青島ビールを飲み、仕事をして、たぶん死ぬ。エモさの爆弾で愛読者全員が泣いたことでも有名だ。

和刃さんの「ザ・ゴールデン・エイジ」は過ぎ去りし栄光の日々に影を落とす後悔とにがみのものがたりで強度が強い。

半ば自伝的な展開で自作を振り返るあのときのときさんの「終わらせろ物語」は責任感のある作家性がにじみ出ておりパルプかどうか怪しいレベルでエモい。

400かける24回。毎日逆噴射してる人々が辿った余命を地面に綴っている。「人生の打ち切りまであと10000文字」を他人事として読めるパルプスリンガーはいないだろう。

最後。もはや殺されるしかない。そんな場面で訪れた最悪なコンティニュー。お互いを殺しあう運命の二人はでかい事件を前に急造バディを組むことになる。死んで生きれるか。 逆噴射トーバーの最後にふさわしいエンディング作品だった。

いじょうです。

実際、これまでピックアップしきれていないものも多いので君だけのパルプを探してみてくれ!

それじゃあね!授賞式で会おう!

最後に自作まとめです。

よろしくね!

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