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OLA革命-自分度の広げ方 02「コーポラティブハウスの本質」


偶然から始まったコーポラティブハウスとの関わり

後づけで再認識したコーポラティブハウスの本質

他社がやっていたコーポラティブハウスの見学会に行ってみて、これは面白そうだな、という感覚でボクもコーポラティブハウスの設計を始めました。その過程で「住まい手と共に作ること」という感覚、住宅を自分たちで作る面白さに気がついたのですが、そもそもボクがやりたかったことであったということは後づけで再認識したことなんです。
戸建住宅の設計も楽しいのですが、コーポラティブハウスはさらにもう一段階楽しいです。
大袈裟に言うと、コーポラティブハウスは、人類がたどり着いた、権力者のいない横一列の平等な権利を持った住まいづくりなんだと考えています。そして理想的な分、怖さもあり、民主的で合理化した住まいづくりのルールが必要です。
そこでコーポラティブハウス計画の9か条を作りました。

自治には原理原則のルールが大切

コーポラティブハウスのための自治のルールづくりは難しいものではなく、よりシンプルに、よりフラットで公平なことをめざすと、自ずとそのルールは生まれてくるという感じです。これは建築士というかコーポラティブハウスを作るときに必要な、原理原則に立ち戻って構成する能力が必要なのかもしれません。またこれがコーディネート力というものかもしれません。
「お金を出して住まいを購入する」ということを公平にルール化していくということを考えると、例えば、室面積で按分するのは不公平で、室容積(吹き抜けや掘りごたつ等の高さ方向も換算した値)で金額のルール化するべきであるというところにたどり着くわけです。
そんなふうに、窓が大きいと光や風は入ってくるが、都会では騒音も入ってくる。そういう環境評価をすべて数値化し、住まい手の方々と共有しています。そこには新建な議論も生まれるし、お互いが納得するまで話して、その係数や値をみんなで取り決めていきます。

コーポラティブハウスの建設を通じて共通言語ができる

これらのディスカッションを通じて、プロセスを共有することで、民主的な方法や自治の訓練をやっていると思います。そうすると変化を嫌がるというよりは、変化を楽しむ、話し合いを楽しむ空気感ができていくと感じています。このことが住まうということで重要なんです。

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