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堀内たかおの府議会ウォッチ 02 府議会議員立候補に至る原動力

カジノの是非は住民投票で決めるという法定署名の市民運動をするきっかけとなった,都構想反対の住民投票ですが、その運動のボランティアをした際、天下茶屋で街宣をしていた時、聴衆の中で見るからに紳士という方から、「自分の大学を潰し勝手に統合するような政治は許せない」と、目に涙を浮かべ切々と訴えられたことは、単なる感傷やプライドではない、人間の尊厳に拘わる大変重要なことだと考えさせられました。
聞けば近くで開業されておられるお医者さんで、「大阪市立大学は無くなるのであり、統合と言おうが歴史的には終わることを意味する。学問を探求する大学を、お金を稼ぐための会社と同じレベル、同じ感覚で、潰したり合併するなんてことをする今の政治家たちは、一切信用出来ないし、大阪の将来のことなどなにも考えていない。」と話されていました。
真理や本質を追究する学びの場を、敷地の有効活用という経済的合理性で統合し利権化してしまう貪欲な資本の働きに骨の髄までしゃぶられた大阪があります。
100年ほど前の大阪市長の関一(せきはじめ)氏は、一橋大の教授の時、東大との統合問題があり統合反対運動をやり、一橋大を残した人物です。その直後、大学を辞め熱望され大阪に市長として招かれました。彼の見識は高く、都市建設の先端であるヨーロッパ留学での都市研究の学びのすべてを大阪市の都市計画に注ぎました。それまで幅6メートル800メートルの路地のようだった御堂筋を幅44メートル全長4200メートルの日本でも知らない人がいないくらいのメインストリートにしたり、それと平行して地下鉄御堂筋線を建設したり、中ノ島の原型を造ったり、今の大阪のグランドデザインを一生かけて造った素晴らしい人物です。私利私欲とは無縁の人で、室戸台風の災害復旧の陣頭指揮の最中に亡くなられ、天王寺公園で初の大阪市葬として営まれたくらい大阪のことを愛していた方です。
その先達が造りあげてきた大阪を、お金儲けが目的に過ぎない経済合理性という経済カルトのような人たちに、これ以上壊されてはたまらない、それが今日までの原動力になっているような気がします。

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