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ヒッチハイクの旅、2日目。静岡で素敵なパン屋さんに出会う。

私はヒッチハイクで旅をすることに決めた。これは全16日にわたる旅の記録。もう7年も前のことだからあんまり詳細な記憶はないので、当時の日記を見ながら書いている。(出発編はこちら)

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東京で泊めてくれた大好きな友達のおかげで、元気をもらった。
早朝に友達の出勤時間とともに一緒に家を出る。
朝の空気はひんやりしてて、気持ちが良いし、なんだか緊張感も得られた気がして気合が入る。
だから朝って好き。

静岡方面プリーズ
と書いたダンボール看板を掲げて、西方面に向かう道路に立ってたら、意外にも、すぐおじさんが拾ってくれた。
おじさんはサラリーマンぽかった。あんまり記憶にないのだが、ちょっと気持ち悪めのおじさんで一瞬乗るかどうか迷ったけど、川崎まで乗っけてってくれるということで、お願いした。
おじさんは終始デレデレしてて、気持ち悪かったので、会話があまり弾まなかったのを覚えている。
終いには、助手席に座っている私の太ももをなでなでしてきた。
そのとき私は厚めのタイツを履いていたのだが、
ぞわ~っと鳥肌。
おっさんの手を叩こうか迷った。
無事に川崎に着いた。

そういえば、昨日の朝、鶴見から出発して、丸一日たったというのに、私は鶴見から1駅の隣町の川崎にいた。
がびーん
なかなか旅が進まない。

気を取り直して静岡方面プリーズを持って立つが、
なかなか拾われなかった。

一時間くらい粘ってみたが、
心情を反映しているような雲行きになってきて、
ついに、私の必殺アイテム、ワープを使うことにした。

ワープという名の JR を使ってビュンっと一瞬で熱海に降り立つ。

なぜ熱海なのかというと、都会はなかなかヒッチハイカーを拾ってくれないと悟ったからだ。
田舎であれば、もっと拾ってくれる確率が高い気がした。

熱海では雨がぽつぽつ降っている。

熱海駅の足湯にとりあえず入って身体を温めた。
まったりしてから、再び、静岡方面プリーズを掲げる。

すると、大学時代の研究室の先輩によく似た男性が停まってくれたのだが、(つまり、なんだか親しみを感じた。)
これから用事があるから1時間くらい待てる?と聞いてくれた。
足湯でゆっくりしたくせに、
そのときは1時間のロスが惜しくて、丁寧に断る。

さらに10分ほど待っていたら、2児の子供を持つ元気なママさんが沼津辺りまで乗せてくれた。
やっぱり都会を出ると、ヒッチハイクはやりやすいんだなと実感。
元気なママさんから熱い激励を頂いて、お別れする。

再び静岡方面プリーズを掲げていると、
大きな車が目の前に停まってビビる私。
看護師の若いお兄ちゃんが拾ってくれた。
若いお兄ちゃんはサーフィン帰りで静岡に向かってる途中だった。
私は、以前から調べていた、藤枝にある気になるケーキ屋さんを訪れたくて、その日は藤枝辺りに泊まる予定でいた。
その話をしたら、お兄ちゃんはわざわざ藤枝駅まで乗せてくれた。(涙)

こんな私を拾ってくれたみんながそうだったのだが、
ちょっと無理して私を希望の地へ運んでくれる。
みんなの優しさに、心の中で号泣。

親切な若いおにいちゃんに丁寧にお礼を言って別れる。
時間は18時くらいだった。

目的だったケーキ屋さんは藤枝駅から徒歩20分くらいだった。
事前に調べてた時は8分と出ていたが、車で8分だった。(汗

ケーキ屋さんに向かって歩いていたら、雰囲気の良いパン屋さんがあった。

今日の宿は焼津駅のそばのスーパー銭湯に決めたので、帰りに寄ろうと、横目で見ながら通り過ぎる。
お目当てのケーキ屋さんは、思っていたのとちょっと違っていたけど、可愛くておいしかった。

夜ご飯はパンにしようと、入ったパン屋さんはもうすぐ閉店する様子。
コンバンワーとお店に入ると、
目がキラキラしているおばちゃんがいらっしゃい!と出迎えてくれた。

パン屋のおばさんがとっても元気で威勢が良くて、私もつられて話し込んでしまう。パン屋のおじさんも厨房から出てきて、旅のこととか、これからのこととか色々話した。
目ぼしいパンをいくつかレジに持っていくと、朝ごはんに食べなさい。
とお総菜パンをおまけに何個かくれた。
素敵なパン屋夫妻との出会いに感謝して、パン屋をあとにした。

ちなみに、この素敵夫妻とは今でも付き合いがある。
とってもエネルギーがあってこんな風に年を重ねたいと思える2人だ。

その夜は、焼津まで必殺技を使って戻り、
24時間営業のスーパー銭湯に泊まった。

布団はないけど、ちゃんと横になって寝れるし、
大浴場でのびのびできるし、申し分ない。
これで当時は2000円くらいだった気がする。


この日の出だしはつまづいたけど、
後半はたくさん良い出会いがあった。
私もようやく波に乗れた気がする。

明日はどんな出会いがあるだろう。
わくわくしながらSNS上に今日の報告をあげながら寝落ちした。

つづく

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