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「水道広域化は最上流の上田市が議論のイニシアティブをとっていく」~2023年9月議会⑤~


老朽化した管路の更新(費用)を平準化する工夫とは

(斉藤達也) では次に、大和郡山市の令和2年度の老朽管率、この定義は40年を超過した水道管の率と大和郡山市では定められているのですが、その老朽管率は30.7%、そして管路の更新率は1.4%ですが、管路の更新率については1.0%と1.5%の2パターンで今後30年間の老朽管率の推移を比較し、その結果、更新率1.5%にした場合は老朽化が抑制できるとのシミュレーション結果が得られ、広域化参加の条件の一つとして、更新率1.5%とした経緯があります。
 上田長野地域水道事業広域化研究会の資料によると、広域化により管路更新率を0.80%とすることで、2060年度の老朽管率はゼロになるとのシミュレーション結果が載っていますが、大和郡山市のように、老朽管率ゼロを目指すのではなく老朽管率を一定程度以下に抑制することに意味があるのではないかと感じました。また、三重県四日市市は法定耐用年数を超えた管路の割合が32.7%と、大和郡山市よりさらに高い状況ではありますが、漏水発生リスクの低い管種であるダクタイル鋳鉄管の更新基準年数を最長100年に延ばし、先ほど上田市で80年というのもありましたが、最長100年に延ばし、それを管路整備計画に反映することで事業量を平準化し、管路更新率は1%の整備計画となっています。
 そこで伺います。1点目として、上田市における管路の経年化率と更新率の状況はどうか。また、経年化率を一定程度以下に抑えるために必要な更新率はどうか。
 2点目として、市独自の管路更新基準年数を実態に合わせて延ばし、整備計画に反映することで事業費の平準化を図る考えはあるか。
 以上2点お尋ねし、第5問といたします。

上田市もより実態に沿った更新需用費を算出する考え

上下水道局長(堀内俊克君) 法定耐用年数を超えた施設の割合を経年化率といいますが、管路においては全体の延長に対し40年を経過した延長の割合が経年化率となります。上田市における管路の経年化率と更新率の状況ですが、令和4年度末の経年化率は18.4%、更新率は0.22%となっております。
 次に、経年化率を一定程度以下に抑えるために必要な更新率につきましては、平成30年度に策定した上田市水道ビジョンにおいては、平成31年度から令和10年度までの10年間の平均更新率は0.66%とすることを目標としております。
 次に、事業の平準化を図る考えについてお答えいたします。上田市水道ビジョンにおいては、市独自の管路更新基準を使用実績や他の事業体の例を参考に設定し、管路であれば管の種類により異なりますが、最長で80年の耐用年数として更新計画を策定しております。しかし、近年の他事業者の管路の独自更新基準においては、80年より長く設定しているものも見受けられ、また上田市においても80年以上経過した管路を現時点においても使用している実績があることから、次期ビジョンの策定においては管路の更新基準年数など、その施設の重要度や管種を考慮した上で、根拠を持った見直しは必要であると考えております。これにより、より実態に沿った更新需要費の算出につながるものと期待でき、アセットマネジメントによる事業費の平準化にも反映できるものと考えております。
 以上となります。

最も懸念するのは広域化により上田市に経営権がなくなること。上田市の意志はどのように反映されるのか

(斉藤達也) ご答弁いただきました。また計画を改めて練り直していただけるということで、広域化検討の中でも、そういった独自のシミュレーションが本当に重要になってくると思うので、ぜひ進めていただければと思います。
 では、このおいしい水に関して、こちら最後の質問に、すみません、まだ最後かどうか分からないです。次の質問に移ります。広域化について、個人的に最も懸念するのは、上田市に水道事業の経営権がなくなることです。市民向け説明会では、広域化して事業統合した場合、企業団を新たに設立し事業を運営することを想定しているとの説明がありましたが、そこにどれだけ上田市の意向が反映されるのでしょうか。また、市民説明会の資料の中で、対等による事業統合を想定しているとの記載もありますが、例えば石炭でしたり石油、鉄鉱石ですとか、最近ではもうレアメタルに至るまで、そういった資源というのは持っている国に基本的に価格交渉力があります。100年前から先人たちが築き上げてきた豊かな自己水源を持つ上田市として、広域化の方向で検討するにしても、優先的に投資する施設、管路を条件として提示するなど、議論のイニシアチブを取っていくべきだと考えます。
 そこで伺います。1点目として、水道事業の広域化により事業統合した場合、上田市の意向はどのように反映されていくのか。
 2点目として、豊かな水源を持つ上田市として、広域化の条件として優先的に投資する施設、管路を提示したり、県に対し財政支援を働きかけるなど、議論のイニシアチブを取っていく必要があると考えるが、市長の見解はどうか。
 以上2点お尋ねし、第6問といたします。

(水道広域化で設立される)企業団議会に議員を選出し、上田市の意向を反映することを想定・・・

上下水道局長(堀内俊克君) 広域化した場合の上田市の意向はどのように反映されていくのかというご質問につきましてお答えいたします。
 検討段階においては、事業計画の精査や組織、財政など、さらなる検討に取り組む中で上田市の意向を整理し、構成団体へ伝えていく中で、広域化の検討にどう反映していくかを調整してまいりたいと考えております。
 事業統合につきましては、検討段階でもあるため決定事項ではありませんが、現時点での構想では、地方公共団体が自らの事務を他の地方公共団体と共同で処理する一部事務組合である企業団の設立を想定しており、この企業団においては、各構成団体から企業団議会の議員を選出していただき、地域の意向を反映することを想定しております。
 私からは以上となります。

上田市は広域化の条件を提示するなど議論のイニシアティブをとっていくか

市長(土屋陽一君) 持続可能な水道事業を継続していくためには、将来に向けて人、物、金と言われていますが、基盤強化などどのように図っていくかが課題であると捉えております。この基盤強化の一つの手法である水道事業広域化につきましては、県企業局、長野市、千曲市、坂城町、上田市を構成団体とするグループで検討を重ねているというところであります。
 この広域化検討においては、常々広域化した場合の施設、あるいは管路の整備は上流側から整備するということが基本ではないかと、また上田市がこれまで真田地域で取り組んできた新たな水源の開発、またこれから開発する水源により、将来染屋浄水場の浄水能力に余剰が生じることから、これをもって現在上田市内における県営水道給水区域であります塩田地域及び小泉、仁古田地区をなるべく早く染屋浄水場の給水区域に切り替える取組が必要であると考えております。
 このような私の思いは、県も組織がちょっと変わりましたので、長野県公営企業管理者との意見交換の場においても直接お伝えしておりますし、引き続き他の事業者の皆様へも事あるごとに私の意向も伝え、検討に反映していきたいと考えております。

県に対する財政支援の働きかけは「是々非々で判断」?

 また、県に対する財政支援につきましては、この働きかけにつきましては構成団体と協議し、一体となって取り組んでいきたいと考えておりますが、検討内容とすれば、直接県当局に働きかけることも考えておりますが、主張すべきことは主張して、構成団体との協調を図る場面では協力していくなど、是々非々で判断しながら取り組んでおります。
 人口減少、少子高齢化が長期化すると思われますが、その社会において孫や子供の世代に安心して暮らせる社会を実現していくには、将来を見据えた基盤強化をどのように図り次世代に引き継ぐか、また水道事業の体力がまだ充実している今の時代に生きる私たちの世代がしっかりと考え、そしてこれを次の世代に引き継いでいく責務があると考えております。上流であります上田市といたしましては、しっかりとその点を強調しながら進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

上田市が議論のイニシアチブを取っていくということでよろしいか➡(市長)上流である上田市として当然である

(斉藤達也君) ご答弁いただきましたが、すごい大事なところなので、市長、申し訳ないですが、再質問させていただきます。
 今、上流から整備が基本というお話もありました。塩田、川西の一部の整備から優先的にということも、事あるごとに伝えていきたいという話がありました。大事なのは、これ今まで上田市は広域化の研究会の中でやっていないからこそ僕はこの質問しているのですが、その議論のイニシアチブを取っていく必要があると思っています。議論のイニシアチブを取っていくということでよろしいでしょうか、再質問させていただきます。

市長(土屋陽一君) 当然上流である上田市とすれば、そのイニシアチブを取っていくことは当然であります。これにつきましては、先ほども申し上げました県の公営企業管理者に対しましても、この前意見交換ではお伝えしたということでありますから、引き続きその姿勢をそのまま維持しながら進めていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

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