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風が吹くと桶屋が儲かる:深いいはなし。

風が吹くと桶屋が儲かる

今日の大風で土ほこりが立ちて人の目の中へ入れば、
世間にめくらが大ぶん出来る。そこで三味線がよふうれる。
そうすると猫の皮がたんといるによって世界中の猫が大分へる。
そふなれば鼠があばれ出すによって、
おのづから箱の類をかぢりおる。
爰(ここ)で箱屋をしたらば大分よかりそふなものじゃと
思案は仕だしても、是(これ)も元手がなふては埒(らち)明(あか)ず
 
— 無跡散人『世間学者気質』より、慣用句辞典 より転記。

つまり、
大風で土ぼこりが立つと土ぼこりが目に入って、盲人(めくら)が増える
→ 盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来)
→ 三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される
→ ネコが減ればネズミが増える
→ ネズミは桶をかじるので、桶の需要が増え桶屋が儲かる。
と、こういうことだ。

巡り巡って1つの要素を起点として、思いもよらないところに影響を与えるというはなし。別の言い方では、バラフライエフェクト、と言ったりもする。

私に起きた、風桶。~風が吹いた編~

遡ること1ヶ月前。
社内のslackに「積善チャンネル」なるものを立ち上げました。

[ 目的 ]
 徳を積んだらメモ。
 バタフライ効果は1人1人の小さな一歩から。
 gCストーリーに徳という見えない資産を蓄積する。

承認欲求(ボクこんなことしたよ。すごいでしょ。)をアピールするのではなく、陰で誰かのために行った行為をあるがまま、貯金ならぬ貯善してみよう!という試みです。

(みんなを招待するのもなんだか違うなぁ。)と思い、まず一人ではじめました。

そうしたら、
それを見つけてくれたメンバーがぽつりぽつり参加し始めてくれました。

積善アクションは実にさまざまです。

・環境配慮のためにマイ箸を使い始める
・ゴミ拾う
・迷子の人を警察に送り届ける
・車を降りるお年寄りに手を貸す
・買い物時にビニール袋不要と言う

などなど。
「やってやってるぜ!」という”善魔”にならないように驕りの気持ちを抑えながらも、みんなの善が積善チャンネル内に積まれていきます。
現在20名程が参加中。

私に起きた、風桶。~桶屋が儲る編~

先日、喫煙メンバーからチャンネル内にあるコメントが寄せられました。

彼らはタバコを吸いにいくたび、喫煙所のポイ捨てを拾い続けていたのだそうです。目に見えて実感する変化の報告を聞いて、すごい!!と感動しました。

ゴミ拾いしてる姿を見てポイ捨てしなくなったのかもしれないし、きれいな場所を汚したくないと思ったのかもしれない。雨が続いて人が少なかっただけかもしれないし、ポイ捨てしてた人が場所を変えただけかもしれない。

どんな理由できれいになったのかは分からないけれど、
”積善しない現実よりやった現実”の方が、きっといい影響をどこかにもたらしてくれるだろうと思わせてくれた出来事でした。

風が吹くと桶屋が儲かる~気付き~

どんな小さなきっかけが世の中を変えるか分かりません。

逆説的に言えば、きっとあなたも私も、世の中を良くする”起点”になれるということ。その意識を持って今日も、明日も、一隅を照らそうと思います。

おまけ

ときどきやり損ねてモヤモヤすることもあるらしい。

【失善】

ま、そんなときは…

【改善】すれば、いいよね!

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