_アウトサイダー_キーアート

『アウトサイダー』海外の俊英は北野武が大好きなのだ。 Netflix配信中

映画鑑賞メモ

Netflixオリジナル映画『アウトサイダー』(The Outsider)を観ました。★★★☆☆3.5(キャスト陣がよかったので)

『ラスト サムライ』でトム・クルーズ演じる将校が「武士道」に魅せられたように、ジャレッド・レト「極道」に魅せられてしまった行くあてのない兵士に。オール日本ロケ敢行。

『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督しかり

本作でメガホンをとった、『ヒトラーの忘れもの』で第89回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートのマルティン・サンフィリート監督(デンマーク出身)しかり、

海外の俊英たちは、北野武が大好きなのかもと納得。

ネオ『アウトレイジ』のようでもあり、昔懐かしのVシネマがやけに洗練された映像美で戻ってきたような感じ。

終戦後の大阪、アメリカ人兵士の捕虜・ニック(ジャレッド・レト)は、収容されていた刑務所で清(浅野忠信)の命を救ったことから、裏社会の道へ。

清やオロチ(椎名桔平)のいる裏社会に身を置きはじめたニックは、
徐々に信頼を集めていき、清の妹・美由(忽那汐里)と深い関係になり…。

オスカー俳優であり、『ブレードランナー2049』も記憶に新しいジャレッド・レトの目力!

兄弟・浅野さんと元カノ・忽那さんを彼にとられた椎名桔平が嫉妬に燃えます。

お笑いの安田大サーカスのHIROが、田中珉さんや浅野さんの手下をやっていて、全く違和感がない! 極道の中にいるジャレッドの異質感と共に、圧倒的な存在感を発揮させているのが、極めて新鮮でした。

さらに、忽那汐里の艶っぽさ、“極道の女”ぷりが印象に残ります。終盤のあるシーン、それまで流暢な英語でジャレッドと会話していたのに、思わず日本語で出てしまう言葉が熱い!

ストーリーやアクション描写に物足りない部分はあれど、Vシネ世代にはハマるのでは?


忽那さんといえば、『スモーク』のウェイン・ワン監督作『女が眠る時』では、たけしさんと年の離れた怪しいカップルを演じていましたっけ。

今年は、すでに海外で絶賛されている平柳敦子監督『オー・ルーシー!』も控えています。

この作品では主演の寺島しのぶが米インディペンデント・スピリット・アワードで主演女優賞にノミネートされており(オスカーを獲得したフランシス・マクドーマンドや『レディ・バード』シアーシャ・ローナン、『アイ,トーニャ』のマーゴット・ロビーらと並んで!)、忽那さんもマカオ国際映画祭で期待の若手俳優に贈られる賞を受賞したとか。

さらに、どんな役柄かはまだ不明ですが『デッドプール2』にも出演しているそうで。楽しみですね。彼女は、羽ばたいていますね。

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