『スノー・ロワイヤル』リーアム父の復讐が勘違いの嵐で狂騒へ! 6/7~公開中
原題:Cold Pursuit ★★★★☆
リーアム・ニーソンが愛する息子を殺され、復讐の鬼と化す…
ワケですが、
『96時間』の類いとは、ちと違います。
『ファーゴ』やタランティーノ風『96時間』…と、引き合いに出されますが、それはあくまで表層。
バイオレンス(社会派)アクションコメディ、というのか
リーアムパパが駆る除雪車のごとく、思い込みや既成概念をグワグワ押しのけていくんです。新雪でできた雪山ノワールなんです。
勘違いがさらなる勘違いを生み、さらなる敵を増やし、
いい意味で狂騒曲という感じ。
思ってもみない変化球でした。
ノルウェーの鬼才、ハンス・ペテル・モラン監督による『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』(2014)のセルフリメイク。
こちらでは北欧を代表する俳優一家の父ステラン・スカルスガルドが主演。
チョイ役で「ゲーム・オブ・スローンズ」のトアマンドさんこと、クリストファー・ヒヴュ、妻役で同5-8「堅牢な家(ハードホーム)」や『ピッチ・パーフェクト2』のビアギッテ・ヨート・ソレンセンが出演されています。
これホント、まんまでした。
ただ、リメイクにあたり追加されたであろう視点に、とても好感が持てます。特に『ウィンドリバー』に匹敵するくらい切実で、誠実かもしれない、先住民についての視点が。
ほかにも、問題意識から生まれたシニカルなユーモアがざくざく。
え、ここ笑っていいのかな、でもなんか可笑しいww
ひとしきり笑った後に、ん? 待てよ、なぜ可笑しいわけ?
んん? の繰り返しです。
多分、そこは笑っていいんです。
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