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3と言う数字の魔力 書評(相続関連本)「3」の思考法:齋藤 孝

ご存じ齋藤先生の数ある著作の中でも印象深い、味わい深い1冊です。齋藤先生の本は、5-6冊読んだだけなので「先生のBEST本だ」と、言い切ることは難しいと思いますが、言い切ります。「着眼点」がすごい。ベストセラーではないが、読まなきゃ損の良書です。

なぜ、相続関連本なのか?
私は、相続のご相談を受ける時に「3」の数字を意識することが多いです。
例えば、遺言作成をした方が良いと思われるご家庭のお父様にお話をすると
「いやあ、子供たち2人は仲が良いから、遺言作成するまでもないと思うよ。長男も長女も仲良いからね。二人で話し合って遺産分割すれば良い」と切り返されることも多いのですが、
ここに3人目の子供さんが登場すると、さすがに感度の鈍いお父様(失礼)も「うーん、そうだね。二男は就職して遠隔地にいるからね(あるいは二女は遠くにお嫁にいったからね)。でもその子に財産を「0」というわけにも
行かないしね。どうに分けたら良いのだろう?」と、分割対策に関心を持つ方が多いように感じました。

3という数字は不思議で「財産、特に預金などの金融資産は2で割り切れますね。たとえ、不動産があっても、不動産は長男、金融資産は長女というように2分しても良いですね。ところが3は割り切れないですよね。」とたとえ話みたいなことを話すと、さらに真剣に聞いていただけるようになります。

5つの餃子(5種類の財産)を3人で分けるのは、難しい⁉ 2人でも難しいか(笑)

そう、子供さんや相続人が3人以上となると、やはり分割の方法は工夫しなければならないのです。

アメリカのことわざに「二人は仲間、三人は群衆」というのがあるそうです。三人目が登場すると、たいてい何か円滑にいかない要素もはらんでくるのです。遠隔地に住んでいるとか。意見がまとまらないとか。

またコンサルティングをしているときも、お客様に印象に残る話し方と
して「ポイントは3つあります。1点目は~。」などと話すように心がけるとお客さまの方でも理解が進むようです。

相続の話に限らず、日常生活のなかで「3」を意識すると、面白い考えや行動が生まれてくる気がします。
皆様も、齋藤先生の渾身のメソッドを体験してみてください。


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