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アレな広告

ココはアイディア、企画草案等を記すスペースにする事に決定。
なので、忘れないうちに記録しておく。
ありあけ会をきっかけに脳の奥から記憶がドコドコ出土。
特に思い出に残るのは中学時代にみかけた昭和成人誌の広告である。
何故未成年が成人誌に触れる機会があったのかというと
御学友のひとりが貸本屋を営む家の子で
バックナンバーが部屋中に積まれており
その中に『写真時代』『GORO』からはじまり
『ピーピング』などの自販機系、洋ピン、ハードコア系などが
揃っていたから。竹やぶや公園に探しにいかなくても
普通に閲覧できる状態であった。今思えば大問題である。
エロはもうどうでもいいとして、我らが注目したのは広告である。
ここまで人はバカになれるのか、と
とにかく胡散臭く夢が広がりingなアイテムが勢ぞろい。
特にこの透視メガネ。透けて見えると謳っている。
ほぼX線みたいな表現の広告もあって
昭和の小学生を震え上がらせた
『ザ・デイ・アフター』のあのシーンを彷彿とさせる。
中1の我らは、コレは実際透けてみえるのか、と好奇心が限界突破。
学級肌な4人組で購入を決意。

数千円のはさすがに中学生マネーでは厳しい。
安価な950円のにした。
郵便局で現金書留で送付。
商品の受け取りは一般家庭だと親の干渉など
いろいろ問題があるという事で
学友のひとりのご家族が営む飲食店、その駅ビルの私書箱に
届く様にした。何だろう、この熱意。
海外船便レベルの日数を経て、我らが忘れた頃に届いたものは、普通の茶封筒。メガネタイプのものではなくよくあるアパートのドアについているスコープだった。
えっ、コレで透けてみえるの? とまずは他人を見ないという約束のもと
各自己の手を覗く。
うん、ドアスコープだねこりゃ。
騙される中学生。
でも大人も騙されてんでしょうな。数千円のヤツでも。
(高い方、買った方いらしたらどんなものが届いたか教えていただきたい)
なんだか悔しいので、商品到着時にいなかったひとりに
スコープを向け「見えたぞ! 見えた!」と追い回した。
見られてはならない場所を隠しながら
変な走り方をして逃げ惑う一番美人の学友。
ひどい事をしてるのはわかっている。
が、しかしこの気持ちのやり場は
ほな、どないせえゆうね、と。
甚だ迷惑なやつあたりである。
追い詰めたところで全員、野呂圭介よろしくドッキリであった事を告げ
さっきはごめんなぁと皆で学習塾に向かったのであった。

ドアスコープは誰の手に渡ったか不明。
そのうち皆忘れた。中学生は忙しいので。

コレが購入したX線メガネの広告。
が、メガネの形状ではないし、透けても見えない。
こんなウスラバカ商品広告を鵜呑みにし騙されたわけだが
商品が届くまでの果てしない期待値、妙な高揚感を味わうのに
950円は決して高くはなかったと今は思う。
顔が赤くなるとの記述、もしかして3Dメガネ的なものだったのだろうか。
そしてソレがなくなったからドアスコープでも送っとけとあしらわれたんだろうか。

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