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【資格】技術士 電気電子部門(第一次試験)独学で合格するための勉強法・おすすめテキスト・問題集・参考書・過去問・まとめ

▶技術士とは

技術士(Professional Engineer)は、日本の科学技術における最高位の国家資格で、技術士の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者を言います。

▶技術士第一次試験「電気電子部門」について

■技術士第一次試験の専門科目

技術士の技術部門のうち第一次試験を実施している部門は20部門あります。今回はこのうち「電気電子部門」の第一次試験(技術士補)に関する内容です。

01.機械部門     02.船舶・海洋部門  03.航空・宇宙部門
04.電気電子部門
 発送配変電/電気応用/電子応用/情報通信/電気設備

05.化学部門     06.繊維部門
07.金属部門     08.資源工学部門   09.建設部門
10.上下水道部門   11.衛生工学部門   12.農業部門
13.森林部門     14.水産部門     15.経営工学部門
16.情報工学部門   17.応用理学部門   18.生物工学部門
19.環境部門     20.原子力・放射線部門

技術士第一次試験の科目(https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000289.html)

■技術士第一次試験の合格率推移

  • 技術士第一次試験の合格率推移は以下の表のとおりです。このうち「電気電子部門」については、過去9年間の平均合格率が43.1%と、20部門中15番目の合格率の高さ(難易度が高め)となっています。

技術士第一次試験の部門別合格率推移
  • 技術士一次試験の中で「電気電子部門」の合格率が低め(難易度が高め)といっても、一般的に40%以上の合格率の試験と言えば、しっかりと事前に勉強・対策をしさえすれば、一発合格は十分可能です

  • 以前、私は技術士「電気電子部門」の第一次試験を受験し、合格しましたので、独学で効率的・効果的に勉強する方法とおすすめの問題集・参考書についてご紹介します。

▶技術士第一次試験「電気電子部門」の過去問分析と勉強法

■過去問の傾向

  • 電気電子部門の第一次試験については、他の技術部門と同様に、過去に出題された問題と同じ問題、似た問題、一部分だけが修正された問題が、一定の割合で出題されます。

  • まず「①分野」については、出題範囲は「発送配変電/電気応用/電子応用/情報通信/電気設備」と強電から弱電までの非常に幅広い分野が対象となっており、過去問を見ても各分野、偏りなくまんべんなく出題されているため、どこかの分野に絞って勉強をして合格点に到達するのは難しく、幅広い分野にまたがった知識習得が必要です。

  • また「②設問形式」については、「正誤空白」(選択肢の中から正誤の文章を1つ選ぶ設問形式や、空白を含む文章に当てはまる語句を選択肢から選ぶ設問形式のこと)よりは、「計算問題」(計算式や計算結果を選択する問題)の方が多く、勉強の優先順位としては、まず計算問題ので確実に点を取れるようにしてから、知識問題を追加で勉強する必要があると思います。

■合格に向けた勉強法

  • 技術士の第一次試験は、35問題のうち25問題を選択して回答し、解答した問題の5割以上で合格となりますので、出題された35問題のうち「13問題以上を正答」すればよいことになります。

  • 過去問分析の結果から、私は以下のような合格に向けた勉強方針を立てました。

  1. 分野(発送配変電/電気応用/電子応用/情報通信/電気設備)は絞らずまんべんなく勉強する

  2. 「計算問題」を優先して対策する

  3. 「知識問題」はそれほど難しい問題は出ないので、同一問題・類似問題が出たら確実に点を取れるようにしておく

  4. 過去問は過去5年分を最優先して対策する

▶技術士第一次試験「電気電子部門」の勉強法(独学)とおすすめのテキスト・問題集・参考書

(1) 「過去問」★★★☆☆

  • 技術士に限らず、一般的に資格試験の勉強の際に、最初に確認すべきものは過去問です。技術士の過去問は日本技術士会のWebサイトに公開されています。ただし、問題と回答は公開されていますが、解説が公開されていませんので、効率的・効果的な学習のためには、過去問だけでは不十分です。

(2) 『技術士第一次試験「電気電子部門」択一式問題200選 第7版』福田 遵 (著)★★★★★

  • 過去問から厳選して解答、解説している書籍です。

  • 令和4年度から平成30年度までの過去5年分の過去の試験問題から約200問を厳選し、効率的に学習できるようにした問題集です。

  • 頻繁にアップデートされており最新の過去問にも追随されているので、この1冊を何周か回すだけで、合格点に到達することが可能です。

(3) 『2023年版 技術士第一次試験電気電子部門過去問題集』前田隆文 (著) ★★★★☆

  • (2)と同様、過去問から厳選して解答、解説している書籍です。

  • 2022(令和4)年度から2013(平成25)年度までの過去10年分の過去の試験問題の解答と解説を行っています。

  • 内容的には(2)の方が良いように感じますが、この本の方が掲載年数が長いのと、人によって好みがあるかもしれませんので、実際に中身を見比べた後に、どちらかを購入するのが良いと思います。

(4) 『技術士第一次試験電気電子部門問題徹底詳解 改訂4版』前田隆文 (著) ★★★☆☆

  • (2)と同様、過去問から厳選して解答、解説している書籍です。

  • ただし、発刊年が古いので、あえてこの本を買う必要はないのではないかと思います。

(5) 『技術士第一次試験電気電子部門完全制覇 改訂2版』樋口 和彦 (著), 村上 啓一 (著), 古賀 勇次 (著) ★★★☆☆

  • (2)と同様、過去問から厳選して解答、解説している書籍です。

  • ただし、発刊年が古いので、あえてこの本を買う必要はないのではないかと思います。

(6) 『技術士(第一次・第二次)試験「電気電子部門」受験必修テキスト(第4版)』福田 遵 (著)★★★☆☆

  • (2)の著者の方が書かれた、基礎知識をまとめたテキストです。

  • 必修と書いてありますが、過去問が解けるようになれば合格点には十分届きますので、このテキストをわざわざ購入する必要はありません。

  • もし、知識を体系的把握したい場合は購入しても良いかもしれません。

▶技術士第一次試験「電気電子部門」合格!

私は、「過去問と同一・類似問題が出たら確実に解けるようにしておく」ことを目標に、具体的には(2)『技術士第一次試験「電気電子部門」択一式問題200選』を2周するという勉強法を実践することで、平成24年度の技術士第一次試験「電気電子部門」に無事合格することができました。

この記事が皆さんの勉強、合格の少しでもお役に立てれば幸いです。

▶【参考】基礎科目・適性科目の勉強方法

技術士の第一次試験で専門科目以外に実施される「基礎科目」「適性科目」について、勉強方法等をnoteに書きましたので、もしよろしければ併せてご確認いただければ幸いです。

以上です。


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