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TEAM NACS第16回公演 PARAMUSHIR〜信じ続けた士魂の旗を掲げて〜を観た感想のようなもの(ネタバレしかない)

私がTEAM NACS を好きになったのは一昨年のことで、その年は偶然にもナックスは結成20周年イヤーで全国各地を回るイベントを行っていた。そのイベントのラスト、ライブビューイング会場になっていた某所の映画館で今年行われた(ている)本公演についての発表があった。
しかし、
“PARAMUSHIR”という単語はまず見かけないので初見じゃ全く読み方が分からないし、サブタイトルもそこそこ長いのでそれを観たお客さんたちの「おお〜!!!!!!おお〜?????」みたいな反応が面白かった。

そしてその後公開されたメインビジュアルとあらすじ。(メインビジュアルが渋かっこよい)

『1945年8月15日。
この日、日本は無条件降伏を受け入れた。
しかしその後。
突如としてソ連軍の大部隊が、
武装解除した孤島に攻め入ってきた!
気持ちをもう一度奮い立たせ、再び銃を持つ兵士たち。
彼らが立ち上がらなければ、北海道は二分されていたかも知れない。
日本最後の戦いの司令部があった「幌筵島」。
私たちはまだ、その島の名前さえ知らない。』
(http://www.teamnacs.com/stage01.php)

実際にその目で見るまでは出来るだけ情報を入れないようにしようと思っていたので、このあらすじに書かれている以上のことは知らずに観劇した。

観終わって最初に思ったのは「安田さんズルすぎだろ!!!!!!」でした。前回安田さんを観た舞台がスマートモテリーマン講座だったのでそのギャップにやられた。ラスト10分はただただ安田さんの演技に泣かされた。もとから好きだったけどますます好きだよ安田顕。

そして今回のこの舞台の構想は10年前からあったとリーダーが言っていたけれど、メンバー全員が40を過ぎ、家族を、子供を持った今だからこそのものなんじゃないかと思った。占守島という遥か北の島で3年間戦い続けた男たちが、終戦の知らせを聞いて家族を想う。生きて帰りたいと想う。「娘が、息子がかわいい」という感情はきっとお芝居ではなく心から思っていることなのだろうなと思った。

森崎さん演じる小宮は、親族全て軍団の家系に生まれた司令官という役。「人に指示を出すのが大嫌いだ」という台詞の通り、指示にキレがなく、どこか頼りない。それでも、司令官として寄せ集め部隊を引っ張り、その場を和ませる役割りを果たしていた。リーダーはそういう優しい役が似合うね…………ラストシーンの直前、アンサンブルも交えた戦闘のシーンで小宮がこめかみに銃を当てて自殺しようとしていたことに2度目で気がついた。苦しげな表情を浮かべながらも結局は撃つことができずに戦い続けるところがらしいと思った。

安田さん演じる桜庭は東京大空襲で家族を失い、そのショックからずっと心を閉ざしていた、という人物。誰よりも戦場での経験が豊富で、「歌を歌い、花を植えてくれた幌筵島の缶詰工場の女子従業員たちがソ連兵から逃れられるまでは戦い続ける」と決め、戦う。普段の話し声とは違う、どこかざらついた話し方が桜庭という男の通ってきた地獄を感じさせた。ラスト10分はほぼほぼ安田さんの一人芝居みたいな感じなんですけど、圧倒されてしまった。何回見ても泣いてしまうシーンだと思う。

戸次さん演じる田中は、感情のまま突き進む、怖いことは怖いと言う、死にたくないと言う。観ている人に1番近い人物なんじゃないかと思う。お母さんとはぐれてしまった時のことを話すときの話し方や表情がとっても良かった。戸次さん、COMPOSERを観た時にも思ったんですけどほんのり絶望がにじむような演技が上手い…………そして本当に44歳か?????ってくらいに顔がいい…………

大泉さん演じる水島は、終戦の知らせを聞いて揺れ動く。家族の待つ函館にも空襲があったと知ると取り乱してしまったり、「もう戦えない」と言ったりもする。だが、若い部下たちには戦わずに故郷へ帰らせるという一面もある人物。田中もだけど水島も人間味あふれている。大泉さんはどうしてもバラエティ的な面が取り上げられてしまいがちだけど、ギャグのような部分とシリアスな部分とはきっちり演じ分けているので入り込めた。あと大泉はスタイルがいい。お辞儀するときとかよくわかるんですけど腰の位置が高い。脚長い。こちらからは以上です。

音尾さん演じる矢野は、占守島を「俺の死に場所」だと言い、終戦の知らせを聞いてもなお戦おうとする。そして、その場にいない山下という男の名前を呼び、「アイツはまた逃げた。満州でもそうだった。ずっと震えて進めなかった臆病者だ。」と吐き捨てる。しかし、震えて進めなかったのは実際には矢野自身であり、山下はすでに満州で戦死。矢野は未だに自らを卑怯者だと罵る山下の亡霊に取り憑かれている、という役。音尾さんはほんと声がいいんですよね〜〜聞き取りやすくてよく通る。矢野が山下の亡霊に責められているシーンの演出がゾクッとした。「俺は卑怯者だ」という言葉と背中に向けられたいくつもの銃口。演出家森崎博之はすごい…

そして本編でビチャビチャに泣かせてきたのにカーテンコールでは笑わせてくるチームナックスの皆さん。好き。

3/20 夜のカーテンコールは
「好きな検査について」というお題

音尾さん→胃のバリウム検査(アトラクションみたいで楽しい)

大泉さん→大腸のバリウム検査

戸次さん→大腸の内視鏡(3年に一回やっている お医者さんからDVDでそのデータをもらい、うぉりゃーの時にアンサンブルの皆さんに見せながらご飯を食べた)

安田さん→検便
(胃カメラ大声選手権についても触れていた)

リーダーも戸次さんと同じ病院に内視鏡検査やりに行った、そうしたら戸次さんのサインがたくさんあり、ミスターのサインも1つあった

ほぼほぼ下半身の話しかしないおじさんたち。。。

3/27 夜のカーテンコールは
「名前で困ったこと なければ昨日(休演日)にしたこと」

音尾さん→「お父さん」を「音尾さん」と聞き間違えて地下鉄の駅で恥ずかしい思いをした

大泉さん→癖で荷物の受け取りのときなどにサラサラっとサインを書いてしまって恥ずかしい
“洋”という名前はお父さんが役所に届ける時に後ろに1文字つけ忘れたせいでなった

戸次さん→”戸次”という名字は芸名(本名は佐藤)なので病院などの公共の場所で名前を呼ばれた時に困らない

安田さん→今回の本公演で地方のホテルに宿泊したさい予約の名前は役名でしていたためにホテル内のサービスを予約するときも「桜庭です」と言って予約したが実際やってもらいに行くと「安田さん!どうぞ!」と言われた

森崎さん→たまに”ふじおさん”と間違われるけど、それは事務所の後輩のお笑い芸人オクラホマのあんまり面白くない方だからやめていただきたい とのこと

27日は森崎さんに娘さんが産まれたという発表がされた次の日の公演だったので本人から発表あるかなーと思っていたんだけどもその前に戸次さんが
「大事な発表があります!!!!!!1歳になる息子が”アンパンマン”と言えるようになりました!!!!!!」
と言い、続いて安田さんが
「今度こそ大事な発表です!!!!!!飼っている犬がウンチを覚えました!!!!!!」
って2人でフェイントかましてきて笑ってしまった。
2度目のカーテンコールでちゃんと本人からの発表と、これからの抱負も聞けたので良かったな…

次は4/1の千秋楽ライブビューイング。
ティッシュをスタンバイして臨みます。

あとステージナタリーの写真が最高ですので…………
https://natalie.mu/stage/news/273520

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