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【NJSLYR】 オン・ザ・エッジ・オブ・ザ・ホイール・オブ・ブルータル・フェイト【第二部感想#03】

ネブタトリカルパレードのど真ん中を大型インテリジェンスバイクが駆け抜け、それを二頭立てチョッパーバイクが牽引する巨大な甲冑戦士の大ネブタが追う。ネブタ? いや違う、あれは……あれは…… ナンデ!? ニンジャネブタナンデ!?

前説:チャンピオンRED誌上でのコミカライズ版「ニンジャスレイヤー:キョート・ヘル・オン・アース」開始を記念して『ニンジャスレイヤー:第二部:キョート殺伐都市』のTwitter版連載を再読して感想を書きます。これは時系列順で読みます。文学的な解説とかは期待しないでください。第4部進行中の未来視点でコメントするので軽度のネタバレ警戒重点。

オン・ザ・エッジ・オブ・ザ・ホイール・オブ・ブルータル・フェイト

自分が思っているよりもお互いの距離は実際はずっと近いみたいだぜ

再読してみて初めて気がついた今までなかった感情なんだけど、なんかナンシーさんとフジキドが近い。フジキドがナンシーさんの誠意に感化されて距離を縮めようとしてる姿にヒヤヒヤする。信頼を得るための打算的な秘密の開示はなされなかった。そういうのはもっとこう……ムードとかシチュエーションとかあるだろう!

二人のスリリングな関係性が第2部の全編に渡り物語の横糸として緊張感を与えていることに気がついてしまった。二人の距離が最接近するのはもう少し後のエピソードとなるし、第三部ではそれを超えたなんかになる。もっとすごいなんかだ。

ボーツカイ=サン!!

敵ニンジャはボーツカイキャバリアーだ。バッファローマンとスプリングマンみたいなサイズ差の急造凸凹コンビだけあってコンビネーションはいかにもチグハグだ。

ボーツカイはなかなかのワザマエだがデスナイトに比べるまでもなくシックスゲイツ級に満たないと評価されている。一方でLサイズユニットのキャバリアーもツーハンデッドカタナブレードツルギを持たない限りはスモトリ並だと断じられている。

その「足りない」2人が次第に信頼関係を結び、補いあいながらニンジャスレイヤー を追い詰めていく場面がこのエピソードの見どころだ。俺達の武器を知ってるかい。 三節棍! 仕込み銃! ツルギ! チャリオット! トレーラー! ボーツカイが己の持ち味を見出し、愚鈍なズンビーと見下していたキャバリアーを四番打者と認めて献身的なアシストを決める場面は涙無くしては読めない。今までもお前の的確な右打ちや送りバントはザイバツの助けになっていたはずだ。

フジキドは己の狂った闘争の果てを二人のニンジャの残骸に幻視する。自分の行動はだたのヤバレカバレに過ぎないのかもしれない。いずれは己もこうなる。だからこそ、後悔は死んでからすれば良いのだ。

伊達男の再登場

ズンビー運び手のブラックヘイズ=サンはプロフェッショナルさを見せつけてクールに去る。当時の装束は深緑色。書籍版ではガンメタルに変更だったっけ。装束のカラー変更は生半可の覚悟では行えない。敗北とサイバネ化は彼のニンジャアイデンティティにも大きな影響を与えたのだろう。

初心者にもおすすめ

本エピソードはニンジャ勢力が整理されているので乱戦にはならない。ニンジャスレイヤーの真髄はとんでもないカオスな状態で交差する複数勢力や思惑のクロスボンバーですが、それなりにハイコンテクストなので最初はこのエピソードあたりから入っていくのが良いと思います。


(おまけ)試験に出るフロートタイプ兵器

フロートガン
ヤクザが乗り込む扇風機みたいなやつ。操縦席がオープンなのでよわい。

鬼瓦フライングパンケーキ
VTOL機。たぶんこれもヤクザが乗り込むやつ。IRC遠隔操作もできそう。

ハイタカ
ヤクザ脳使用の自律ドローン型静音浮遊兵器。 ヤクザは乗り込まないがこれ自体がヤクザなので実際浮遊ヤクザ。

(試験に)出るよ~!書いときな書いときな。

#ニンジャスレイヤー #DHTPOST #初心者向け #キョート殺伐都市 #小説感想


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