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【2019.04】お望月さんロングインタビュー

「本日はよろしくお願いします」

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2019年4月某日早朝。
巨大商業区画[N.O.T.E.]に店を構えるメキシコ風サルーンでパルプスリンガー達が談笑している。「今日はスクリューパイルドライバーで淹れるよ」「僕もそれ好き」「もくもく会に持ってくからタンブラーに入れて」その片隅、窓際のテーブル席に1名の記者風の男が対面した何者かと会話をしている。誰と話しているのか、俺の位置からは大黒柱が邪魔になってよく見えない。

この記事は お望月さん(@ubmzh)のTwitterフォロワー数がほぼ300名に達した記念の自己紹介を兼ねたインタビューの書き起こし記事です。

インタビュアー
加倉健太:短髪長身で外見年齢に比べ老成した眼差しを持つ若者。一人暮らしのアパートには最低限の家具と布団と1枚の写真しかない。夏でも長袖で自分の影を他人に踏ませないミステリアスな男。

インタビュイー(インタビューを受ける人のことなんだって!へ~!
お望月さんF:生真面目で丁寧な印象を与えるサイコパス。
お望月さんA:ぶっきらぼうで付き合いにくい印象を与えるが善人。
お望月さんZ:続編。本編には登場しない。
お望月さんGT:存在しない。
がまくん&かえるくん:ふたりはいつもいっしょ

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①「フォロワー300人」について

加倉
Twitterフォロワーがほぼ300人に達したということですが、これはかなりのペースですね。


2月から「約2ヶ月」で100人もフォローが増えたというのは、非常にうれしいですね。これまで付き合いのある信頼のおけるフォロワーさんに記事やツイートの拡散をして頂いて、それが着実なフォロワー獲得につながったのだと思います。

加倉
どのようなフォロワー増の推移をしたのでしょうか。


Ultima Onlineのサブアカウントとして派生したTwitterアカウントなので、数年間はほぼ身内だけで固めていました。次第に、我々の環境も変わりUOに専念することが難しくなってきたので動作が軽いTwitterへ徐々に主戦場を移してきたという感じですね。


Fは全然フォロワー増やそうとしなかったよね。


たしかに(笑)インターネットは全員敵!という意識が強くて関係するのは身内の限られた人間という時期が続いていました。 UO仲間のテレスドン(かわいらしい鳥のアイコンから一身上の都合でテレスドンにされてしまったテレスドン)もフォロワーはリストで管理すれば良いという方針だったので、それに倣っていました。

加倉
何か転機はあったんですか?


「ニンジャスレイヤー」との出会いは大きかったですね。


アイツら(ニンジャヘッズ)頭おかしいよな。

加倉
(苦笑)


第三部連載の中ごろからニンジャスレイヤーの実況に参加するようになりました。これもテレスドンのおかげです。(註:テレスドンがUOコミュニティでサイゴン!モッチャム!等と騒いでいたことがきっかけとなったそうです)


それに参加しているうちに新しい"界隈"が開けてきて、ファン層の深さとか信頼できる"あかんやつら"だってことが身をもって理解できた。


そうしてニンジャヘッズを中心にフォロワーを増やしていったわけです。2017年末で100名弱、2019年2月で200名、2019年4月で300名です。

加倉
なるほど。ニンジャスレイヤーについてもう少しお聞かせいただけますか。

②「ニンジャスレイヤー」について


近年まれにみる総合コンテンツでしょう。ボーイミーツガールやスパイシーな場面を少年漫画的にカバーしながら、人類の尊厳を試し割りするような展開で人間性や想像力の力を肯定する映画的な強さがある。


ファンとファンが接近して盛り上がるし、作品の原点を追いかけているうちに(これは元から俺の中にあった要素だ)と交差する地点があるんだよね。


青春のどこかでニンジャスレイヤーの執筆陣(原作者、ほんやくチーム)と重なった場面が見つかるんですよね。「これは俺だーー!!俺の物語だーーー!!!」ってなるやつ。


具体的には「宇宙ニンジャゴームズ」的な「忍偵ヌンチャック」が完璧だった。一生ついていけると思ったよ。

F
「ちょーっと待っとれ!みんな静かにしよう!俺様だ!」 「おー見たところみんな揃っとるな、俺は悪魔博士だよ」

A
「ケッソ!クルッソ!ハァー!」

加倉
宇宙忍者ゴームズモノマネショーが始まってしまったので、強引に流れを戻します。「ニンジャスレイヤー」の魅力とは?


骨太な本筋と筆力に裏打ちされたトンチキさとのバランスですね。


単純にガジェットもいいよな。


もちろんカッチョイイサイバーガジェットもあるんですが、「イヤーッ!」「グワーッ!」「ヘッドショット殺!」「ブッダ!」とにかく声に出して使いたい言語ガジェットがたくさんあります。


ほんやくチームの絶妙なビジネスマン経験による言語置き換えが抜群だよな。調整とか調整とか。


Aは「オフィスハック」大好きだもんね。(註:ほんやくチーム執筆のオフィスバディアクション。スーツ姿で社内の悪を調整する!)

③「Note執筆行為」について


まったく手探りでした。


インターネット引退してたもんな。


とりあいず、ニンジャソンをきっかけにして思いついた端から文字を入れていって、コツをつかむのに半年以上かかりましたね。(註 ニンジャソン ニンジャスレイヤーファンのファンジンを集う季節ごとに行われる奇祭)


「スマホとよそくへんかんはアホ」という逆噴射聡一郎先生の気持ちが痛いほどよくわかりました。(註 逆噴射聡一郎先生は社会派コラムニスト、実在性が都市伝説化していたがNote上で復活を遂げ凄まじいミームとフォロワーを生み出している)


半年くらい手応え薄く続けて、2018年末のバーフバリブームで本格的な手ごたえを感じました。


この辺から完全に「胡乱」の代名詞がついたよな(笑)そのあとは、Noteを通じて人となりを知った人たちをフォローしてフォローされてをつづけた感じだな。逆噴射小説大賞は大きなきっかけだったな。


趣味嗜好が異なる広範囲の「創作好き」を結び付けた逆噴射先生には感謝しています。あの企画がなかったらいまごろ無差別映画レビュアーとかになっていたから……。

常連客の酩酊者がバーをうろついている。いつも通りの光景だが、インタビューをしているであろうテーブルに目を向けると急に酔いがさめたのか青ざめた顔で店を出て行った。

④「まほおん」について

加倉
2019年では「まほおん」(Maho.Online)が話題になりました。


冷蔵庫さんだよね。


冷蔵庫さんだな。(註:伊蔵れい子 シナリオライター。まほおんや蓼食う本の虫へ「冷蔵庫」名義で寄稿するライターでもある


あの人、自己評価がエラく低い※けど【実力偽装】とか【絶対探知】を備えてるもんね。絶対IP獲得行動だよ。

※伊蔵れい子ご本人からの指摘があり【自己評価は高いけどそれとなく卑屈に見える】ということでした。尻労してくださいね。


あの引き寄せの強さはガチのエグゾドライバーの可能性もある。【後付設定】に要注意だな。(註:エグゾドライブとは大人気ホビーアニメ、彼らが言及しているのはその原作の小説版である)

加倉
パルプスリンガー界隈と魔法創作界隈をつなげる【異界の門(ゲートウェイルーター)】であると?


それ、それです。唯一無二の特性を持っているのでチヤホヤしていきたいですね。


チヤホヤすると死ぬのでここらへんにするけど「まほおん」との接触は第二のフォロワー増加爆発だったね。大半は幅広いチャネルを持ったまほおん関係者からの流入だと思う。ありがたいことだ。

ペンギンマークの業務用冷蔵庫がうなりだした。確かに気温が上がってきた。今日は夏日になるかもしれない。

⑤「Togetter」について


Toggertの胡乱担当者はおかしい。


「ペデル星人」をイチオシにしたりな。あいつらの話題のふり幅はNoteにない部分だから見習ってほしいような。


Noteは公式ピックアップが(比較的)正しいことに偏っているので「間違っている方が正解だ」みたいなバランスの取り方も欲しいですよね。


Toggetterはメディアとしては玉石混合過ぎるけど、ツールとしては非常に助かっている。


この辺は、アロハ天狗氏やかせいさんの領域だよね。(註;アロハ天狗 WWW辻説法を繰り返す地味女とワイフを愛でる真の男、腰抜けにヒくほどキレる。 かせいさん ニンジャヘッズの異常者筆頭[ニンジャ学会学長]なのに社会性が高くヒくほどバランスがよく見える、お疲れ様です)


仕事ができて理解あるワイフと過ごしているというのは真の男が目指oOooOoo(註:突如大音量のオルゴールジブリ楽曲を響かせた乗用車が交差点を通過したためよく聞き取れなかった)

加倉
「ドカベン魔界編」や「キビヤック」が話題になりましたが。


Toggetterの胡乱担当者はおかしい。(駐 実質的にドカベン魔界編を生み出したかせいさんもおかしい  ということは言いづらそうにしていたことを記しておきます)


フォローを増やした結果、普段から面白いことをしている界隈が形成されたので話題が広まるのは自然な成り行きだよ。むしろこれまで爆発してなかった方がおかしいんだ。


世の中には面白すぎる人やコンテンツがあふれているから、そういったものをどんどん日の当たるところへ引き出して燃焼爆発させたいよね。


おまえのそういうところ本当にサイコパスだよな。(註 怪怪怪怪物!に関するなんらかのジョークのようです)

加倉
"あかんやつら"が総登場する【非実在力士名鑑】もどうかしていると思います。


(笑)

轢--ッ!!
インタビューの様子がどうしても気になった俺が身を乗り出そうとした瞬間、屋外の交差点で交通事故が発生した。いつもの全裸中年男性だろうか。衝突音を聞きつけてタコスとブリトーで論争をしていた何人ものパルプスリンガーが駆け出して事故処理を手伝い始め、坊主が読経体勢に入った。(なお、全裸中年男性は無傷だった)

※追記 NOTEにTgetterちゃんがやってきました。静かに更新しているようです。

⑥「映画」について


「カルマ調整」って知ってます?


そういうのやめろって言ってるんだけどね。言っとくけど、アンモラルなのは俺よりFだからな。


(掌を蓮華状に広げる)面白いとわかっている映画を観続けると運気が傾いてコンテンツに裏切られるので未知の作品に手を出すべきなんです。


(また始まったという顔)

※インタビュー後にカルマ調整についての記事が記載されました


「悪のリスト」に載っていない作品をどんどん発掘してリストに加えていくことが使命だと思っています。(註 悪のリストとはインターネット有志がオススメコンテンツの履修状況を確認するためにスプレッドシート 名前の由来は謎)


まあ趣味や興味の固定化というのは避けたほうがよいね。


「かんかん橋をわたって」があんなに面白いとは思わなかったもんね。


まきちゃんありがとう。(註 まきちゃん まきアロのまきちゃんの方。IGNを始め敏腕ライターをしている)

加倉
今後の注目の作品はありますか?


「新・発狂頭巾」か「アベンジャーズ:エンドゲーム」かなー。(註 このインタビューは公開を翌週に控えた時期に行いました)


「スノーロワイヤル」と「サマーオブ84」は絶対見たい。

加倉
それぞれ前作の感想記事を書いていますよね。


これですね。ネタバレに気を使い過ぎて何言ってるのか全く分かりませんね。


加減しろよ。


『ターボキッド』は興奮してましたね。


もう少し加減してやれよ。


「怒りの除雪車」が急にアマゾンプライム特典になった時は驚きました。


どんどん布教したもんな。


とりあいず、感想系はこのマガジンに収めているのでチェックしてみてくれ。

ブラッドピットに似た精悍な男がサルーンの本棚に収められたレビュー集を漁っていたが、青ざめたエドワード・ノートンみたいな顔をして戻ってきた。

⑦「ガンダム」について


ぜんぜんわからない。


おれたちは適当にガンダムを語っている。

加倉
作品を履修しないであんなに騒いでたんですか?


マジでわからない。


塩だけ印象に残ってるから塩!塩!だけで押し通している。


それでもきっちりと距離を取って「初めて見る人」を見守ってくれる人がいるのはありがたいよね。


普段は落ち着いてるぎださんとか牧野さんが釣られて楽しそうだと我々もうれしい。(註 ぎださんとはヤバくメカメカしいイラストから肉肉しいイラストまですごいヤバイウキヨエマスター 牧野さんとは猫ちゃんの人間椅子、あらゆるテキストがタノシイ)


今後は正史を摂取しながらガンダムファンに還元したいですね。

インタビュアーがどんな人物と会話をしているのか柱の向こうを覗こうとしたが、たまたま店内に猫ちゃんを見つけたアフロヘアの人物が横切ったため、何も見えなかった。

未来へ

加倉
逆噴射小説大賞の直前に改名をしていますね。


そうでした。TwitterとNoteの名前が特に理由もなく別だったので統一です。


「〇〇さん」というアカウントは親しみやすいという研究をしたり計算してたよな。

加倉
そろそろ終わりにしたいと思います。一言ずつお願いします。


2019年はできるだけ活動を停滞させていくよ。


定期的なレビューくらいは続けていきたいです。

加倉
本日はどうもありがとうございました。

カラコローン

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メキシコ風清算笊へ日本円素子を投げ込んだ加倉は店主に目礼をすると店を出て行った。クリアリングのために武装アンドロイドメードが彼らのテーブル席へ向かうと、そこには、口をつけた様子のない冷水グラス一つだけがコースターを濡らしていたという。

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一陣の風が吹いた。パルプスリンガー達の喧騒はまだ続いている。

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※本インタビューは2019年4月に経済区画NOTEで収録されました。対談で登場した人物や登場しなかった方々に等しくリスペクトを捧げます。

インタビュー収録地:西部劇めいたバー「メキシコ」






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