障がい者の国会議員に公費の援助はいるか

一応最初に言っておくと、賛成(いる派)である。


れいわ新選組から2名の障がい者国会議員が誕生した。

実際に議員として活動していくにあたり、彼らは仕事を始めたということになるので、現行の制度だと今まで受けていた介護サービスが自己負担になってしまい、そのことについて抗議している。

結果として、当面は参議院が介護費用を負担することになり、彼らはそのまま介護サービスを受けられることになった。

重度障害 議員活動中の介護サービス 当面は参院が費用負担へ | NHKニュース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190730/k10012014771000.html

このことに対して、批判が相次いでいる。
「歳費(税金)によって高額所得者になるのに、さらに公費による支援を受けるのは、一般の障がい者・他の国会議員に対して不公平じゃないか」
というのが主な意見だ。

確かに、歳費や政党助成金、政治献金などによって、出せるお金自体は十分にある。
しかも、それらが元々税金から出ており、その上で更なる税金の投入を要求するのは、行き過ぎではないかと思う人もいるだろう。
法整備という手続きも踏まず、障がい者であることを盾にして、無理矢理権利を主張するという行為が、偽善的に見える人も多いようだ。

このツイートに900件以上のリプライが付いているが、批判的な意見がかなり多い。(最初に見たときは1000件以上付いていて、もっと酷かったような気がするが………違うツイートだっただろうか)https://twitter.com/nhk_news/status/1156187948032782338?s=20

気持ちはわかる。わかるが、やはり公費を出すべきだと、私は思う。

なぜなら、それは他の健常者と条件を揃えるための「下駄」になるからだ。

障がいがあると、余計な経費がかかる。健常者と同じことをしようと思ったら、まずスタートラインを揃えるのにお金がいる。これは紛れもなく事実だ。

障がい者支援というのは、健常者と同じラインに揃えることを目指すべきだと思う。望んで持ったわけではないハンディキャップを、できるだけ0に近付けるのが目標であるはずだ。

国会議員は、確かに高額の歳費が出る。その中から必要な経費を出し、議員活動をしていく。
しかし、障がいがあると、議員活動に必要な経費以外にも、余計にかかってしまうのだ。

これは不公平なことではないか。

もし、介護費用も同じ歳費の中から出さなければならないのなら、議員活動に使えるお金がそれだけ減ってしまう。
介護は議員活動をするから必要なのではなく、そもそも生活をするのに必要なのだ。
その費用を「議員活動費」として一緒に計上するのは、やはりおかしいと思う。

だからこそ、その不公平を是正するために、別途支援をしなければならない。

ちなみに、「高額所得者となったのだからそれくらい自分で出せ」という意見は筋違いだと思う。
これに問題があるとすれば、それはそもそも歳費が高額であることが問題なのだと思う。

良し悪しはさておき、今の規定では、国会議員を務めると高額の報酬がもらえる。
「報酬」としての額に、健常者と障がい者に差があってはならない。「報酬」の中から障がい者にだけかかる費用を出すのは、結果として健常者と障がい者の報酬に差を付けることになってしまう。これではいけないのだ。

「高額なんだから出せるんだろ」じゃなく、「そもそも報酬が高過ぎるんだよ」というのが、本来言うべき文句である。
だって、もし歳費が600万円程度だったら、果たしてこんな文句は出ていただろうか?

【追記】

また、一般の障がい者も平等に支援を受けられるよう法整備を進めるのが先だ(=一般の障がい者に対する差別だ)という意見も見られたが、国会という重要事項に関わる問題を、とりあえずできる方法で迅速に解決したのは評価すべきことである。

確かに法を整えるのが筋だというのも理解できるが、実際にやろうと思ったらあまりにも時間がかかりすぎ、なかなか問題が解決しない。

だったらやれる方法で早期に解決し、さらにそれを足掛かりに法整備を進めてしまえばいいのだ。そう考えれば、一般の障がい者にとっても有益な話のはずではなかろうか?

今回このような形で抗議したのは、問題提起も兼ねているのだと思われる。

【追記ここまで】


今回の数多くの批判を見て、やはりまだまだ障がい者、というか弱者に対する差別意識は大きいのだと痛感した。
それが無意識のものであったとしても、弱者は弱者らしく、弱みを持ったまま生きろと思っている人が多いのだ。

そこには、彼らが自分とは違う劣等な人間であるという意識が根底にあるのだと思う。

劣等な人間だと思ったまま支援しても、それは本当の意味で支援にならない。

彼らにとって必要なのは、本人がハンデを感じないで生きられるようにすることだ。

そこには、彼らは私たちとなんら変わりのない人間である、という認識がある。

彼らはたまたま運悪くハンデを負っただけ。ハンデがなければ、私たちと同じ土俵に立てたはずの人間だったのだ。

だったら、同じ土俵に立てるよう、引き上げてあげればいい。人格を尊重し、同じように扱える工夫をしてあげればいい。


あなたは、弱者を差別していないだろうか。

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大学中退病弱フリーター。病気で中途半端な障害を負って、身体という資本をほぼ失いました。あるのは思考大好きな頭と、ちょっと硬くなった手。あなたの支援は、私の存在価値の裏付けになります。

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mue

むー。大学中退病弱フリーター(24) 手脚が硬くなる病気で「中途半端な障害者」になり、現在ほぼ無職。実家や彼氏の好意に甘えてぬるい暮らしをしながら、みんなが幸せになれる社会を考えている。※詳しい事情はプロフ記事にて
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