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11期における魔術師デッキの変遷と天敵前編「ハリ型」

始めに

①この記事を読む方へ

この記事は身内でnoteを書いているメンツがいたのでそれに影響を受けて書いてみたものです。遊戯王11期でのリミットレギュレーションの変化やカードプールの変遷によって魔術師デッキがどのように変化を遂げていったのかを振り返る記事にしたいと思っています。そんな訳で初めて書く記事となりますので、拙い表現が散見されると思います。それでもよろしい方のみ ご付き合いください。

②注意点

この記事では魔術師デッキの展開方法、カード毎の役割など、そういった実用的な内容は簡単にしか紹介しません 。 そのような内容を詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。身内のメンツは僕に直接聞いてください。
また、ss,nsといった簡単な略称はガンガン使っていきます。

③この記事について

11期における魔術師デッキは大きく分けて、水晶機巧ーハリファイバーの禁止以前以後で別れるため、前後編に分けます。この記事ではハリファイバー禁止以前の構築をハリ型として紹介します。また、環境での立ち位置などは、筆者がCSに出ないカジュアル勢なので、触れません。また、魔術師と関係のない新規カードや商品についても、触れません。ご了承ください。

魔術師デッキについて

基本概要

魔術師デッキはペンデュラム召喚(以下、ペンデュラムはPと省略する)をメインで扱い、そこから多数の召喚方に派生し戦うデッキです。9期という力が力を呼ぶ伝説の時代に生まれたため、
①名称ターン1のないリソース回収効果
②破壊された場合に起動するアドバンテージ稼ぎ効果
③盤面処理能力の高さ

この3つを高いレベルで併せ持つテーマです。
動きの中核をなすのはこの5枚

デッキから好きな魔術師カードをスケールに置ける
展開と妨害に使うカードをサーチする
魔術師の異次元の手数を成立させる最強サーチモンスター
場のカードの破壊をトリガーにアドバンテージを生み出す最強Pサポーター
制限カードのエレクトラムを使いまわす。
守備貫通も持っており、先手後手ともに隙がない。

基本の動きを簡単に解説します。盤面のPモンスター2体でエレクトラムをss
→cipでアストログラフをexデッキに置く→効果で場のカードを破壊し、アストログラフ回収→チェーン①エレクトラムのドロー、②破壊されたカードの破壊時効果、③アストログラフの特殊召喚効果により盤面のモンスター数を減らす事なく、3アド稼げるお手軽コンボを覇王ヴェノムを絡めることで3セット分行い、リソースを減らす事無く盤面を強くしていけます

慧眼の効果でデッキ内の魔術師に好きなようにアクセスできるため、再現性の高さも魅力ですね。

また、盤面の取り合いに使うカードはこの3枚

シンプルに1,1交換を行う優秀なモンスター。打点上昇効果も見過ごせない。
1,1交換を行う優秀な永続罠。サクリファイスエスケープを逃がさない。
対象にとらず、破壊もしない耐性の網をすり抜ける戦闘民族。
自分の破壊時効果をトリガーさせられるのも見過ごせない。

全て9期のカードですが、現代のカードに引けを取らない面の取り合い能力で、後攻からでも積極的なゲーム展開を行える、器用なデッキと言えます。総じて、手数の多さ、リソース、特有のメタのすり抜け等、
Pテーマの代表格と言えるテーマです。

11期のデッキ変遷①


デッキ紹介


では、本題に入ります。11期が始まった時点での魔術師の構築はこんな感じです。

メインデッキの1枚採用のカードの内、約半分は
当時制限カードだった(一部現在でも)ため1枚しか入れられないと言った事態に陥るほど、10期の魔術師のパワーは高かった様ですね。
(当時の制限カード:虹彩、調弦、ドクロ、アストロ、クロノ、ラスター、ダークヴルム)
当時の制限カードにはペンデュラム・コールもありますが、このデッキと相性が悪いため、今後の紹介でも触れません。
ハリ型特有のexデッキのシンクロチューナーも今となっては懐かしいです。

当時の完成盤面はこの様になっています。

一見、妨害数が
①タイタニックの魔法無効②時空紫毒による2面除去
と、心もとなく見えますが、このデッキはハリの②の効果も使います。

効果使用後の盤面

ハリの②効果でexからシンクロチューナーであるシューティングライザーをssし、自身の効果でレベルを1に変更します。その後相手ターンシンクロを行い、

盤面破壊マン
なんでも無効マン

これらの強力なレベル8シンクロを対面に応じて投げつけ、相手のゲームメイクを妨害していきます。これだけの妨害をされると相手もまともに展開しきれないため、そこからは持久戦になりますが、Pデッキの性質上リソース勝負はこちらのものです。

この時点での魔術師デッキの所感として、「5体満足のうち、2体満足くらいしかないが、臓器は健康なため全然動ける」と言った感じですね。残ってる部分がハガレンのエドくらいしかないです。オートメイルで誤魔化し誤魔化しやってました。

緩和による強化①

11期の最初の1年の間、魔術師のデッキ構築に大きな変化はありませんでした。そんな魔術師のカード達も登場から3年以上が経つ頃には適正パワーと判断されたのか、徐々に制限緩和が行われます。まず初めに、2021年4月1日適用のリミットレギュレーションで、EMドクロバット・ジョーカーが準制限となります。

このデッキのエアーマン的カード

この緩和によって大きな強化とは残念ながらなりませんでしたが、安定感が増すのは有り難いですね。以後、ドクロバットは順当に緩和され、現在は3枚使えます。

天敵の登場①

しかしその間に発売されたBURST OF DESTINYに魔術師デッキの天敵とも呼べるカードが登場します。

親のデスフェ二により見たデスフェ二

デストロイフェニックスガイことデスフェ二です。こいつはフリーチェーンでの除去効果、デッキ融合可能なため多くのデッキに出張可能な11期のドラグーンとも呼べるカードです。魔術師はこのクソカードによって

  • スケールが破壊される

  • エレクトラムが破壊される

  • ハリファイバーが破壊される

と言った様に強さの根幹をなす部分がグチャグチャにされます。また、魔術師というデッキは盤面に居さえすればあらゆる手段でモンスターを除去する能力を持っています。が、このデッキは墓地に触るのが不得手な都合、デスフェ二は墓地に逃げるため追跡不可能です
延々と盤面を処理され続け、リソースが枯れ、負けます。

新規による強化①

そんなデスフェ二に蹂躙される中発売されたBATTLE OF CHAOSに、デスフェ二への対抗策として有用な新規が登場します。それがこちら、

霊使いの白一点

リンクモンスターになったダルク君です。このカードのお陰でデスフェ二を相手の墓地からパクり、ゲーム決着まで没収したり、ユニコーンのリンク素材として処理する事が出来ます。また、こいつは闇属性魔法使い族ということで、一部の魔術師モンスターのサポートを受ける事ができます。(ついでにスケールも強い)そうした他の汎用リンク2には無い強みを持つことから、ダルクは魔術師のエクストラデッキに定着しました。さよならエンフォーサー

KONAMIさん、それは違うじゃん

皆さんご存じの通り、11期の通常パックは歴代アニメテーマの強化が期を通して行われてきました。何を隠そうこの魔術師もARC-Vの主人公テーマの一つなので、強化の順番待ちの列にならんでいました。そんな中発表された新弾が、DIMENSION FORCEです。このパックの表紙はオッPの強化形態と思しきカードが飾られており、ペンデュラムデッキの強い新規も期待されました。そんな中発表された遊矢枠の新規カード達はこちらから確認できます。はっきりと言います。魔術師新規足りうるカードは一枚もありませんでした。強いて言えばEXPが上振れカードとしてワンチャンあるくらいでしょうか。
こうして、僕たち魔術師ユーザーの期待は砕け散りました。しかしそんな我々を見捨てなかったのか、KONAMIさんは次の新規カードを公開しました。

軌跡の魔術師、通称ビヨペンです。ペンデュラムサポートとして無残に散っていったミューゼシアの屍を乗り越え強力な効果を携え登場したこいつは、見事魔術師のエクストラに定着しませんでした。なんとこのカード、魔術師デッキに入れても十分に活躍できません。と言うのも、このカードはP召喚前に召喚することで機能するカードですが、魔術師はP召喚してから本格的な展開をするデッキ、ましてP前エレクトラムは上振れ要素と言ったデッキなので、こいつとの兼ね合いが悪いです。10期に暴れた魔術師を強くしすぎないKONAMIさんの良調整が光るカードですね。余計な事しやがって。
僕はコイツの実装当初、怒り狂って酷評しました。まあコイツはP前でもある程度展開できるデッキをちゃんと強化したので、良カードだなと今では思います。
こうして僕たち魔術師ユーザーのワクワクしながら強化を待つ11期は終わりました。

緩和による強化②

そんな中迎えた2022年04月01日適用のリミットレギュレーションでは、フューデス(デスフェ二をデッキ融合する魔法)の制限と共に、調弦の魔術師が準制限に緩和されました。

一枚が2枚になる爆アドカード

マスターデュエルで先んじての緩和でしたね。魔術師名称のカードが1枚から2枚になる事象はとても大きく、①素引き確率の向上、②アストロによる2枚目のサーチ、③ラスターで割る択が生まれる等、有り難いデッキの強化となりました。そうしてハリ型の魔術師の最終形態は、次の様になります。

今見ても強そう。

デッキ枚数は多すぎにも感じますが、基本的に純物で太っているので問題ないです。
この魔術師デッキの所感としては、「ほぼ4体満足で、ちゃんと回る」と言ったところですね。
ワンピースのシャンクスとキュロスが示してる通り、強いやつは腕や足の一本なくても強いです。

最後に

11期序中盤の魔術師を振り返る記事でしたが、いかがだったでしょうか。懐かしいカードも一部みれたと思います。
後編のセレーネ型については、11期最後のリミットレギュレーション改訂や、新弾の情報が出そろってからにしたいと思います。それでは。


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