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ヨーダの物語 41

【前回までのあらすじ】
 少年ヨーダはジェダイ・アカデミーに通うジェダイ・イニシエイト。人間をさらって喰うと言われる『元シス』を倒すため、親友ギークと元シスである「ツキシマ」の住む死の渓谷へ降りていき、戦うことになる・・


 ヨーダは、ダブルブレイドをものすごいスピードでツキシマに浴びせ、相手は防戦一方となり、後退していった。
 その間にギークはなんとか回復し、参戦した。一対一で正々堂々戦うなどという余裕はふたりにはまったく無かった。とにかく目の前の敵を、これ以上の犠牲者を出さないために倒さなければならない。
 ヨーダとギークの目まぐるしい攻撃を難なくよけ、赤い光刃で受け流したり弾き返したりして、ツキシマはジェダイ・イニシエイトとの実力の差を見せつけた。
 「ふたりともイイものを持っている。このまま殺すにはもったいない。ジェダイにするのももったいない。わたしの弟子にならんか?ともに、この平和ボケした銀河を支配しようぞ!
 通常シスは、同時にふたりの弟子を取らないが、君たちの才能はずば抜けてるから特別だよ」
 ツキシマが戦いながら息も切らさず言った。
 ふたりはダークサイドの誘惑を振り払うように攻撃を続けた。当初ツキシマは防戦するのみだったが、徐々に攻撃に転じてきた。ヨーダとギークの疲労が出てきたのを見逃さなかった。

 ふたりはどんどん岩壁に追いやられていった。ツキシマは左手を上にかざすと、巨大な岩が落ちてきた。それをギークは、フォースで真っ二つに割ってしのいだ。その瞬間、横からふたりを挟むように十個以上の岩が襲ってきた。ヨーダは手をかざすこともできず、とっさに体のまわりにフォースのバリアを作り防ぐことができたが、ギークは間に合わず、もろに岩に挟まれてしまった。
 「ギーク!!」
 ヨーダは叫んだが、ヨーダの体はツキシマのフォースにより浮き上がり、岩壁に貼り付けられた。ツキシマのフォースは予想よりもはるかに強大だった。

 (ヨーダの物語 42につづく)