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「した方がいいですよ」はとても鋭利で相手の思考を制限する

忙しい人のためのまとめ

・「した方がいいですよ」は、相手の思考を制限する可能性がある
・立場や関係性に上下がある場合はより注意が必要
・言い方を工夫するだけで、回避できる可能性が高まる

書こうと思ったきっかけ

フィードバックしてもらう時、同じ内容でも特定の人からの内容がすごく心理的負荷がかかることがありました。なんでだろう?と思って振り返ると、どうやらその人の言い方のクセが私にとってすごく鋭く聞こえていることが分かりました。そして、この言い方をすると、実はお互いに良いこと無いなと思ったので、もし同じようなことで悩んでいる人がいたら、互いにハッピーになるためのヒントになったら良いなと思い書くことにしました。

「した方がいいですよ」の登場シーンと発生する問題

とある会議にて、

Xさん:LPのデザインを作成しました。フィードバック下さい!
相手さん:枠線をつけた方がいいですよ。なぜかというと〜…

みなさん仕事をしている限り何かしらのアウトプットがあり、より良いものにするために、周囲からフィードバックをもらうわけでして、こういう場面、あったりするんじゃないかな〜と思っております。


さて、この後どうなったか見てみましょう。

Xさん:枠線をつけてきました!
相手さん:なぜ枠線をつけたの?
Xさん:枠線をつけた方がいいと言われたので…
相手さん:別に枠線をつけることがゴールではなかったのだが。

なんだかうまく行っていませんね。。。
2人の頭の中を覗いてみましょう。

Xさん:「枠線をつけた方がいいですよ」ってことは、”枠線つけなきゃいけない”ってことだよね!

相手さん:「枠線をつけた方がいいですよ」とは言ったけど、それは手段の一例を挙げただけで、どうするかは自分で判断してほしかったんだが。

なるほど、どうやら2人の言葉の捉え方で認識のズレが発生しているようです。

Xさん:
枠線をつけなければならないんだ(had betterのニュアンス)
相手さん:
枠線をつけたら私は良さそうと思っているけど、もっと良いやり方もあるかもしれないので最終的にどうするかはXさんにおまかせしますよ(It would be betterくらいのニュアンス)

同じ言葉なのに全然受け取り方が違いますね。

言った側としては、「〇〇した方が私はいいと思ってるんですよ。あなたはどう思う?」というニュアンスを含んでいるつもりでも、受け取った側は「それはやった方が良いことなんだ」と捉えてしまう可能性があります。

特に、立場や関係性に上下がある場合は尚更このようになってしまうのではないかと思います。逆に、この言葉を使ってしまうことで、意図せぬ見えない上下関係が生まれてしまうかもしれません。

さて、話は戻りますが、この状況で起きる認知のズレってお互いに結構リスクだと思うんですよ。
それは、「〇〇した方がいいですよ」の言い方で、言われた側の思考がギュッと制限されてしまうことです。

極端な話をすると、言われた側は「相手から刃物を突きつけられて、やらないと刺すぞ!」と脅されているような状況になっているわけです。刃物って尖っててそんなもの向けられたらもう思考停止しちゃいますよね…

なので「した方がいいですよ」ってとっても鋭利なんですよ。

お互いに幸せになるために

言ってる側からすると、「そんなに強く言ってるわけじゃないんだけど。お豆腐メンタルじゃん」となるかもしれません。もちろん、いろんな人とお仕事をしていくわけですから、自分のためにもお豆腐メンタルを強化していくことも必要だと思います。ただ、それって明日、明後日で変わるようなものじゃなくて、時間がかかるわけです。その間、ずーっとお互い不幸です。

もし、話す側の人が少し言い方を意識するだけで、すぐにお互いが仕事を進めやすくなったら、すごく良くないですか?
例えば、言葉の最後に「あなたはどう思いますか?」や「どうですか?」のような提案する形にするだけで、変わるんじゃないかなと思います。

「気遣い」というとなんだか気を使ってやらなきゃいけないみたな気持ちになってしまうかもしれないですが、あくまで仕事をお互いにうまく進めるための「一工夫」だと思ってできたらいいな〜と思ってます。

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