サブ3_SFFH

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』喪失は人を変容させる…月並みだけど確かにそうなんだ。 6/28(金)~公開中

『アベンジャーズ/エンドゲーム』のその後の物語。

まさしく、そんな形で幕を開け、再びあの胸がギュインと苦しくなった瞬間に想いを馳せていると、

あっという間にジョン・ワッツの『スパイダーマン』の世界へ。ただいま。

原題:Spider-Man: Far from Home ★★★★★

フェーズ3のラストなので、あのオープニングクレジットも見納めなのかも。

そして

サノスのいわゆる指パッチンが引き起こした5年間は、一体どうなっていたのかという種明かしがなされます。


そんな中、気を取り直して大好きなMJや親友ネッドたちとヨーロッパ旅行へ。ところが、そこに新たな敵が現れ、

ニック・フューリーとついにご対面。

謎の男“ミステリオ”/クエンティン・ベックも現れて、どういう仕組みなのかちょっとよく分からない、不思議な驚異のパワーで倒してくれます。

演じるのは、ジェイク・ギレンホールです!!

今年ポール・ダノ初監督作『ワイルドライフ』と、ジャック・オディアール監督作『ゴールデン・リバー』も控えており、ノリに乗っております。

本作でも見せてくれます。

やはり、こうでなくっちゃ!!!


あんなことの後ですもん、ヨーロッパで青春したいピーター。MJに告白しようと考えています。ゼンデイヤがひと際キュートになっています。

さらに、あの“イスの男”、みんな大好きネッド(ジェイコブ・バタロン)にも春が…!こっちの2人も、とっても初々しいんです。

こうした青春模様とヒーローであることのせめぎ合いもまた、スパイダーマンらしさといえるでしょう。

しかも、大きな喪失を経たばかりです。

オープニングのマーベルロゴもそうですが、先の喪失はピーターと、そして私たちの心にもまだまだ重く留まっています。

誰もが涙しながら、ネクスト・アイアンマンを求めているのです。


しかし、大いなる力に伴う大いなる責任を、自分で背負い込むのは早すぎる、未熟すぎる、負担が大きすぎると思ってしまうガラスの10代なピーター

このあたりや、トニー/アイアンマンへの思いを吐露するシーンなども、トム・ホランドが素晴らしい。アクションや身体能力だけで彼が起用されたわけではないことがよく分かるはずです。

彼がピーター・パーカー/スパイダーマン であることに感謝の念がヴェネチアの水のごとくに湧いてきます。

しかもその流れで、最高に胸熱の昇華が待ち受けているのですから。

こんな素敵な答えを用意してくれるなんて、本当に嬉しい。涙が止まりませんでした。

もちろん、MCUらしいイタズラ心と粋な計らいも満載。今作にもMCUの積み重ねが利いています。

ジョン・ファブローもいい仕事しています。

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