アーティストがフリーランスのマネジメントを考えるとこうなる

どうも。
noteの下書きが156件になってしまったガリバーです。
公開をビビってるうちに旬が終わってしまう・・・挽回するぞ!
マジ卍!

さて。
ひと昔前はフリーターとかプータローとごちゃまぜに考えられていたフリーランス。
最近日本でもやっとこの働き方が市民権を得てきて、人材業界もフリーランスをどう活用するかの勝負になってきてます。

でも、フリーランスを活用して成果を出すって、実はすんごく難しい。

人材の見極め、獲得、マネジメント、成果の期待値。
このあたりの割とリアルな話を、アーティスト目線で考えてみました。

このnoteの内容
・アーティストは元来フリーランス
・フリーランスの特性と適性
・バンド=組織マネジメント
・イベント=プロジェクトマネジメント
・おわりに


■アーティストは元来フリーランス

日本では、まずは大手に就職することが良いとされていますが、海外ではそれはゴール、というか中間目標みたいなもの。

これはアーティストの世界と似ています。

音楽業界では、事務所、レコード会社、音楽出版社との契約をするのが一般的。
事務所がマネジメントやブランディングをしてくれて、レコード会社と音楽を作り、音楽出版社を通じて音楽の流通・分配をするって感じですね。
詳しくはここに書きました。2014年の記事なんで悪しからず。

[ITmediaオルタナティブブログ] こじつけ力ー闘う現代アーティスト論ー
「音楽で食う」ということの意味
https://blogs.itmedia.co.jp/udagulliver/2014/12/post_8.html

だけど、海外のアーティスト活動のスタンダードは逆で、まずは自分でクリエイティブ全般を作り、優れたマネージャーや宣伝マンを雇い、自走しながら成長し、より良い契約を掴みにいく。
Jay-Zの事例が分かりやすいかも。これも引用でさーせん。

[ITmediaオルタナティブブログ] こじつけ力ー闘う現代アーティスト論ー
パーソナルブランドで勝ち組になった男たち②HIPHOPビジネスマン(ジェイ・Z、ドクター・ドレー、P・ディディ)
https://blogs.itmedia.co.jp/udagulliver/2014/11/post_6.html

全てのアーティストがこうだと一概には言えないですが、ソロでもグループでも、ステップアップしていくにはフリーランス、つまり自営業であるという意識が必要です。

あくまでも僕の感覚ですけど、「創作=投資」「創作物=資本」だと思っていて、それ自体を売ったり価値化するというよりも、「ガリバー宇田川」を売っていく原資にすぎない。

そう考えるとカバー曲やるっていうのは融資を受けたり、転売するようなものなのかもなぁ。


■フリーランスの特性と適性

フリーランスになる人って基本的に「会社のために」といった帰属意識が薄い・・・と思われているけど、実はそんなことない。

確かに無条件で「はいおまえコレに命を捧げろよな」って言われたら「ばーか」っていうのは当然なんだけど、選ぶ権利をしっかり行使する分「この仕事は必ず成功させます」というミッション性が高い。
成果出なかったら契約終了なので。

だから、これから事業主側が考えるべきは、うわべの「この会社好き」って感覚ではなく、事業やプロジェクトへの帰属意識。
つまり「参加する意義づくり」かな。

ちなみに、フリーランスは期間と金額を定めて契約をする代わりに、保険や福利厚生を必要としない。
企業側からしたらコストカットになるし、フリーランスからしても「その分、報酬に加算してね」ということですね。

こういったことから、フリーランスになる人は、
・興味があることにトライしたい
・成果を出すことに喜びを感じる
・社会的な意義のあることに携わりたい
・直接的な評価と報酬を得たい
・ずっと同じ環境は退屈または不安
といった人が多く、また向いているんだと思います。


■バンド=組織マネジメント

企業は今や選ばれる時代。
WEB系の職種の求人を出しても、4人面談して1人採用できるかどうか。
意外かもしれないですが「採用したくても人が来てくれない」という状況なんですね。

なのでフリーランスを業務委託で活用するサービスが増えています。
僕が採用コンサルでジョインしているもそう。

企業側はポジションを設定してそこに人を割り充てたい。
でもそれって求職者、とくにフリーランスからしたらつまらない。
自分の今の能力をそのまま使えばいいだけなら、所属せずとも業務委託でサクッとやりまっせ、っていう。

そういう人たちをどうマネジメントしていくのか?
実はバンドの運営にヒントがあります。

まず採用=メンバー募集。
良いボーカリストを探しているバンドと、良いバンドを探しているボーカリスト。

バンド側は音楽性・方向性・ブランディングなどをアピールし、ボーカリストはそれへの共感性・スキルをアピールするでしょう。
で、メリットや期待具合もお互い納得して、マッチしたら加入ですね。

加入したらマネジメントです。
(バンドは兼務が必須なので、フリーランスでも本業スキル以外の能力がある前提)

練習やライブのスケジュールを組んだり、それに向けて集客したり、SNSやったりと、それぞれの演奏パートと兼務する形で業務を割り振ります。
やがてマネージャーを雇って兼務していた業務を任せたり、PRは代理店に頼んだり。

でも、業務や責任感を、全メンバーで平等に割り振ろうとするリーダーやチームは失敗します。

「オレはこれだけ頑張ってるのに」って気持ちにならないようにしたり、「みんな平等にがんばればもっとやれるはずだ」という思いから分担したいのはわかります。

でも、バンドメンバーは妥協なく選んだのに、バンドを売っていくための人選は雑でいいの?っていう矛盾はつぶしておくべき。

効率的にやるなら、得意な部分は得意な人がやればいいし、本人が得意だと思っていてもクオリティが低ければ改善し、改善しなければ別の人や外注にすべきです。

この舵取りをするリーダーは、対その他ではなく、リーダーと各メンバー1対1の信頼を深めておくことが大切。

重要なのは、あくまでも信頼なので、「コミュニケーションせよ」じゃないよ。

「じゃあミーティングしよう!」「飲みに行こう」とかマジでウザがる人もいるし、信頼ってそういうものじゃなくて距離感が大事。
コミュニケーションしなくても、たまのLINE程度で「あぁオレはなんとなく信じてるよ。OKOK!」っていうノリの人もいます。
コミュニケーションハラスメントは絶対NG。何事もちょうどいいのがいい。

能力はもちろんですが、最低限の「ここは外せない」という意識がバチっと合う人を選ぶことが、マネジメントにも生きてきます。


■イベント=プロジェクトマネジメント

イベントの運営って、プロジェクトマネジメントに通じるところがあります。

特に新規立ち上げは、事例やデータを踏襲しながら、新しい物を生み出すというF1くらいGがかかる急停止・急発進を繰り返しますよね。

まずは人選ですが、リーダーはクオリティ管理ができる前提で、専業の人に何人か声をかけてチームを編成。
さらに何でもできる人を一人か二人、参謀&フォロー役に置く。

あとは個別に連絡して意識を合わせておいて、その人が必要なタイミングが来た時に個別に連絡すればOK。
以上、あざっした!です。

え?と思われるかもしれないけど、これからのマネジメントは特に初期衝動・情熱・効率化が必要になってきます。

【企画書見て!➡やる?➡一回話そうぜ!➡よろしく!➡終了!おつ!】
でOK。

大事なのは、個別にってこと。

効率的っていうのは難しい言葉で、まとめて情報をアップする方が効率的だと思いがちだけど、それってすごく不親切で非効率的。

「これ見といてね」だと理解や熱量に差が出るので、個別に、その人に合った熱量と接し方で情報を届けに行く方が、結果的に深い理解につながって効率的。

いい意味で丸投げをして成功しないのであれば、マネジメントの仕方が不親切か、そもそも人選する時点で失敗している可能性があります。


■おわりに

大企業ではそうはいかないとは思いますが、新規事業やキャンペーンの立上げ時には使える考え方だと思います。

実際に僕が旗振り側ではなく、マネジメントされる側で関わってきたプロジェクトでは、キーとなる担当者の熱量が高く、人格者だったことが多いです。

最近はリファーラル採用なんて言葉もありますが、人と人の1対1の関係性が、様々なシーンで重要になってきていると感じます。

気遣いや心遣いは、伝え方が変わっても普遍的なものなんだと思います。


【ガリバー宇田川】
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