アプリプロデューサーがHRになってディープラーニング企業のマーケターになった話

「ベンチャー採用AdventCalendar2018」15日目行きます。

LeapMind株式会社でPR/Marketingを担当しております内田(@uchida_r18go)と申します。

# 自己紹介

Nagisaで日記アプリやカメラアプリやファッションメディアの立ち上げ、運営を経て採用を担当。現在はあらゆるものにディープラーニングを実装し、より広く恩恵を受けられる環境を作る事を目指すLeapMind株式会社でPR/Marketingを担当しております。ToCアプリプロデューサー/マーケター→HR→ToBマーケターと、事業側からHRに、再度事業側に戻っているという状況です。

事業と採用の共通点もそうですし、両方の職種を行き来した経験や業種の違いも踏まえて所感やHRが行う事について書いて行きたいと思います。

・HRとマーケを行き来して良かった事
・HR経験特有の良かった事
・組織においてHR/マーケターに求められる事

# HRとマーケを行き来して良かった事

まず上記のキャリアを行き来して良かった事は「フレームワークが一緒だった」事に気づけた点です。

(画像引用:Nagisaのすゝめ

採用やマーケティングのプランを立てる時、上記のフレームワークを使って各要素毎に目標や施策を決めてます。これは今回ToBのマーケティングを行う際でもほぼ一緒でした。

ターゲット選定
企業で言えばミッション、プロダクトで言えばタグラインを考えて誰に発信するか
認知
オンライン、オフラインどのチャネルで露出するか、人を介して紹介してもらうか
応募
求人票経由の応募率、オンライン広告で言えばCTR、オフライン広告で言えばリード転換率など
面接/内定
内定率や承諾率、受注率(CVR)、またそこまでに至るまでのコスト(CPA)など

また

ABM→一本釣り
リードDB→タレントプール
スコアリング→書類選考
インサイド/フィールドセールス→選考フロー
リードナーチャリング→meetupや定期会食

などなど言葉が違うだけで一緒の考え方も多くキャリアを行き来する上ですんなりと受け入れられました。二刀流はあり。

# HR経験特有の良かった事

HRを経験するとボードメンバー、特に代表との関わり合いが増えます。単なる採用目標達成だけではなくミッション、バリューの理解やそれに伴う採用要件の設定、各施策のメンバーの巻き込みやそれを社内外へ発信するというのが一連の業務かと思います。特に(他部署間の)メンバーを巻き込む事、社内外に情報を発信、浸透させる際にはボードメンバーや代表の考えを前提から共有する必要があるのでドキュメントとして残っている方が便利です。とはいえ議事録を長々共有するのは分かりづらいので、上記のフロー図や自社で発信するコンテンツの目的を下記の4つのカテゴリーに分けて共有しておりました。

ミッション
プロダクト
タレント
テクノロジー(自社ノウハウ)

この4つを最適なチャネル毎に分けて大まかなコンテンツ例も交えて発信する、例えば下記。

ミッション→HPとWantedly
-ミッション
-バリュー
-哲学

プロダクト→プレスリリース
-実績数値
-受賞履歴
-顧客事例

タレント→Wantedlyフィード、採用サイト
-インタビュー
-待遇
-制度

テクノロジー(自社ノウハウ)→技術ブログ
-ホワイトペーパー
-特許
-OSS

これで少なくともチャネル毎の情報発信の目的は整理され発信する意味が統一されると思っております。

当たり前なのですが、これはHRだけではなくPR、マーケティングのクリエイティブを作る際にも役立っていますし今もバナーや動画のクリエイティブも上記のどれに当てはまるかを考えて作成しています。

## 余談_採用広報の効果の面

上記HR経験特有の良かった事で採用広報に触れたので効果の面についても触れたいです。

コンテンツを発信していく際に当然ながら「PVやはてブが伸びる」「応募がすごく増える」など目に見える効果がないとメンバーのモチベーションも下がり長続きせず「なんかやっててても効果ないし辞めちゃおうか」となりがちです。また「--10選」「==あるある」などのバズコンテンツも企業特性が出しづらく目的を見失いがちです。

上記のような課題を打破する為に2つの側面でアプローチする必要があると思います。

一つは発信を定性的な「ブランド=らしさを作る事」という目標として位置付ける事。

採用広報でブランド=らしさを作る事は

--市場でポジションを取るという目標に対して
ポジションを取るためのステップを考える
「らしさ」をキーワードとクリエイティブに落とし込む
今後のブランドロードマップ/ストーリーを公開する
ターゲットに「--市場で一番と言ったら?」「==という言葉を聞いた時に浮かぶものとは?」で思い浮かべてもらう

のステップで醸成されると考えてます。上記のようならしさを定点観測する事で意味を持たせる事は可能だと考えます。

もう一つは二次的効果を定量化する事です。

HPやLP、ブログに測定用のピクセルコードを埋め込んでリターゲティング広告を発信したり、オフラインイベントで獲得したリードから(もちろん許可は取る)類似オーディエンスを作るなどして、コンテンツと接触した時点でDB作成と再接触が出来る体制が整っていれば、単なる発信ではなく数値で二次効果を表せます。

広報の効果やKPI設定が難しい問題は多くの企業でもあるかと思いますが上記のような方法が少しでも参考になれば幸いです。

# 組織においてHR/マーケターに求められる事

以上、HRとマーケター両方の経験で感じた事を書いて来ましたが、職種や組織が変わる中で、今後HR/マーケターに求められる事は「プロデューサー能力」だと感じます。

上記に至る前段の話としてマーケターには当たり前にあったけどHRで薄かった概念に継続率LTVがあります。

HRにそのまま上記の言葉を当てはめると気持ち悪さがありますが、

-採用された方が入社後安心して働けて定着してくれる事
-自分のキャリアを最大限活かしてパフォーマンスも最大化される事

と置き換える事が出来ると思います。

組織においてはHRやマーケターの役割が「採って終わり」という側面もありますが、やはり重要なのはその後経営や事業にどれだけのインパクトを与えたかだと思うので上記の概念は最重要です。

ところがどちらも組織=プロダクトが良くないと改善されない場合も多くありHRだけ、マーケティングだけを頑張っていても成り立たない。

だからこそHRやマーケターはよりプロデューサー的に組織=プロダクトに向き合い、経営の深い所まで入り込む必要があると感じます。HRやマーケターが一ファンクションではなく組織へ、プロダクトへ関わり周りを巻き込み良い影響を作っていく。そんな働き方ができれば良いなと考えます。

# 最後に

最後までお読み頂きありがとうございました。凄いメンツに囲まれたアドベントカレンダーでしたが今の所感を書かさせて頂きました。Twitterもやってますので良かったらフォローお願いします!

全然書けませんでしたがディープラーニング業界についても興味ある方は気軽にDMやご連絡くださいませ。

重ねてになりますがお付き合い頂きありがとうございます!


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